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俺に惚れた女が怪異すぎる件!  作者: クソラノベ量産機
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202号室の怪

学園ラブコメとホラーを融合させた話に挑戦しようと思い、何となく書いてみました。

 俺の名前は後藤衛ごとう まもる、高校二年生だ。

コンビニのアルバイトで稼いだお金で今日めでたく一人暮らしをする為のアパートで部屋を借りる事が出来た。


「ふぅ…こんなもんかな。」


部屋は202号室で、やけに安かったが何も問題は無い。

何故なら俺は如何なる幽霊が襲いかかってこようが、この拳で殴って散々成仏させてきた。


「これで、残りの高校生活は独りで自由に好きな事が出来るぜ!」


俺には姉と妹がいて何時も肩身の狭い思いをしてきた、姉はしつこいぐらいに勉強を教えようとするし妹からは何故か睨まれるし兎に角居心地が悪かった。


「さてと、お隣さんに挨拶しに行くかな。」


隣人さん達に引っ越しの手土産にと蕎麦を渡しに行き、挨拶をして行く。


挨拶を終え、気分転換に散歩へと出かけると何やら電柱のところに両目の無い幽霊のような存在が殺気を出しながら子供に近づいている。


「ありゃ、悪霊だな…仕方ないが悪く思うなよ? 悪霊さん!」


悪霊を軽く小突くと黒い靄のように霧散し消えていった。


そう、これが俺の特殊な力であり事件があった部屋だろうと安全に住める所以だ。


数時間の散歩をへてアパートへと帰る頃には夕方になっていた。


「やれやれ、今日も割と多くの悪霊を成仏させてきたな。 …にしても何だ? 妙な視線を感じるな。」


俺は今まで悪霊を善意で成仏させてきた、それを本職とする人達からは反感を買いそうではあるが手遅れになる前に助けているので文句を言われる筋合いは無い。


「ただいまー、つっても俺だけしかいないんだけどな!」


壁にかけた時計の時刻は六時を回っていた。


「うーん、大家さんの話だと今の時間に血塗れの女の人が玄関に立つって言ってたけど気配すら無いな。」


夕飯を食べるにしても少し早い気もして、七時まで漫画を読む事にした。


「相変わらずラブコメは面白いな、俺もこんな恋愛がしてえよ。」


俺には彼女が出来た事など無い、だからと言って好きな子がいないわけでも無いが勇気が出ず未だ告白すらしていないのだ。


「もうすぐ七時か…ん? 玄関の辺りに人の気配を感じるな…幽霊のお出ましか。」


玄関に向かい気配の正体を確かめるべく俺は魚眼レンズを覗くと、そこにはピンク色のリボンを裸体に巻き付けセクシーなポーズで誘惑する黒髪ツインテールの痴女が目に入る。


(うわっ! 何だ、この女!?)


全身に鳥肌が立った、今まで感じた事の無い恐怖が体中に駆け巡る。


ふと、ドアノブを見ると鍵を掛けていない事に気付き慌てて鍵を掛ける。


「あ、危なかった! この女が鍵が掛かっていない事に気付いてなくて!」


ドアノブを見ながら胸をなで下ろしていると急にガチャガチャと激しくドアノブが左右に回転し始める。


「ヒィッ!!」


しばらくするとドアノブは動かなくなり、魚眼レンズを再び覗くと先程の女がこちらを覗いていた。


「何だよ、この女!? 恐すぎる!!」


俺はあまりの恐怖に電気を消し布団へ入ると現実逃避をしながら眠りにつこうとした瞬間、ドンドンという音が何度も激しく玄関のドアから鳴り響く。


(思ってたのと違いすぎる! 早くいなくなってくれ!!)


どれくらいの時間が経過しただろうか、しばらくすると女の気配は消え静かになった。


(た、助かったのか?)


俺は、先程の恐怖を忘れる為に無理矢理にでも眠りに就くのだった。


そして翌朝、トーストと牛乳といった軽めの朝食を取り学校へ行く準備をし外に出て、何の気なしに閉めたドアを見てみると大量の真っ赤なキスマークがドア一面にビッシリと付けられていた。


「うわああああ!!」

(な、何だよコレ!? 昨日のドアを激しく叩くような音の正体ってコレか?)


「だ、大丈夫かい?」


どうやら、俺の悲鳴を聞いたのか隣の部屋に住んでいるおばさんが心配になって見に来たようだ。


「え、ええ……大丈夫…です。」


「にしても、酷いねぇコレは…怪奇現象と言うよりたちの悪いイタズラだね。」


「あ、そうだ! 学校行かないといけないので失礼します。」


「そうだね、行ってらっしゃい!」


学校へと向かう道を歩きながら俺は、昨日の事を考える。


(あのイカレタ痴女は何だったんだ? イタズラにしては度を超えていたが。)


そんな事を考えながら歩いていると曲がり角から誰かが走って来る予感がし立ち止まった。


案の定誰かが曲がり角から真っ直ぐに走って来たが、その姿には見覚えが合った。


(おい、嘘だろ!?)


その姿は、昨日魚眼レンズを覗きこんだ時に見た黒髪ツインテールの痴女で何故かトーストを口に加えセーラー服を着ていた。


しかも、彼女の視線は明らかに俺の方を捉えている。


「うわああああ!」


俺は怖くなり慌てて学校へと走って行き教室に入り安堵していたが、ある事が脳裏に過る。


(あれ? あのセーラー服、この学校のモノだったような。)


「なあ、知ってるか? 今日転校生が来るらしいぜ?」


「へー、今五月だろ? どんな子だ?」


「話じゃ、女の子みたいだぜ?」


何の気なしにその会話が耳に入り俺の脳裏には、昨日と今朝のツインテールの女が浮かんだ。


(いや、まさかな考え過ぎだ……そんな悪夢のような事が起こってたまるか!)


時間が経ち先生が、転校生を教室に入って来るように促すと例のツインテール女が入って来たのである。


(うげっ! マジかよ、勘弁してくれ!)


そう思いながら、自身の隣の席を見ると空席になっている事に気付いた。


(嘘…だろ? こっちにだけは来るな!)


「それでは、自己紹介をお願いします。」


「はい、相川裕子あいかわゆうこですヨロシクお願いします。」


クラス中からは、可愛いだの付き合いてえだの聞こえてくるが今はそんな事はどうでもいい。


「相川さんの席は、そうですね……」


(来るな、来るな、来るな、来るなー!!)


俺は天に祈りを捧げるように隣に来ないよう願ったが、どうやら天は俺を見放したようだ。


「窓際の空いてる席に座ってね!」


「はーい。」


相川裕子と名乗った転校生は、俺の隣の席に座ると頬を染めながらニチャアと不気味な微笑みを見せてくるのだった。


(誰か助けて!!)

続きは未定です、今連載中の“無属性魔法使い”も良ければ見ていただけると嬉しいです。



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