〜NALU〜 笑顔の君へ
ねぇ〜 マコ…?
何で?
そんな古い板なの?
もう歳だから…無理しないでヨ〜
あの頃と変わらない笑顔で彼女は僕を見ていた……
いや…あの頃とは違い…
あどけなさの残る彼女のその顔には、20年の月日を感じさせる小さなシワが刻まれていた。
心の中でつぶやく様に…
小さな声で…僕はつぶやいた…
後…1ラウンド……
初夏の心地よい風が吹く
いつものビーチには…
あの頃と同じ様に…
彼女と僕と…
二人だけだった…
波の音は僕のその小さな声を、静かにかき消した。