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サイなあたし達  作者: 戸理 葵
第五章 接触
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Sweet heart 4 and kiss kiss

 今日一日で色々な事を考えすぎた。最早何を考えていたのか分からなくなってきている。だけど心が重い。胸の底に鉛の玉が沈んでいて、目をこらさなくっても見える様だ。あたしは面倒臭い事が大っ嫌いで、だから今までこんな鉛玉は、見て見ぬふりをして過ごしてきた。

 でも今回は、そういう事はしたくない。



 香取は、身近な人間の欲求を無条件で聞く事が、彼らを繋ぎとめる手段だと考えている節があった。


『俺が出来る範囲で、相手が求めるものを与えるだけ』『面倒を見てあげられない人達とは、お友達にならないって事?』『そうなるの? 知らね』

 はるなちゃんを振った後の台詞を思い出す。



 そこまで考えたあたしは突然別の事を思い出し、顔面蒼白になった。


 キスの後のあたしの台詞、『これからは、香取の手は煩わせないよ』

 ・・も、もしかしてアレを、香取拒否宣言に取られたんじゃあ・・。

 手を煩わせない=面倒を見るな=あなたに何も求めていません=側にいたくない、・・・とか・・。



 え? これって、あたしが悪いの? 香取が悪いの? ど、どっちなのっ? 

 いやそもそも、好みでもない女にキスをされた時点で引いているのかもしれないし。

 いやいや大事な友情を裏切られたって事で、傷ついているのかもしれないし・・・。



 いやぁーっもっもうダメっ耐えらんないっ! 

 てか何でこのタイミングで海外逃亡するっ??

 


 この状況を打破するにはただ一つっ。香取と話をすればいいのよっ。


 


 部屋に戻ったあたしは、深呼吸をひとつすると思いきって電話をかけた。

 ところが。ヤツは電話に出ない。呼び出し音を8回くらい聞いた後、あたしはビビって電話を切ってしまった。

 ・・なんで電話に出ないんだろう? あ、気付かなかったとか?

 一時間後に再びかけた。コール10回、やっぱり出ない。

 ・・・なんで電話に出ないんだろう? あ、取り込み中とか?


 一時間半後に再びかけた。コール・・・出ないじゃんっ! 

 今度のあたしはすっかり頭に来てしまった(全く我ながら忙しいし疲れる)。こっちは夕飯も食べないで電話にかじりついているって言うのにっ。こうなったら意地でも鳴らし続けてやるっ。てか、こんなに気付かないなら留守電くらいセットしろよっ。


 と、思わず口に出している自分に気付いて、ドッと落ち込んだ。あたし、ストーカーの特質、あるかもしれない・・・。



 どれくらい鳴らしたのか分からない。彼が電話を取った時、もうあたしは完全なる戦闘態勢に入っていた。嬉しいとかそんなのは、どこかに吹っ飛んでいた。


「やっと出た」

「・・お前か」



 うんざりとした口調と溜息に、かなり傷つく。だけど、同時に少し驚いた。あたしって気付かずに、それでも電話に出なかったって事?・・あたしを故意に無視していた訳では、ないって事?

 いやいや喜んでいる場合ではない。まずは言いたい事を言わなくては。



「何で連絡来ないの? 学校を休むのはまだしも、電話も出ないし、あたし、あんたがイギリス帰る事も知らないんだけど」

「・・カンケーねーだろ」

「いや無くないでしょ。・・・・友達なんだから」

「・・・・あ?」



 『友達』

 遠慮して考慮して熟慮して、この言葉を使った。これなら、香取が逃げやすいと思って。

 ・・・ううん、違う。逃げやすいのは、あたしだ。

 さっきから心臓がバクバクして、声が振るえそうで、頭に血が上って耳が熱い。

 なのに香取は、あたしの台詞一つ一つに、何だかすごくイラついて返してくる。


 ・・・だから、そのイラつきの原因は、なんなのよ?



「友達に連絡するとか、事情を話すとか、普通しない?」

「・・話してどーなるんだよ」

「どーなるんだよって・・」

「ウザイ。切るぞ」



 香取は低い声で短く言い切った。

 そしてあたしはついに切れた。ブチっ。

 (あたしは、親しい間柄で思い通りにいかないとすぐに切れる、典型的な内弁慶。自分が切れる事で現状を打破しようとする、自分だったらお近づきになりたくないタイプです)

 

「ちょっと待て」


 やっとの思いで繋がった電話、そうそう簡単に切らせてたまるかっ切れてるのはこっちだっつーのっ。


 

「今どこよ?」

「は? だから関係ないだろ、お前に」

「一人なの? 一人なのね?」

「だからしつこいって・・・・まさかお前」


 

 見なくても分かる。電話の向こうで香取の顔色が明らかに変わった。あたしが今やろうとしている事が分かったらしい。

 あたしは畳みかける様に言った。



「一人なのよね? 一人じゃ無かったら、急いで一人になりなさいっ今すぐにっ」

「ちょ、バカお前」


 ブチっ。今度は電話をブチぎり。

 待ってろ、ウジウジと拗ねてるヘタレ俺様野郎っ。


 

 先日の実践のおかげで、あたしは難なく香取の所へ『飛ぶ』事が出来た。

 そこはお邪魔するのが2度目の香取のお部屋だった。

「げっ」


 

