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3-4

「どういうこと!?

 メイルを扱える人間は、この世界にはいない筈……!!」


 ライムが抱いているのは、俺と同じ疑問だ。


「あんたに出来て、私にできないわけないじゃない。

 たった一人用意するくらいさぁ!!」

 

 ライムが俺を呼んだだけで、遠くにいたフロイアが察知できるほどの魔力が必要だった。

 となれば、異世界から俺以外の誰かを呼んだのなら、ライムだってその魔力を察知できるはずだ。


「でも、異世界に干渉するほどの魔力を扱えば、私だって気が付くわ。

 あなた、どうやって彼女を……!?」


「あんたがへぼいだけでしょ。ライムお姉ちゃん。

 あんたは昔からそうだった。

 お姉さんぶって世話焼いて、自分が誰よりも優れてると勘違いして、私を見下して!」


「そんなこと……そんなこと!!」

 声を荒げるライムを、俺は左腕で制した。


「やめろ。話が通じる相手じゃない」


「だって、ルイスなのよ!!」


「俺には! あいつが誰だかなんて知らない!

 敵になるってのなら、相手になってやるだけだ。

 それともここで、むざむざ殺されろってのか!!」


 俺達のやり取りを見て、ルイスはケラケラ笑った。


「ライム。あんたよりそっちの男の方がよっぽど頼りになるじゃない。

 ほんと、いつまでも子供で、見てられない」


「ガキはそっちだろ、魔女ルイス!」


 俺は、左腕に魔断剣を顕現させると、それを右腕で引き抜いた。

 そしてその切っ先を、ルイスへと向ける。

 奴は、俺の言葉など意に介していない様子で、ナルを一瞥した。


「ナル、早くやって」


 ナルはその言葉を聞くや否や、手に持っていたメイルドライバーを俺に向ける。

 同時に刀の柄、あるいは銃のグリップのように見えるドライバーに、水が纏わり付き、銃身を形成していった。

 ……なるほど、あのフィセント・メイルは銃が主武装ってわけか。

 剣を使う俺のライバルには持って来いだ。


 ナルは何も言わずに、メイルドライバーの引き金を引いた。

 その瞬間、水色の魔力が銃口に吸い込まれていき――銃弾かと見紛う勢いで、銃身から水が発射された。

 

「これが本場の水鉄砲ってことかよ!!」


 俺は側転でそれを躱す。

 地に足を着けてから顔を上げると、ナルが俺に向けて次弾を発射しようとしていた。

 今度の一撃は、身を翻して寸でのところで躱す。

 しかしナルは、まったく動じない様子で、また次弾を俺に向けて放った。

 まるでその動きは、ロボットのよう。


「ライム! 流れ弾に気を付けろよ!」


 いまだに状況を飲み込めていないライムへ、一言投げかけておく。


 ルイスは、逃げ回る俺を見て、ニヤニヤと嗤っていた。


 躱しても躱しても、ナルからの銃撃は止まない。

 奴もフィセント・メイルを纏っているということは、弾切れという概念はないのだろう。

 となると、まずは近付かなければ始まらない。


 ナルの射撃は正確だ。

 俺から銃口を逸らさず、全く同じテンポで射撃を繰り返す。

 ならば、射撃と射撃の間が狙い目。


 俺は奴の射撃が来ると同時に、大きく跳躍し、道を挟んで並び立つ建物の壁に足を着いた。

 そして、壁を蹴り、ナルへ一気に接近する――。

 ナルが俺の間合いに入るのとほぼ同時に、左腰に溜めた魔断剣を右方向へ薙いだ。


 当然、ナルは俺の接近に対し、迎撃の構えを取る。

 慣れた身のこなしで、大きく側転し、俺の一撃を躱す。

 側転の最中、ナルの頭が地面に向いたとき、魔断剣が奴の頭頂部を掠る。

 だが、掠るだけでダメージを与えるには至らなかった。


 まあ、相手もメイルを纏っているのなら、この程度は織り込み済み。

 俺はすぐさま刀を上段に構えると、それをナルへと振り下ろした。


 奴の着地を狙った一撃、凌げるもんなら凌いで見やがれ!!


