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第二話

 なんと、続けて投稿してしまいました!

 筆ののりが怖いくらいです…!

 今回は少し短いです。


 ワーウルフの討伐を終えて約1時間後。少女の実家でもある宿屋の1階では、クレセントとリュンクスだけでなく、村のほとんどの住民が集まっていつの間にか宴会となっていた。


「いや、嬢ちゃん達のおかげで助かったよ!これで男達も狩りに行けるよ!」


 グラスの載った大きなお盆を持った、貫禄のある女性がクレセント達に話しかけてきた。横には少女が立っている。


「あたしはこの子の母親のクレア。この子の依頼を受けてくれてありがとう。…しかし、本当に報酬がこれでいいのかい?もう少し欲張ったっていいんだよ?」

「いえ、お金とかは別にいりませんし、それにここの食事が美味しくて満足してるんです」

「お、嬉しいこと言ってくれるね!よし、じゃんじゃん持ってきてあげるから、たくさん食べなよ!」


 快活に笑ったクレアはそのまま厨房に戻っていった。ただ少女だけは残っていたが。


「ねえ、そういえば君の名前は?」

「え…?あ!そ、そういえば言ってませんでした!私、この宿屋の娘のミリアと言います。遅くなってすみませんでした!」

「まあ、そんなに気にしなくていいから、こっちに座って」


 深く頭を下げる少女、ミリアの頭を優しく撫で、リュンクスは隣の席を勧める。ミリアが座ったのを確認して、リュンクスはミリアとは反対に座っているクレセントを見やる。


「…何だ?」


 ゆっくりと酒の入ったグラスを傾けていたクレセントは、自分を見つめる相棒に不愉快そうに眼を細めた。


「いや、クレシィが自分のコートを掴まれても何も言わなかったのがちょっと不思議に思ってねー」

「…もしモンスターの返り血でもかかったら嫌だろう」


 小さく溜息をついたクレセントは、リュンクスとは違う視線を感じ、ミリアに視線を向けた。


「…どうかしたか?」

「あの、クレセントさんは…女性、ですよね…?」

「…そうだが、それがどうかしたのか?」

「えっと、その…」


 何やら言い淀むミリアを訝しげに見つめるクレセント。そんな二人を見てやれやれと首を振った。


「クレシィ。多分また無意識に《魅了》使ったんじゃないの?」

「…あれは私の意思関係なく出てくるからな」

「み、魅了ですか?」


 二人の言葉に不思議そうにするミリア。


「そう、クレシィはディアボロスなのよ。しかも吸血種」

「で、ディアボロス!?」


 ガタン!

 思わずミリアが立ち上がった音で、周りがしん、と静まった。


「リュンクス…」

「えーっと、あははー」


 背後から感じる怒気を込めた視線にリュンクスは思わず冷や汗を流した。


「で、ディアボロスって、魔人ですよね。それに吸血種って…」

「へえ、そっちの無口の嬢ちゃんは魔人だったのかい?どおりで、見たこと無い髪色と瞳だと思ったよ」


 ミリアの話を妨げるようにクレアが混ざってくる。


「…ええ、まあ」

「こんなだけど、性格はとてもいいんです。ただ昔色々あって感情を出すのが苦手になっちゃっただけで」

「…おい」


 余計なことを…、とさっきよりも数段冷たい視線が背中に刺さる。


「そうだったのかい。…よし、それならもっと飲みな!嫌なことも飲んで忘れちまいな!」

「え…」


 あっという間に持っていたショットグラスをでかいジョッキに代えられ、周りからの視線もあって、仕方なくクレセントはジョッキに口を付け、一気に傾けた。とたん、ワッと周囲が沸いた。


「いい飲みっぷりだね!さあ、もっと飲んじゃいな!」

「ちょ、お母さんっ!」

「あははっ!飲め飲めクレシィー!」

「「「「魔人の嬢ちゃんに乾杯!!」」」」

「…っ!」


 急激に高まったムードの中ではさすがに逃げ切れず、もう自棄だ、とさらにジョッキを傾けるクレセントだった。


 やってしまいました、連続投稿…!

 ここまで読んでくださってありがとうございました!

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