5話 白くてもこもこしてかさかさしたもの
それから私たちは何事もなかったかのように途中まで進んでいたすごろくを最後まで終わらせた。そしてお昼ご飯を食べて、また別のことをして遊んだ。気が付けば窓の外の日は沈みかけていて、空はもう蜜柑色。
時間の経つ早さを実感して少しぼーっとしていると、リビングから美奈のママが私たちを呼ぶ声が聞こえてきた。夜ご飯だ。
私たち三人はその日の晩御飯を食べて、次はお風呂に入った。三人でお風呂といえば少し窮屈にも思えるが、女子小学生が三人なだけなので、三人で湯船に入ることもできた。
初めは麻衣と美奈に裸を見られることに少し抵抗があり恥ずかしかったが、そんな気持ちも徐々に薄れてきた。
「美奈も風香もお胸おっきい……」
突然、麻衣が私たちの胸元を見ながらそう言う。確かに私だってほかの女の子がどれくらい成長しているのかは気になっていたが恥ずかしくて言えなかった。
「そんなことないよ」
「わ、わたしもそんなだよ」
美奈と私は麻衣の言ったことを否定したが、麻衣は自分自身の胸を触りながら少し気にしているようだった。
私たちはそんな麻衣をまだまだこれからと励まし、お風呂を上がった。
体をホテルのようなふかふかの白いタオルで拭き、各々のパジャマに着替える。
私はふと足元が冷たく感じて視線を移した。そこにはお風呂場とリビングを仕切るドアの下部に模様として開けられた隙間があり、どうやらリビングのエアコンの冷たい空気が流れ込んで綺麗るようだった。私は早く着替えようと思い、ショーツを手に持つ。
私と麻衣がショーツに足を通しかけたときだった。未だにショーツを手に持ってすらいない裸のままの美奈が私たちのことを真剣なまなざしで見ながら口を開く。
「あのね… 次に私が言うことを絶対に笑わないでね……」
すこし頬を赤らめながら明らかにいつもの元気な様子とは違った美奈がそこにはいた。
美奈は脱衣所にある洗濯機の横の棚の前まで歩き、棚に置かれてあるかごからどこかで見たことのあるようなピンク色のものを取り出した。
”おむつ 女の子用 14㎏~35kg 一晩中のおしっこも大丈夫”
そんな文字が表記されたピンク色のパッケージのもの。
紛れもなく紙おむつだった。
「あのね、私…… まだおねしょが治らないの……」
美奈が今にも泣きそうな目で声を震わせながら言った。
「大丈夫だよ。これからきっとよくなるよ! 誰にも言わないから安心して!」
麻衣がとても心優しそうに美奈に声をかけてあげている……
なのに、私は何も言葉が出てこない。
なんだろう、この胸の変な感じ……
それにおしっこの出るところも変な感じだ。
美奈が両手で抱いている、女の子用で大きい子用のおむつを見れば見るほどその変な感覚は強くなっていく一方だ。
美奈があれを履くんだ。あの白くて、もこもこしていて、おしっこを吸収してくれて、普通は赤ちゃんが履くようなあれを。
そして翌朝にはあのおむつをタプタプにして目を覚ますんだ……
おむつにおもらしするのってどんな感じなんだろう……
だめ、今は美奈の心配をするときでしょ、しっかりしなさい風香!
私は私自身を叱った。
「大丈夫だよ。私も誰にも言わないから」
だめだ、やっぱり胸とあそこの変な感じのせいでうまくやさしいことを言えない。麻衣よりも美奈と仲がいいはずなのに、そんな友情も私の歪んだ性癖のせいで……
「ありがとうみんな。じゃあ履くね……」
美奈が目にたまった涙を両手で拭き取り、とうとうその腕に抱えてあるおむつのパッケージから一枚の白いもこもことしたおむつを取り出した。
それを見た瞬間ただでさえドキドキしていた心臓がさらにその拍動のスピードを早めていく。
美奈が普通にショーツを履くような姿勢で、おむつにその色白で細い足を通す。
両足におむつを通し、美奈はおむつを引き上げる。
しかし、私たちがショーツを履くときとは違って紙おむつらしいかさかさとした音が聞こえる。
おむつが上がり切り、美奈の股もお尻も見えなくなり、美奈の下半身はおむつで包まれていた。
そしてそのまま美奈はピンク色で、ところどころにフリルがあしらわれたかわいいパジャマに身を包んだ。
しかしそのかわいいパジャマのおしり部分は不自然に膨らんでいて、それがいかにもおむつを履いているということを表し、私をドキドキさせた。
「風香ったらどうしたの? 早く着替えないと湯冷めしちゃうよ?」
麻衣のその一言で私は我に返った。気が付くとショーツを履いただけの状態にあったのは私だけで、私は急いでパジャマに着替えた。
リビングに戻ると、いかにも夏らしいスイカが食べやすい大きさにカットされておさらに盛り付けられていた。
「やったぁ~ スイカだ!」
元気に喜ぶ麻衣と、おむつのことを告白してすこし恥ずかしがっている美奈と、美奈のおむつに動揺してドキドキしている私。
私たち三人は少しお腹が水分でたぽんたぽんになるくらいまでスイカを食べてから、美奈の部屋にもどり、布団を並べてガールズトークをすることにした。
「ねぇ、麻衣って好きな人いないの?」
美奈が楽しそうに麻衣にガールズトークならではの質問をする。
私だってそんな話題はとっても好きだ。だけれども私の脳を強く支配するのは先ほどの美奈のおむつだった。
「一応いるよ……」
麻衣が恥ずかしそうに告白し、美奈がより一層楽し気に声を上げる。
私も一応顔だけはにっこりさせて話を楽しんでいるように装った。
それから一時間は話しただろうか。私たちはそろそろ寝ることにした。
「先に寝ててもいいよ。ちょっとおトイレ行ってくるね」
美奈はそう言いながらゆっくりと立ち上がった。美奈が立ち上がる時に、パジャマのウエストがすこしめくれておむつのウエスト部分がちらりと見えるせいで、私は異様にドキッとする。
「うん。眠たくなっちゃったから先に寝てるね」
麻衣はそう言ってもう眠りについた。
「うん、おねしょ治るといいね。でも美奈ならきっと治るよ。おやすみ」
「ありがと。おやすみ、風香」
私はそのまま目を閉じた。
「んっ、おしっこしたい」
私は猛烈な尿意を感じて、目を覚まし上体を目をこすりながら起こした。
スイカの水分のせいで夜中に起きちゃったのかな。
あれだけ水分取ったら夜中にトイレに行きたくもなるよね。もしかしたらおねしょしちゃう人もいるのかも。
おねしょ……
そうだ、美奈のおむつはどんな感じなんだろ。
私は股間を抑えながら、尿意に耐えながら美奈のふとんのもとまで歩いた。
私は美奈を起こさないようにやさしく布団の中に手を入れて美奈の股間のあたりに手を持っていく。そして私は人差し指で、美奈の股間をつついてみた。
すると普通のショーツではありえないようなぷにっとした感触が帰ってきた。
「おねしょしちゃってるんだ……」
私は小声でそうつぶやく。
次に私は人差し指ではなく手のひらで美奈の股間に手を当てた。
すると体温じゃないような温かさが伝わってくる。
おねしょしたのはついさっきなのかな……
読んでいただきありがとうございますm(*_ _)m