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僕と君との物語  作者: 弐栞肆織
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ぼくと澪栞

僕はある日、澪栞から電話が来た。

「おぉー、久しぶりだねー。突然なんだけど。」

ふん、ふん。

「一緒に蒔羅渚島へ行くことになったんだよー。」

ふん。

「はっ?」

何で僕を誘った。何かやらかしたか?

まあ、この1、2ヵ月、暇だし。澪栞の言う事を聞くか、後先面倒な事になったら嫌だし。

「おーい、聴いてる?」

「あぁ、ごめんごめん。ちょっとな。暇だからいいよ。一緒に行こうか。」

「ありがとう。」

「うむ、今兄さんの家の前にいるよ。」

えっ?やっぱりそうだったか。先程から受話器と庭から声が聞こえてたから。やっぱりな。

「最初に言えよ、僕の家の前に居ることを。」

はあ、またこのやり方か、飽きねぇのか。

「あー、ごめんごめん。ただの遊びなんだよー。」

やあ…久しぶりと言いつつ扉を開けた。

「久しぶり何だねー。兄さん。」

クスクス笑いながら返答してきた。

兄さんと呼んでる。澪栞は本当の兄妹では無い。ただ単に歳が結構離れてる分、澪栞は僕の事を「兄さん」と呼び出した。澪栞には兄がいた。澪栞の兄、「祈織」。

祈織とは仲が良くて親友とも言える達。祈織とは幼い頃からの友達。その祈織は一年前の事故で死んでしまった。運良く生きていた。僕は澪栞を介護することになった。澪栞自信一人で過ごせるという事で僕の元から離れ今は一人で住んでるらしい。

「やあ、久しぶり。澪栞、本当に蒔羅渚島へ僕と君だけで行くんかい?何故?説明して。」

一息ついた。

「まあ、簡単に言うと探検?遊び?かなあ?」

目を逸らしながら話した。

なにか裏があるなと思った。

疑いつつ話を続けさせる。

「んで本音は?」

もう面倒だから直行で理由を聞き出す。

「バレたのね。正直に申すと、結婚式に呼ばれたんだよ。それで私一人で行くと良く迷子になるでしょ?それで兄さんを呼んだのです。」

笑顔を見せ話してた。

「ふん、ふん。それ、本当?結婚式に呼ばれたって澪栞が一人で行くと良く迷子になることは信用できるけど」

「本当だよ?信じてないなあ。」

ニヤニヤしながら証拠の手紙を僕に見せた。

真っ白な一般的な手紙だった。後ろには「××澪栞様」と書いてあった。苗字の方が汚れて見えてない。まあ、そこはどうでも良いけど多分こいつ宛に来たんだろうな。

「んで、誰の結婚式なんだい?やっぱり、親戚の人とか、従兄弟とか?」

んにゃあと言いつつ首を左右に振る。

「違うよ、全然全くって言っていい程に。正直に誰の結婚式かはわかんないだよ。私、あの時から前の記憶消えたでしょ?」

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