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ヨロヨロな日向を抱えて神崎と一緒に日向を部屋に連れて行った。



「ごめんなさい麻里、私がうっかりしていたばかりに無理をさせて」

「別にいい。 莉亜にもよく迷惑掛けてるから」

「ほら、ちゃんと横になってろよ」

「はーい」



日向は早くもウトウトし出した。 神崎に撫でられているからだろうか?



「もう寝ちゃいました」

「子供みたいだな」

「麻里だって立派な女の子です。 でも柳瀬さんは明日も仕事があるし風邪が移っては大変なのでもう行きましょう」

「そうだな」



神崎の後について行き俺も部屋から出る寸前……



「清人…… 好き」

「え!?」

「どうされました?」

「聞いた?」

「何をです?」



神崎には聞こえなかったのか? 



日向を見ると寝ている。 寝言か…… それより好きって言った? 俺を?



気のせいだよな? 日向には懐かれているというか結構好かれてるのかなと思ってはいたけどそういう意味じゃないし。



そうだよな? 別に寝言だし大した意味はないし気にするな。



だけどそう聞いてしまってはモヤモヤして眠れなかった。 気のせいに決まってる、それに俺は先輩が好きだし日向の気持ちに応えるなんて出来ないしダメだ。



つったって俺の勘違いだったらただただ恥ずかしい、それこそロリコン…… だが思い返せば日向の行動はそれを裏付けるような事ばっかりだった気もする、そこまで鈍感になり切れない、でもその事は忘れよう。



翌朝の朝食に日向は顔を出した。



「お! 麻里復活?」

「おはよう彩…… まだ少し具合悪い」

「でも昨日よりは元気そうで安心しました。 さあ、朝ご飯にしましょう」

「お、おはよう日向」

「? おはよう清人、どうしたの?」



日向は俺の態度がおかしく感じたのか訝しげな顔をした。 ほら、日向だってそんな事言った記憶なさそうだ、やっぱり何かの間違いか。



「とにかく日向が顔出して安心したよ、食欲もあるみたいだし」

「うん…… 看病してくれてありがと清人のおかげ」

「いや、私らのおかげもあるでしょーよ」



俺に向けられる日向の笑顔を見るとまた思い出してしまう、だから忘れろ! 勘違いだったらそれこそロリコン清人になっちまうぞ。



「うーん? 清っちなんか悩み事?」

「なんで!?」

「なんとなーく」

「清人悩みがあるなら聞くよ?」

「ぷぷぷッ、麻里が悩み相談とかって」

「こら彩奈! バカにしてはいけません」



朝食を食べ終え部屋に戻る、どうしても意識してしまう、これじゃあ日向だって気不味いだろう。 童貞じゃあるまいしこんな事で動揺するなよ、まだ何も決まってないんだし。



「じゃあな」

「いってらー!」

「お気を付けて」

「早く帰って来てね」



はぁー、朝からなんかソワソワしたな。 まぁなんであれ仕事に集中だ。



「お前は…… ちゃんと話聞いてたか!?」

「怒らないで下さいよぉ、テヘッ」

「なんだそれは?」

「許して下さいの顔です」



テヘペロしたって誤魔化されないぞこの野郎…… 如月は見事に入れ間違え貼り間違えをしていた。 



「どうしたの?」

「先輩これは……」

「乙川先輩、あたし怒られちゃいました」

「こらこら柳瀬君、もうちょっと優しくしてあげないとダメだぞ?」

「す、すみません」

「なぁーんてね。 うわぁ…… この有り様は」

「すぐに直しますから! ほら如月、お前もやるんだよ」

「は、はぁーい!」

「私も手伝うよ」



マジか、先輩も手伝ってくれるなんてそこだけはナイスだ如月。 先輩前よりこっちに来る回数も減っちゃったからな。



「ゆいちゃん見てると私の入社当初を思い出すなぁ」

「乙川先輩もよくやらかしてたんですか?」

「うんうん、そうだね。 それでよく怒られたよ、そのお陰で怒られ耐性ついちゃったから多少は平気」

「へぇ、そうなんですね。 あたしだったらあんまり言われたら泣いちゃうかも」



とチラッとこっちを向く如月…… あざとい奴だ、釘でも刺してるつもりか?



「ふぅー、なんとか全部直せたね」

「乙川先輩のお陰です!」

「俺もやってやったろ」

「そうでした、柳瀬先輩もありがとうございます、それとごめんなさい」



作業が終わったので先輩は戻って行った。 あー、どうせならもっと時間が掛かる系な…… いやいやそれは先輩に迷惑だろ。 そんな事を考えていると如月の視線を感じた。



「柳瀬先輩ってさ、乙川先輩の事好きでしょ?」

「はぁ!?」

「ここ何日か…… ううん、結構早い段階でわかっちゃいました、そっかぁ、やっぱり! 乙川先輩美人だしスタイルいいし胸もあるし」

「お前そんなのばっか見てるからなかなか覚えないんだぞ! それと俺は先輩を尊敬してるんだ」

「あ、誤魔化しましたなぁ」






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