表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
101/150

101


「そっちの子もめちゃくちゃ可愛いじゃん!」

「あ、えッ?」



滝沢の友達が今度は神崎に視線を向けた。 まぁそうなるなとは思ってた。



「えっとこっちの2人は?」

「あー俺の会社の先輩の柳瀬さんと更に上の先輩の知り合いの子だよ」

「神崎莉亜と申します」

「うひゃー、礼儀正しい子だねぇ。 あんたらみたいな失礼な男とは違うわ、この子も高校生? 柳瀬さんとの関係は? もしかして彼女さんだったり?」

「いえ、私は代理で呼ばれただけなので。 私も高校生です」

「てことはフリー? え? フリー!?」



フリーフリーうるさいな、神崎が俺となんの関係もないと知るや否や滝沢の友達の男が神崎に食い付いた。



「あの…… 私は」

「あんな可愛い彩奈ちゃんが悠人の彼女になるくらいだから俺らもいけるよな?!」



その理屈はおかしいだろ……



「莉亜ちゃん彼氏とかいる!? いない?」

「ええと…… い、います!!」

「ぐあーッ! いるのかよぉ〜、まーこんだけ可愛いかったら他の奴らが放っとかないか」



見事にスルーされる俺…… 男は用無しってか。 質問責めに遭うのも面倒だしいいけどさ。



「ほら、俺の彩奈ちゃんも見た事だしお前ら満足だろ? 散れ!!」

「んー、でも本当にお前がこんな美少女と? 疑うわけじゃないけど」



その発言めちゃくちゃ疑ってるようにしか聞こえないぞ?



「当たり前だろ!? さっきも言った通り彩奈ちゃん俺にベタ惚れだからさ」

「やんッ」



篠原の後ろから滝沢はギュッと抱きしめた、滝沢の顔見てられねぇ。 いやもうなんかいろいろと…… 



すまん篠原、笑顔の裏で不快ゲージがMAXになっているのが想像つく。 滝沢の友人よ、もう満足してくれ。



「なんだか私あの人達の会話についていけません」

「そうだよなぁ。 あ、でももう行くみたいだぞ? 遊園地に来たんだからいろいろ遊ぶか」

「はい! 私ジェットコースターに乗ってみたいです」

「へえ、神崎絶叫系大丈夫なのか?」

「どうでしょう? よくわからないのでとりあえず試してみたいです」

「はぁー、しんどかったぁ」

「あ、彩奈ちゃん!!」

「もぉー、ターキーってばある事ない事言い過ぎ! いつから私が逆ナンしたのかな?」

「ごめん、なんか彩奈ちゃんがイチャイチャしてくれるうちに本当に俺の事好きなんじゃないかと」

「あーないない! 私チャラいのタイプじゃないし」

「ガーーーンッ」



容赦ねぇな、篠原の見た目も十分チャラついてるように見えるけどな……



「じゃあさ、彩奈ちゃんの好みって市原みたいな奴?」

「んー、あれは少し大人しいかなぁ。 悪くはないけどね」

「ならさっきの中でタイプはいた?」



しつこいな滝沢、どこまで食い下がる気だ?



「いるよ」

「だ、誰!?」

「ん」



篠原はニッコリ笑って俺に指を向けた。 お、おい!! なんて事しやがんだ!?



「柳瀬さん? え?! うそ?」

「なぁーんてね、冗談だよ」

「なんだ……」

「彩奈見てるこっちがハラハラします」

「だぁってー。 私も少し鬱憤溜まってるの」



コソコソと神崎と篠原は話す。 滝沢、なんか少しお前のピエロっぷりに同情する。



「それで? どこ行くの?」

「ジェットコースターです」

「いきなり? あんた飛ばすわねぇ」

「彩奈ちゃんジェットコースター苦手なの?」

「ううん、別に?」

「大丈夫! 俺がついてる!」

「あーはい」



運良く空いていたのでジェットコースターにすんなり乗れた。



「少し緊張してきました」

「大丈夫だって」

「お、落ちます!」

「大丈夫大丈夫」



そして一気にコースターが落ち加速した。 隣から神崎の悲鳴が聞こえたと思ったら手を握られる。



怖いのかどんどん握る力が強くなっていった。 もともと大きいジェットコースターではないのであっという間に終わった気がする。



「終わったな、大丈夫だったか?」

「はぁはぁ…… お腹がキューッとなりました。 凄かったです」

「あははは、莉亜ったら放心状態になってるじゃん」



神崎はヨロヨロとコースターから腰を上げる。 俺も後に続き降りようとした時神崎の尻が俺の顔に直撃した。



「うぐぅッ!?」

「うわわッ! す、すみません! 脚がもつれて……」

「や、柳瀬さんなんてラッキースケベ」

「莉亜デカ尻攻撃なんてずるいじゃん」

「で、デカ尻なんかじゃありません! わ、私とんでもない事を…… 柳瀬さん大丈夫ですか?!」

「大丈夫だ……」



ラッキースケベの余韻に浸るどころか鼻が折れるかと思った……



神崎は顔を真っ赤にさせて俺の手を取った。 



「なんて自然なタッチ…… 彩奈ちゃん俺も!」

「大丈夫でーす」



ガクッと滝沢は肩を落とす。 今日の篠原塩対応だな。 好き放題言われた仕返しでもしてるんだろう。



「次はどれにする?」

「コーヒカップ! コーヒカップがありました!」



神崎は子供みたいにはしゃいでいた。 普段の大人ぶった神崎とは偉い違いだ。 



「このハンドル回すと早くなるんですね!?」

「気持ち悪くなるからあんまり回すなよ?」

「はい! え? あれ?」

「回し過ぎなんだって!」



グルグルと回され終わる頃には俺もフラフラになってしまった。



「目が回ります……」

「お前が勢いよく回すから」

「ふふッ、でも楽しかったです。 次はあの船に乗りたいです」

「ああ」



そして神崎は遊園地の乗り物を一通り堪能した。 篠原達が食べ物を買ってくるから待っててと言われベンチに腰掛けていた。



「遊園地って本当楽しいですねぇ!」

「楽しんでもらえて何よりだよ。 今になって思うと今日来たのが神崎で良かったって思ってるし」

「え?」

「だってその…… なんていうかいろいろあっただろ? だからその分さ」

「ああ…… ふふッ。 そう思ってくれたんですね、なんだか嬉しいです。 ありがとうございます柳瀬さん。 私も柳瀬さんとここに来れて良かったです」

「そ、そっか」



神崎の笑顔がとても可愛らしくて妙に照れてしまった。



「今度は4人で来てみたいですね、麻里と彩奈と私と柳瀬さんで」

「そうだな、また来ような。 連れてってやるよ」

「楽しみにしてます」



神崎はまたいつの間にか俺の手を握っていたが俺が視線を向ける前に自分で気付いてサッと手を引っ込めた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