 だが、ナルはまるで、俺の行動を把握していた様子で、するりと躱す。

 そして、左手で俺の右手首を掴むと、そのままぐいと引き寄せた。

 

 手を引かれ、前につんのめる形で、俺は大きな隙を晒してしまう。


「しまった――」


 という言葉が口をついたときには、もう遅かった。


 ナルは俺の手首を、思い切り捻り、魔断剣を奪い取る。

 そして、つんのめる俺を、思い切り蹴りつけた。


「ぐああああああ!!」


 盛大に吹き飛ばされる俺。

 ナルに距離を取られ、隙を晒すこと、それ即ち奴にとって絶好の的になるということだ。


 危機を察知した俺は、吹き飛ばされながらも両腕を地面について、何とか自分自身の軌道をずらす。

 刹那、俺の真横を、水鉄砲がすり抜けて行った。


「マジかよ……」


 あいつには勝てない……。戦闘経験が違いすぎる……。

 先のナルの立ち回りから、俺はそれを実感した。


「だったら!」


 俺は右腰のコンバータホルダーから、熱のコンバータを抜き取る。

 そして、左腕のドライバーに装着されている雷のコンバータと、それを入れ替えた。


「全部蒸発させてやる!! ――爆装!!」


<Burning Drive>


 全身の炎が鎧を形成するよりも早く、俺は火球をナルへと投げつける。

 奴は体の周りに巨大な水流を出現させると、それを火球へとぶつけて相殺した。

 

 奴の呼んだ水が一斉に水蒸気と化した影響で、俺に膨大な風圧が遅い掛かる。

 そして、霧が俺の視界を埋め尽くす。

 風圧に耐えようと、どっしり構えた、その時だった。

 

 霧を掻き分けて現れたナルが、左の拳で俺に殴りかかってきた。

 すぐさま右手で奴の拳を掴み取るが、ナルはそれを読んでいたかのように、メイルドライバーで俺の顔を殴りつける。

 

 その一撃をそっくりくらってしまった俺だが、奴がわざわざ俺の間合いに入ってきてくれたんだ。

 このチャンスは逃さない!!

 

 俺は、俺を殴りつけたメイルドライバーを掴み取る。

 その瞬間、両者一歩も譲らない押し合いが始まった。


 まったく声を上げないナルだが、確かに力は強い。

 俺のメイル「グレイス」と動等か、それ以上だ。


「なんか言ったらどうだ!!」


 俺はそう吐き捨てるが、ナルは答えない。

 いや、聞いていないと言った方が正しいか。


「この根暗が――!!」


 と罵ったその瞬間、俺に向かっていた力が、すっと抜ける。

 勢い余った俺は、そのままナルの胸元に頭を突っ込む形になってしまった。


 ナルは、素早く地面に寝転がると、つんのめる俺の胴体を、右足で思い切り蹴りつけやがった。

 俺は成す術もなく、空中に投げ捨てられた。


「な!?」


 だが、空中にいる以上、次の一撃を躱すことは出来ない。

 奴が手に持つのは、銃……。

 そして、案の定その一撃は――。


 俺の視界の中心で、俺に銃身を向けたナルが、ゆっくりと引き金を引いた。


 圧縮された水が、ナルの銃身から俺目掛けて押し出される。

 まずい! そうわかっていても、空中で躱すことが出来ない。

 

「こなくそ!!!!」


 俺は苦し紛れに、右手に火球をため、それをナルへ投げつけた。


 俺とナルの中心で、火球と水圧弾が衝突する。

 火球の持つ熱が、大幅に圧縮された水圧弾を一気に蒸発させた。

 これによって発生した水蒸気爆発が、俺を大きく吹き飛ばした。


「ぐあああああああ!!!」


 俺は数メートル吹き飛ばされ、地面をバウンドし、二転三転と地面を転がった。

 対するナルは、少々後方に押されたのみ。


 この戦闘力の差。それが、少し前までただの一般人だった俺の限界……。


「畜生……!」


 この世界で俺は敵なしだった。負けることはなかった。

 この世界では最強だった。ヒーローだった。

 そんな俺の誇りが、今崩れかけている。


「ルイス……ルイス! やめて!

 どうして!? どうしてソウタを傷つけるの!?」


 地面にぺたりと座り込んだまま、ライムがルイスに語りかける。

 やめてと言って聞いてくれる相手には見えないが……。


 ルイスは、ライムを一瞥すると、大きく溜息を吐いた。


「五月蠅いなぁ!!」


 ルイスはライムに歩み寄り、彼女の顔を思い切り蹴り飛ばしやがった。


「ライム!! テメェ……!!!!」


 こいつ、俺にもライムにも容赦しないつもりかよ!

 俺が傷つけられた時とは違う怒りが、俺の腸を煮えたぎらせる。


「本当にわからないの?

 あなたが見捨てた命が、今も苦しんでいることが」


「私が……見捨てた……?」


 ライムの奴、いつこんな恨みを買いやがったんだ。

 それがわからない以上、ルイスを説得するのは不可能だろう。


「ライム、逃げろ。お前がいても邪魔だ」


 こちらを援護もせず、ただ座っているだけのライム。

 彼女へ攻撃がいかないかどうかを警戒しているだけでも、結構な注意力を要する。

 ここから彼女が離れてくれれば、俺もその分戦いやすい


「でも――!」


 案の定、ライムは食い下がる。


「でももだってもあるか!!

