4-epilogue
魔女ルイス視点となります。
ライムにボコボコにされた私は、ナルと共に路地裏をフラフラと歩いていた。
まさか、ライムがあそこまで本気で掛かってくるなんて、少しあいつを侮っていたみたい。
あいつに勝てなかった悔しさ、私の目的を察してくれないライムに対する苛立ちから、私は壁を殴りつけた。
私の拳から零れる血が、壁をべったりと汚す。
ライムが本気で私とやり合うつもりなら、私も相応の覚悟をしなければならない。
あいつは、バカみたいに他人を信じるバカだけど、高い戦闘力は本物だ。
それに、頭数も揃えて来ている。
やはり、ナル一人準備しただけでは、戦力的に不安が残るか。
でも、私は止まるわけにはいかない。
もう始めてしまったんだ。
ライムの言う通り、私はこの街の……アウロラが守ってくれたこの街の、敵になってしまった。
だから、もう戻れない。
走り抜けなければならないんだ。
なんとしてでも走り抜けて、アウロラを助け出さなければならないんだ。
もう一度、7人の魔女達と笑い合える、その日の為に――。
次回予告
とある理由から、マフルの中心街に出向くソウタ達。
そんな彼らの前に現れた、知性を持つ巨大魔人!?
警備隊本部は襲撃され、ライムも攫われ、大ピンチのソウタ達。
その時彼らを救ったのは、魔女ルイス!?
今、二人の騎士が共に肩を並べて戦います!
次回「巨大魔人と二人のヒーロー」
お楽しみに!




