『日本に「建国記念日」が存在しない本当の理由』とかいう記事
今日のネットのトップニュースに『日本に「建国記念日」が存在しない本当の理由』(© PRESIDENT Online 2020/02/11 09:15)という記事があって、その文章の最後の方にこんなことが書かれていた。
「時に「日本は神の国だ」と言い出す政治家がいますが、日本の皇室が、神の子孫だというのはあくまで神話の中のお話で、科学的根拠はまったくありません。」
(執筆者・本郷 和人 東京大学史料編纂所教授 1960年、東京都生まれ。東京大学史料編纂所教授。専門は、日本中世政治史、古文書学。『大日本史料 第五編』の編纂を担当。)
は???
日本は神の国であり神話の国でしょ?
天皇に神性を求めて何が悪いの?
神や神話に科学的根拠が必要なんですか?
無宗教の方がいいということの『科学的根拠』はあるんですか?
日本国も発展途上国とかシンガポールとかを見習って近代化をさらに推し進めて科学的合理的に金儲けだけする組織になった方がいいんですかね?
神性を否定する根拠を科学に求められるならナチスやソ連や北朝鮮のイデオロギーを否定する根拠も科学で求められるんですか?
科学で善悪を裁けるつもりで「日本は神の国だ」という意見を『悪』だと言ってる訳ですよねこれ?
「ただ、26代の継体天皇以降は、現代に至るまで血がつながっていることは、間違いない。紀元前660年ではないにせよ、それでも世界的に見たら群を抜いて古い王家であることは、きちんと僕たち日本人は踏まえておいたほうがよいのではないでしょうか。」
とも書いてあるが、歴史の古さに意義を見いだすことには『科学的根拠』はあるんでしょうか? それも科学で証明できることだと考えているんでしょうか?
歴史の古さ、伝統、長く続くこと、長く生きること、生きること自体の価値が科学で証明される日なんて来るんですか? 三平方の定理みたいにパッと生きる意味の答えが出るとでも? 日本人が何を大事にするべきかが科学的かどうかで決まるんですか? 訳が分かりません!
人間は宗教から解放されても自由になんかなりません。人が人を支配したがりまた人が人に支配されたがるという本性はなくならないからです。むしろ一旦自由になって根無し草になった人間ほどそういう本性を暴走させるのは、20世紀の歴史が証明していることです。私の家でも証明されている。
私の母は真言宗の檀家である実家を離れて根無し草の孤独な都会暮らしをしていた時に創価〇会に付け込まれた。それで今に至るまで日本文化とは縁もゆかりもないというような生活を送っている。日本の歴史に無知で日本の文学の教養もなく参詣の作法だって一つも知らない。そのくせ口を開けば天文物理学者でもないのに宇宙の法則がどうとか世界平和がどうとか、取ってつけたようなぺらぺらの薄っぺらいお花畑なことばかり言う。お人良しであることが幸福だと思っているからいじめっ子の肩だってひき逃げ犯の肩だってDV男の肩だって持つ。万年ストックホルム症候群。そして隙あらば私に機関誌『白樺』を読ませようとする。公明党に投票しろと言う。流石に勤行しろとは今では言ってはきませんが。
要するに伝統的なコミュニティから断絶されたアナーキスト、主知主義・理性万能主義的な近代以降の人間の典型なのです。問題なのは、彼女は極端な例だとしても、日本人全員がこういう典型的近代人になりつつあるという点です。日本文化の神秘を信じる日本人が減ってきているという点です。
私が一番驚いているのはこんな文章を書いたのが東京大学の教授だという点。しかも東京大学史料編纂所というのは、調べてみると江戸時代に創設された由緒ある学術機関を前身としているとあるではありませんか。そんな大層な施設の職員で東京大学の教授でもある人間のレベルがこんな程度なのか。やっぱりポンコツはいくら勉強してもポンコツだな。
「駄目な奴は、もちろんいつまでたっても駄目だ。小才しかない人間は、古代の偉大な精神に毎日接したところで、少しも大きくはならないだろう。」
(ゲーテ (エッカーマン著『ゲーテとの対話』1827年4月1日 日曜日の頁より))