表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法とかチートとか。  作者: sweet
ムルギリア編
6/23

5話目 初依頼だ!……そしてお待ちかねの!

やっとメインヒロインが出てきました。

2度の全消しのおかげで日が空いてしまいましたが、読んでもらえたら嬉しいです。

依頼を受けると言うのは、実はとても大変なんだなぁ思いました。 飯島来



ギルドの依頼と言うのは、2種類ある。


1つは、討伐依頼だ。討伐依頼にも常時依頼と通常依頼に分けることが出来る。ここで、ムルギリアの常時依頼を1つ紹介しよう。



依頼:ピクトキャットの討伐

内容:森に生息しているピクトキャットを討伐して持って来て下さい(1匹からでも良いです。)。

報酬:1匹(平均)10ラフ〜


これはピクトキャットの皮を使った工芸品が有名なムルギリアならではの依頼だ。

この様に常時依頼は町の特徴が現れる。




もちろん、討伐の通常依頼は、腕に自信のある者や、ギルド生活に慣れた冒険者が多く受ける。






そして、もう一つの依頼、ギルド登録したての冒険者や、小さな子供がお小遣い稼ぎのために受ける依頼が、雑務依頼だ。つまり、探し物の依頼や、手伝いなどだ。

少し雑務依頼の事をバカにした様な言い方にしてしまったが、そうでは無い。

雑務依頼には、こんな物がある。



依頼:わしの財布がない!

内容:わしの財布を探してくれ。

報酬:言い値


朝は戦争、夜はお祭り。これなーんだ!

答え:上のような依頼があった日。

……こんな感じである。


ちなみに、ハズレ依頼と言うのもある。明らかに報酬と内容が合っていない依頼の事だ。




……つまり、なにが言いたいかというと…




この物語は、朝の過酷な争奪戦に巻き込まれ、それでもなお雑務依頼(普通の)を探し続けるが見つからず、やむなく



依頼:庭のドラゴン

内容:私の豪邸の庭にドラゴンが住み着いた!早くアレを追い払ってくれ!

報酬100ラフ


という破格(笑)の依頼を受けた飯島来の物語であるっ!



………だが、この依頼は、来にとって偶然であり、必然である。



◎ ◉ ◎ ◉



「元気出してくださいよライさん、あの≪竜騎士・リョウ≫も最初の依頼はドラゴン退治だったそうですよ?あ、ライさんは西の方出身でしたね」

キャリーさん、当たり前のように言わないでくださいよ。……まぁクルガさんから聞いてはいたんだけど。


「初依頼にドラゴン退治って………」

ちなみに確実な「討伐」でない限り、討伐依頼にはならない。だからと言って初依頼に受けるものでもない。


「頑張ってくださいね」ニコッ


その笑顔が今は辛いよ………。


◉ ◎ ◉ ◎ ◉



ここが例の豪邸かぁ。うん、持ち主の見栄が伺える。と、考えていると、俺の姿を見た私兵らしき人が話しかけて来た。

「あぁ、キサマか、依頼を受けた者と言うのは。…………ついて来い、案内する」

俺をひときしり値踏みするような仕草を見せたあと、ドラゴンが住み着いたという庭へと案内された。


◉ ◎ ◉



そこには(身長140センチほど。俺は170センチだ。)、小男が居た。

「なんだその目は、私はこの屋敷の主だぞ?」

「あぁ、すいません。」

うーん、良い人そうだけどなんかカリカリしているというか………

「早くしてくれんかねっ!あと数日もしないうちにあのハンマー家がくるんだよ!」

ハンマー家とはなんだろう?

あとでアリサさんに聞いた所、「1000万ラフのハンマー家」と呼ばれるほどの豪商で、この町の名産品である、ピクトキャットの製品の買い付けにやってくるらしい。

……とにかく急いでいるのはわかった。

「で、ドラゴンは?」

「……あそこにいるよ」

少し目を凝らさなければならなかったが、確かにドラゴンはいた。

何故目を凝らさなければならなかったかと言うと、背景の緑に対して、そのドラゴンも緑色だったからだ。


そう。あのドラゴンだ。俺は、ひさびさの友との再会という感じで嬉しかった。

「おう!久し振りだなっ!」

………翻訳魔法使わないで何言ってんだ俺。

恥ずっ!

…が、ここで思わぬ事態がおこった。

「あ!いつかの助けてくれた人!久し振りですねっ!」

念話だった。どうやら他の人には聞こえていないようで、私兵と屋敷の主は不思議そうな顔をしていた。無視した。

「なぁ、お前念話出来るのか?」

「わたしはお前って名前じゃないです!ちゃんと、≪ラーテム≫って名前があります!」

種族名じゃない。鑑定士の人にあのドラゴンの特徴を伝えると、<グリーンモス・ドラゴン>だと返ってきた。細部まで特徴を伝えたから間違いはないはずだ。……それにしても驚いた、名前があるとは……。

「なぁラーテム、どうしてここに住んでいるんだ?」

………?、なんだかラーテムに対して昔からの友達の様に話してしまう。なぜだろう。会話らしい会話は今が初めてなのに……。

俺の問いにラーテムは、

「なぜでしょう、楽しいから?」マジかよ。

「はぁ………、なぁラーテム、楽しいならどこでもいい?」

………あれ?

「いいですよ?」

「………なら、俺と一緒に冒険しないか?」

……………おい、

「……それは良い考えですね!」

………………今、俺が何を言ったか分からなかった。自分で考えて喋っていない。例えるならば、「世界に言わされた」という感じか。分かりづらいな。

……仕方ないが受け入れよう。この力には逆らえない気がする。だけど……

「だけど、俺は竜騎士でも無いから(本当は出来るけど)、ドラゴンとは一緒に冒険出来ないよ、大きいし」

以前、「小さなドラゴン」と説明したが、ドラゴンとしては小さいだけで、大きさは2mはある。

「な!?……来さん、乙女に大きい、やデカい、は禁句ですよ?」

いやデカいは言ってないし、ラーテムはドラゴンとしての自覚を持て。…………あれ?

「俺、名前言ったっけ?」

「………私のスキルは解析なので、来さんがスキル無しだという事も分かりますよ。元気出してください、スキル無しでもきっと良い事ありますから………」

………あぁ、そっか。見えないんだったな。 今更だけどちょっと不便だよね。

っていうか……

「大きさの問題はなにも解決してないけど?」

「いやいや、高位のドラゴンが人間と友好的なのは、知性が高い他にこんなスキルがあるからなんです。」

瞬間、ラーテムの体が光につつまれた。

光が止むと、そこには緑色の服を着た可愛らしい、中学生ぐらいの女の子がいた。


話についていけていない男2人は何が何だか分からないという顔をしていたが、無視。



「私、<ダブルスキル>なんです。凄いでしょう………これで冒険、いけますよねっ」

ラーテムが「どやぁ」という顔をしていたので、「凄い!」という顔をしてやった。


………いや、そういう描写はもうどうでもいい。



そう。












かわいすぎんだよコンチクショウッッッッ!!



ウオオオォォォォォォッッッッ!!!






心の中で、俺の叫びが反響する。







こうして俺は、一緒に冒険を共にする、仲間(メインヒロイン)をめでたく手に入れた。








話がよくわかっていないオッサン2人から半ば無理やり奪った100ラフと一緒に。












ダブルスキルとは、その名の通り2つのスキルを持つ人の事です。

トリプルから先も出していきたいと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