 邪魔なんだよ!!」


  邪魔、という言葉を聞いたと同時に、ライムの瞳から光が失われる。

  彼女は苦虫を食い潰したような顔をしながら立ち上がり、フラフラと建物の陰に消えて行った。

 その一部始終を、ルイスやナルは見ているだけだ。


「……追わないんだな」


「一応、同類だしね。あんたと違って」


 ……同類、か。

 こいつら魔女達の間に、どんな確執があるか知らないが、随分な言い草だ。


「あいつは友達って言ってたけど?」


「まあ、戻れるかもね。友達に。

 あんたを殺してから」


 いったい俺が何をしたって言うんだ。

 なんて訴えかけようとしたが、するだけ無駄だろう。

 ライムがどこで恨みを買ったのか知らないが、こいつの敵意は話し合った程度じゃ覆せなさそうだ。


 ルイスはナルの名をぽつりと呼んだ。

 同時に、ナルが銃に変化したメイルドライバーを俺に向ける。

 ……どうする。このままじゃ消耗戦だ。

 ナルに真っ向から突っ込んで勝つなんてことは到底無理だろう。

 それが出来るなら、此処まで苦戦はしない筈だ。


 今の奴ら相手には、防戦一方……いや、守ることすらまともにできないのが現状。


 雷のコンバータでは、防御は難しい。

 それに、奴の生み出す水が純水ならば、電撃は効かない。

 試してみた方がいいのかもしれないが、案の定純水ならば、それだけ隙を晒すことになる。


 風のコンバータを使えば、もしかしたら防御ができるかもしれない。

 同じ流体同士の真っ向勝負、どうなるのか気になる所だが……。

 ついこの前手に入れた力、奴らの水の力以上に使いこなせるわけがない。

 飛んで逃げる? 論外だ。まず逃がしちゃくれないだろう。

 それに、こいつらの目的がわからない以上、野放しにはできない。


 となると残るのは、今使っている熱のコンバータ。

 こいつもこいつで、奴には不利だ。

 水を蒸発できるのは、一見利点に見えるが、圧縮された水を迂闊に蒸発させれば、むしろ危険になる。

 逆に熱を攻撃に利用しても、圧縮されていない水で熱を奪われて終わりだ。

 わざわざ奴の放つ銃弾を爆弾に変えてやる義理は――!!

 爆弾……? そうか、水蒸気爆発で困るのは、俺の近くで爆発させるから。

 つまり……!


「そうかい。でも残念だ」


 俺は、大きく息を吐いてから立ち上がった。

 賭けになるが……やるしかない!


「そうね。あんたはここで死ぬのよ。残念ながら」


「そうじゃない。俺を殺すことは出来ないって言ってんだ!!」


 そして俺は、人形のように突っ立っているナルに向かって、一気に駆け出した。


 ナルは即座に反応して、俺に向けて水鉄砲を放った。


 この手を使うには、まずは奴を油断させる必要がある。

 だから俺は、この水鉄砲に当たってやる。

 正確に言えば、避けようとはしたが当たってしまったふうに演じる。


 右足で地面を蹴って、あたかも避けようとしてますよ、という雰囲気を醸し出しながら、俺はナルの射線上に右足を残しておく。

 攻撃を受けたい場所で受けるってのは、なかなか難易度が高いが、悟られないようにしなければならない。


「当たるかよ!!」


 極めつけに、自信にあふれたセリフも添えて。


 放たれた圧縮水は、狙い通り俺のすぐ横を掠め、右足へと突き進んだ。

 このまま命中してくれれば……。なんて思った刹那――。

 メイルの装甲では圧縮水を受け止め切れず、水鉄砲が俺の右足を貫通した。

 

「な……!!?」


 右足の甲にぽっかりと穴が開いた。

 ズキン!! と走る激痛が、俺の脚を駆け抜け、首筋を貫き、頭をぐちゃぐちゃにする。

 

 だけど、引けない!!


