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そのなかでいちばん若い仙女は「お姫さまが世界一美しい人になられますように」といいました。
次の仙女は「天使のようなお心が授かりますように」といいました。
三番目の仙女は「誰よりも優雅な立ち振る舞いでおられますように」にといいました。
四番目の仙女は「誰よりもダンスが上手になられますように」といいました。
五番目の仙女は「小鳥のような、優しい声でお歌いになりますように」といいました。
六番目の仙女は「どんな楽器も上手にお奏になりますように」といいました。
いよいよ最後に、老いたの仙女の番になりました。この仙女は、さも忌々しそうに首をふりながら「王女はその手を糸車のつむにさされて、怪我をして死ぬだろう」といいました。
この恐ろしい贈り物は、身振るいの出るほど皆を驚かせました。
その時です。
若い仙女が出て来て、とても大きな声で次のような言葉をいいました。
「いいえ王様、お妃様、大丈夫。
あなた方の大事なおひいさまは、命をお亡くしになるようなことはありません。
最もわたくしには、この年寄りの掛けた呪いを、残らず解く程の力はございません。
おひいさまは残念ながら、手のひらにつむをお突き立てになるでしょう。
けれどそのために、ぐっすりと寝込んでおしまいになるだけです。
百年のあいだ、目をお覚ましになることがないでしょう」
「しかしちょうど百年目に、ある国の王子さまが来て、おひいさまの目をお覚ましになることでしょう」




