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放課後研究部 ~放研部~  作者: 倉之輔
【出会い】
2/7

1話 天真しずく

この作品は約1,000~2,000字で構成される短編小説のような4コマ的小説です。

1話ごとが短いので普通の作品よりも読みやすくて内容を整理しやすいと思いますので是非読んでみて下さい。

※登場人物紹介は先に読んで頂けると幸いです。

 入学式を終えて、教室へ戻る。この後は軽くHRをやって今日の学校は終わり。

 僕、「水無瀬唯人(みなせゆいと)」は至ってどこにでもいる普通の男子高校生だ。

 得意な科目もなければ、得意なスポーツもない。全てが平均的な人間である。


「ねぇ、あなたの名前は?」


「……?」


 教室に戻ってきてすぐ、隣の席から声が聞こえてきた。

 自分に話しかけているのかどうか分からなかったので、とりあえず僕は振り向いて自分のことを指差す。


「そう、あなただよ。名前教えて?」


 どうやら僕のことだったみたいだ。他の人だったら恥ずかしくて明日から学校に行けなくなるところだった。

 声をかけてきたのは水色の髪をした可愛らしい女の子。こんな可愛い子が隣の席だなんて超ラッキーだ。


「ぼ、僕の名前は水無瀬唯人だよ」


 こんな可愛い子が話しかけてくるなんて何か裏があるのではと思ってしまい、少し警戒気味に怯えた声で言ってしまった。


「そんなに警戒しなくても大丈夫だよ?私別に変なことしないから」


「本当ですか?」


「本当だよ!私を信じてよ!」


 女の子は前のめりになって僕の事を見つめてくる。

 この目を見る限りならたぶん大丈夫だろうと判断することにした。


「改めてだけど唯人君だね。唯人ね……唯ちゃんでいいかな?」


「初対面でいきなりちゃん付けですか……?」


 僕の予言は的中する。やはり変なこと考えていた。


「うん!可愛いでしょ?」


「可愛いけど、僕にはその呼び方は合わないですよ」


「んー、だめかな?」


 女の子は唇に指を当てて困った表情をする。


「普通はしないと思いますよ?」


「そっか〜、それなら唯ちゃんでいいね?」


「あ、あの……人の話……聞いてました…?」


「聞いてたよ?でも別に問題ないもんね、唯ちゃん!」


 この人は少し常識が通じないのかな。

 隣の席というのは厳しいかもしれない。

 もっと落ち着きのある人が隣の方が良かったな。


「……ちなみにあなたの名前は?」


「私は天真しずくだよ。しずくって呼んでいいよ」


「女の子を呼び捨てするのはちょっと……」


 僕は女の子に対してあんまり免疫がないのだ。


「そう?じゃあ好きに呼んでね」


「……しずくちゃんでいいかな?」


「いいよ、唯ちゃん。これからよろしくね」


「う、うん。こちらこそよろしく」


 挨拶を返すと、しずくは軽く笑みをこぼした。


「あ、あと敬語はやめようね。同級生なんだし」


「分かった」


「普通に周りの男子と話す感じで大丈夫だから。変に気を使わなくていいからね」


「それなら助かるよ。ありがと」


 前言撤回しよう。この子めっちゃいい子だ。


「ちなみに唯ちゃんってこの後は暇?」


「暇……だけど……?」


「ちょうど良かった!紹介したい部活があるの!一緒に来てくれない!?」


「い、いいけど……」


 僕としても特に入りたい部活はないので少しくらいは付き合ってあげてもいいかな。


「ほんとに!?助かるよ!ちょうど唯ちゃんみたいな男子が欲しいって頼まれてたの!」


「た、頼まれてた?一体誰に?」


「それは着いてからのお楽しみね!」


 この時の僕は入学早々に自分の代名詞である「普通」を壊されることになるとは思いもしなかった。


皆さん、初めまして。作者の倉之輔です。こういう作品を書くのは初めてです。

1話を読んで下さりありがとうございます。続きを読みたいと思って頂けましたらブックマーク登録、評価の方よろしくお願いします。

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