 俺は受け身を取って、地面を転がる。

 少しでも右足に衝撃が行くたびに、これまで感じたことのない激痛が、俺の身体の中で乱反射した。


「がぁっ!! ふぅ……ふぅ……!」


 右膝を地面に突き、呼吸を整えて、痛みを少しでも和らげる。

 ……すごいな、本当に穴が開いてる。

 なんて、どうでもいいことに感心しながら。


「殺すことは出来ない……ねぇ。

 そこまで言うのなら、もう少し頑張ったらどう?」


「へっ! 悔しいなら、殺してみろよ。

 出来ないもんは出来ないんだよ!!」


 少々計算外のことがあったが、奴らを油断させるという目的は果たせた。

 あとはルイスを煽って、ナルに攻撃させる。

 それから――。


「だそうよ。ナル、殺してみてよ」


 ルイスはあくまで俺の言葉など意に介さない様子で、そう言い捨てた。

 直後、ナルの銃口が、俺を睨み付ける。


 ……ここが正念場だ。

 俺は、無事な左足に、全ての神経を集中させた。

 

 そして、ナルの水鉄砲が、俺に向かって放たれる。

 空気をさき、本物の銃弾のような速度で突き進む水。

 どれだけ進んでも、威力を衰えさせない、強力な攻撃。

 まるで機械のように、正確な射撃。

 ――だからこそ付け入る隙はある。


「あああああああああ!!!」


 俺は右足から迸る痛みを無理矢理押さえつけ、左足で上斜め前方へ跳躍した。

 置き土産に、ナルの射線上に火球を置いて。

 想像を絶する力で圧縮された水が、火球に触れて、一斉に水蒸気と化す。

 急激に増大した体積によって、周囲のものが一斉に押し出される。

 水蒸気爆発。まともに食らえばお陀仏だが、その爆風を利用すれば!!

 

 俺は、腹に強烈な爆風を受け、思い切り吹き飛ばされた。

 ――ナルの方へ。


「はああああああああああ!!」


 腹部の痛みに耐え、右足の痛みに耐え、空中で身を翻し、ナルへ左足を突きだす。

 俺は今出せるすべての熱量を、左足に集中させた。

 1度でもいい。少しでも温度を上げて、奴にぶつけてやる!!


 だが、そう簡単にも行かない。

 ナルは突っ込む俺に対しても、冷静に標準を向けた。

 そして、銃弾のごとく突っ込む俺と、銃弾のごとく放たれようとする水。

 その二つが、ぶつかり合おうとする。


 一見すると、ナルが有利だ。

 俺が奴に届くより早く、俺を銃で撃ち抜く。

 そうすれば、あとは吹っ飛んできた俺をいなせば済む話だ。

 だが、一見すると……ってところが重要だ。


 ナルの銃はメイルドライバー。

 つまり、フィセント・メイルの心臓部だ。

 それを俺に突き出しているということは――!


 俺は、全ての力を振り絞って、ナルへ左足を突き出した。


「くぅらぁえええええええええ!!」


「捨て身の一撃……!?」


 その時、ルイスがハッと目を丸くする。


「ナル!! 待って!!!!!」


 ルイスが叫ぶ。あいつ、気が付いたか。

 だが、


「もう遅い!!!!」


 俺の右足が、ナルのメイルドライバーに当たろうとした瞬間、奴の銃身から圧縮水が放たれる。

 圧縮された水と、超高温。この二つがぶつかれば当然!!


 ドォォォォォォォン!!!!!!!!!

 強力な水蒸気爆発が起こる!!!


「がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


 俺は左足を襲う爆発に、押しつぶされそうになる。

 急激に変わった空気の流れが、右足の傷口を通り抜け、俺に激痛を覚えさせた。


 水蒸気が霧に代わり、俺達の視界を塞ぐ。

 何も見えない真っ白な世界で、俺は地面に打ち付けられ、石畳の上を何度も転がった。


 俺に乗っていた勢いが死んでから、働かない筋肉を無理矢理動かして、ルイスたちに目をやる。

 霧が晴れた先にいたのは、血まみれになったルイスと、装着が解除されたナルだった。

 

「あ、あんた……」


 ルイスは、声にならない声を絞り出す。

 恐らく常人なら死んでいるほどの出血だが、やはり魔女は頑丈なようだ。


 俺もあれだけの衝撃を受けてただでは済まない。

 だが、メイルドライバーへの直撃はなかったため、装着は解除されなかった。


「これだけの……爆発なら……ライムも戻ってくる……」


 俺は、腸を吐き出すような勢いで、喉から声を絞り出した。


「……ここは引き分けと行こうぜ……」


 俺の視界に映るルイスは、俺の言葉を聞くよりも前に逃げるつもりのようだ。

 あれだけの傷を負って、警備隊やライムを捌くのは無理だと察したのだろう。


「あんた……殺す……! いつか殺す……!!」


 ルイスは、そう捨て台詞を吐きながら、ナルに引きずられて行った。

 ナルは不思議なことに、ダメージを受けていないように感じた。

 ……あいつは、何者なんだ……。


 考えるのも面倒になってきた。

 瞼が重い。


 突如現れた魔女。

 二つ目のフィセント・メイル。

 あまりに色々なことが起こり過ぎて、頭がこんがらがる。

 ……まあいいか。今は、眠ろう……。


 俺は、まるで鉄の塊のように重くなった瞼を、ゆっくり閉じた。

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