4話 友達の前で
4話
土曜日の朝九時半、一泊分の着替えとパジャマ、そしてもう一着の着替えをもって私は家を出た。今日は前々から予定していた、美奈と麻衣とのお泊り会なのだ。
美奈はあの雪の日におもらしをして私がおもらし遊びにはまった原因となった子。
そして麻衣は私と美奈がお互いの次によく話す子だ。
友達に優劣をつけてしまっているようになっているが、実際どちらも大切でかけがえのない友達だ。
美奈だけじゃなく、麻衣にもおもらしを見てもらいたい……
麻衣もとってもやさしい子だから私がおもらししたことを意地悪にクラスのリーダー格の子に話すようなことはしないだろう。
いつおもらししようか、もしおもらししたらどんな風に話しかけられるだろうか。
それでも、やっぱり美奈のお部屋を私のおしっこで汚すというのにはとても罪悪感がある。
昨晩、必ずやろうと心に決めたものの今朝になり私は葛藤していた。
美奈の家につき私はインターホンを鳴らす。
すると、しばらくしてから美奈が玄関のドアを開けて登場した。
美奈は水色の少し大人っぽいワンピースを着ていて、少し見とれてしまった。
美奈ってかわいいなぁ……
私が美奈の後をついていき、部屋までたどり着くと麻衣が先にもう来ていた。
「風香、オレンジジュースかリンゴジュースどっちがいい?」
部屋についたとたん美奈がそんな質問を私にした。
「リンゴジュースかな~」
私はなんとなくオレンジジュースのあの酸味が苦手だったので、消去法でリンゴジュースを選ぶ。すると美奈が部屋から出て、1分もしないうちにリンゴジュースの入ったガラス製のコップを持ってきた。
そう言えばリンゴジュースの色っておしっこに似てるかも……
って私何考えてるんだろ。
(そうだ、いつおもらししようかな。さすがにカーペットを汚したりすると美奈にだいぶ迷惑が掛かっちゃうから気を付けないと)
「麻衣、風香、すごろくでもしない?」
「いいね~!」
麻衣はとっても乗り気な様子で笑顔で喜んでいた。
正直、私も家にはすごろくがないので久しぶりのすごろくでうきうきしている。
美奈は私たちの返答を聞き、すごろくの大きな箱を両手で開けた。
私達は台とコマと貨幣を取り出し、ルールブックの通りにゲームの準備をした。
「うわぁ、結婚だぁ」
「あ! 一回休みじゃん……」
それから何度も何度もローテーションし、ゲームを進めて行った。
時間もある程度たった上に、家を出る前にかなりのお茶を飲んだせいで、もう我慢がきつくなってきている。
しかし、私は股間を抑えておしっこを我慢しながらもう何度目か分からなくなってしまったルーレットを回した。
勢いよく回り出したルーレットはカチカチと音を立てながら徐々に減速していく。
ルーレットは止まり、私は出た目の数だけ、コマを進ませて、その目の文字を読む。
「1、2、3、4…
おしっこが我慢できなくなっておもらし。一回休み」
こんなマスあったんだ。
私はそろそろおもらししてみようかと思い、美奈と麻衣のことを泣きそうな目でみる。
「美奈、麻衣、おしっこ我慢してておもらししちゃいそう……」
「風香ったら、とっても演技が上手いね」
「すごいよ。そのうるっとした目にドキッとしちゃった」
出た目がそういう目なせいで、美奈と麻衣は私が本当におもらししそうだということに全く気がついていなかった。
「美奈、ごめんね……」
私は我慢するために力を入れていた股間から力を抜いた。するとちょろちょろと、おしっこが流れ出し、真っ白だったショーツが濡れて股間が生暖かくなるのが分かる。
--しゅぅぅぅぅ--
徐々に水流は強くなっていき、女の子特有のおしっこの排泄音が聞こえるようになった。
うわっ、おしっこの音聞かれるのとっても恥ずかしい。
「えっ!? 風香大丈夫!?」
「とっ、止まらないよぉ。どうしよ、おしっこ止まらない……」
美奈が私がおもらししているその様子を見てとても驚いていた。
私はちらりと麻衣の方向も確認する。
すると麻衣は、ただただ広がっていく私の黄色い水たまりをじーっと見ていた。
こんなにみんなに見られてとっても恥ずかしい。それにお洋服がおしっこで濡れてて生暖かく、少し重い。
おしっこが膀胱の中から消えゆくと共におしっこの水圧も弱くなり、ショーツにじょっとしみたあとぽたぽたとフローリングの床に落ちるようになった。
「んっ」
私は最後にほんのちょっとだけ残っていたおしっこを出すために力んだ。
すると水滴だったおしっこが再び水流となりちょろちょろと1秒だけ流れて、私の下に出来たおしっこの水たまりに波紋を生み出す。
おしっこを全部だし終えると体が1度だけぶるっと震えた。
「風香、おしっこは終わった??」
私は何も言わずにただ1度だけ刻りと頷いた。
「風香、体洗ってあげるね」
美奈はおもらししてしまった私を気にかけて何度も優しく声をかけてくれる。
「ごめんね……」
このごめんねはおもらししてしまってごめんなさいという意味も、わざとおもらしをしてごめんなさいという意味も含んでいた。
私はその場で立ち上がり、美奈と麻衣に励まされながらお風呂場まで歩く。
水たまりの上で私がたった時に見たのはギリギリすごろくやカーペットにはかからない程度に広がった黄色い水たまりだった。
お風呂場に着くと美奈は昨日ママがしてくれたように、おしっこでびしょびしょになったお洋服をぬがしてくれた。
裸になった私と服を着たままの美奈と麻衣。
この状況が私は友達とお風呂に入っているんだということではなく、私がおもらしをしてしまってお世話してもらっているんだということを身に染みさせているようだ。
シャワーから出てくるお湯を太ももや股間にかけながら、私のおしっこで汚れた体を嫌な顔ひとつせずに洗ってくれる2人はとても優しい。
「やっとお返しが出来たよ。あの雪の日に美奈おもらししちゃったでしょ? その時風香が優しくお世話してくれたことのお返しがしたかったの」
美奈が私を真剣な目で見ながらそう言った。
「そんなことあったね。美奈、麻衣ほんとにありがとぉ」
私は目に涙を貯めつつも飛びっきりの笑顔で2人にお礼を言った。
これはおもらしが悲しくて出てきた涙ではない。そんなマイナスの涙はもうシャワーの水と一緒に流れて行った。
今私の頬を伝う一筋の涙は、親友達の優しさに触れられたことによる嬉し泣きの涙だ。
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