四人の戦士
「おい!そっちいったぞ!」
「わかった!」
「後ろから援護する!!動きを止めるからお前はとどめを刺せ!」
「オラアアアアアァァァァ!!!」
あるのは少量の草と木々、禍々しい風が吹き抜けるその森では若い戦士達が自分たちの身長の二倍はあるモンスターを相手に戦っていた
「ふぅ〜」
「やっとおわった、、」
「これで依頼のオークゴブリン12体の討伐達成ですね」
ふわふわの金髪の髪を伸ばした綺麗な少女が戦っていた三人にヒールをかける
「ありがとう。レリアナ」
「いえいえ、戦っている最中は私は守られてばかりなので、これくらいはやらせてください」
「助かる」
「バルド、また腕力上がった?」
「ふっははははっ気づいたか!今じゃ俺のパワーについて行ける者などこの国にも居ない!!」
「調子乗るな脳筋バカ。それで俊敏性がそがれてちゃあ、世話ねえよ」
「ンだとシュー!!」
「ゴブリンは比較的知能が低いから後ろからオークでも回り込んだりすることができたけど、これ以上階級が上になってくれば小さくても強いモンスターは山ほど出てくる。そしたらお前の長すぎる溜の間にブスリだぞ」
「は?そんなん、蹴散らせば良いだろ。後ろの安全なとこでこっちに攻撃飛ばしてるだけのてめえにそんなこと言われたってなあ、」
「まあまあ、俺たちは四人でチームなんだから、力が強いモンスターが現れたらバルドなしじゃあ俺たちは戦えないし、シューウェイがいなければきっと連携もままならない。四人で強ければ良いんだよ」
四人の中では一番若く見える黒髪の少年が二人をなだめる
「「ヴィーダ、、」」
「ふふふっなんだかんだ言ってヴィーくんが一番お兄さんですね」
「歳は俺らより二つも下のくせにな」
「バルドに関しては精神年齢はまだ成人していないようだからヴィーダよりも年上だな」
「かっちーーーーん」
「まったまったまった!なんでそうやって喧嘩がいつも始まるの!?ほら、早く街へ帰ろう?」
魔王が倒れてから10年がたった。しかし、魔王が消えても魔物は消えない。そのため、元からあったギルドは数は少なくなったものの、顕在し続け、討伐依頼というかたちで廻ってくる魔物の排除を主に引き受けていた。
「俺が百英雄と同等の力を身につけるのもそう遠くないかな〜」
「確かに、バルドの攻撃力は王都随一だもんね」
「、、馬鹿力なだけだろ」
「エンディングヒーローに会ってみてえなあ、そんで力試しさせて貰って、俺がどんなけかみてもらいてぇ」
十年前の冬、当時世界最強と唄われていたレガーロというギルドが最後の戦いにすると世界から100人の戦士を集めた。その100人の戦士のことを戦いが終わった今尊敬の意を込めて百英雄と呼んでいる。そして魔王城から帰還した15人の英雄のことを世間では終局の勇者と呼び、彼らの偉業は10年しかたっていない今でさえ伝説として語られていた。
「マスターにも勝てないお前が何言ってんだか。エンディングヒーローになんか瞬殺だろ」
「シューお前はいつもいつも、そうやって俺をコケにしやがって〜!」
「事実を言っているまでだ」
「ヴィーくん、、この二人またやってるんだけど、、」
「はーい二人とも、もう王都に着くよ〜喧嘩してるとまたマスターに怒られるよ〜」
「チッ」
「バルドのせいでいつも俺が巻き添え食らってる」
「あ”?どの口が、っ」
「はーーい!憲兵さん居るから静かにね〜」