 ベッドから上半身を起こした状態の香取は、携帯電話を耳から取り落としそうになった。

 でも今度はあの時の様に、全身で後ずさる、という事はしない。その代わりに目も口も、思いっきり見開かれていた。あたしは、というと、そんな彼の膝の上。


 窓が全開。爽やかな夜風があたし達の間に吹いてきて・・・。



「お前っ信じらんねぇっそれ使うかっ!!」



 香取はベッドから飛び降りると同時に、物凄い大声を張り上げた。絶対外に響いてる。あたしはコロン、と転がった。

 携帯を持っている手であたしを指さす。驚きが顔いっぱいだけど、それ以上に怒りが表れていた。

 けれどもあたしもそれに負けず、かなりの声を張り上げて怒鳴り返した。香取のベッドに座りこんだままで。



「あんたが拗ねて話になんないからでしょっ!」

「命削ってまでする事かっっ! バカじゃねぇのかっっふっざけんなっ! もう2度とするなっっ! 絶対にするなっっ!!」



 割と広い部屋の空間ど真ん中に、香取が立って叫んでいる。不思議と部屋が狭く見えた。それくらい彼の存在感が大きい。久しぶりに見る、香取の存在感が大きい。

 香取は、怒りに我を忘れている、といったていで感情に任せてまくしたてた。あたしはそんな彼を初めて見たので、咄嗟に何も言えずに、見とれてしまった。

 

 こんなに激しい彼は、初めて見たよ。


 香取はハッと我に返ったようで、途端に気まずそうに視線を反らした。綺麗な瞳が、弱冠潤んでいる様に見えた。



「・・・・じゃあ、話を聞いてよ」

「・・・・・」


 彼は僅かに顔を歪めるけど、こっちを見ない。

 それでもあたしは、彼を見つめ続けて言った。



「勝手に自分から、離れて行かないでよ」


 お願いだから。


「・・・・仕方ないだろ。俺は」

「面倒を見れない? あたしの? イギリス行くから? だから用済み?」



 すると彼が一瞬、言葉に詰まったように口をきつく結んだ。その様子を見て、あたしは本能的に確信した。あ、当たりはコレなのね。


「・・お前が、もういいっつったんだろ・・」



 イラついたように、少し悔しそうに、だけどどこか恥ずかしそうに呟く彼の横顔は、なんだか16歳の少年の顔に見えて、子供だな、と思った。


 だけど、それが嫌じゃない、って思った。

 あたし、香取っていう子供、かなり好きだ。



「言ったよ? 自立するって。でもそうしたら、あんたの側にいちゃいけないの?」

「・・側って・・」


 今度は少しギョッとしたようにあたしを見た。イギリスまで追いかけて来るって思ったのかしら?

 あたしは彼を見つめ続け、出来るだけ落ち着いて、彼の心に届くように、言い聞かせるように言った。



「自立したって側にいれるじゃん。べつに世話して欲しいから、願い事叶えて欲しいから、近くにいる訳じゃないもの。遠くにいたって寄り添う事は出来る。人ってそうでしょ?」



 香取が眉根を寄せる。女の子みたいな大きな瞳が、あたしを見ている。それが少し揺らいで見えるのは、長めのウェーブの前髪が影を落としているからだけかもしれない。



「隣で一緒に空気吸ってて楽しいから、側にいたっていいじゃん。話していて楽しいから、連絡取り合ったっていいじゃん。楽しいに理由なんて無いよ。だって楽しいんだもん」

「・・・・・」

「・・友達って、そういうものだと思う」



 最後であたしは、彼から目を反らしてしまった。

 ・・ラストの一言は、余分だったかも。言い訳みたいになっちゃった。

 気を取り直して、彼に再び向き直る。

 息を吸い、思い切って言った。



「香取は、あたしといて、楽しくなかったの? それとももう、今はつまらない?」

「-・・・・」



 言った・・・! ついに言った・・・! これはある意味、逃げ場が無い・・・!


 心臓が早鐘の様に胸を打った。自分の瞳もゆらゆらしているのが分かる。ど、どうしよう、これ、彼に縋りついている様になっていないかしら・・・・。


 香取は少し驚いたように、あたしを凝視していた。あたし達の間に沈黙が流れて、やっぱり夜風が心地よい。


 しばらくして、彼は一息ついた。


 

「わかったよ」

「え?」

「わかったっつってんの。お前と連絡とりゃぁいいんだろ?」

「・・あ、うん、え?・・何それ?」

「時差なんか無視して、夜中だろうが明け方だろうが電話してやるからな。覚悟しろよ。無視したら許さねぇ」

「・・・・はあ」



 ジロッと睨まれて、それはいつもの香取大王に戻ってるから喜ばしい限りなんだけど、あれ? あたしが言いたかった事ってこれだったっけ? 聞きたかった事ってこれだっけ?

 あたしはポカン、と彼を見上げた。

 いいんだっけ? これでいいんだっけ?


 なんでイギリス帰るの? とか、どうして電話に出なかったの? とか、あたしの事どう思っているの? とか・・・



「ところでさ。お前、いつになったら俺に告白すんの?」



 突然、爆弾を投下された。


 あたしは目の前が真っ白になった。

 


「・・・はっ?」


「俺の事が好きなんだろ? だったらハッキリそう言えよ」



 彼は腕を組み、首を少し傾け、眉根を寄せての呆れ顔で上から見下ろしてきた。不服そうにあたしを眺めている。

 あたしは頭の血の気がサーっと引いて、逆に顔は一気に熱をもって赤くなってきた(何て器用な)。

 いいいい今、何て言った・・・?



「・・・かっ・・・とり・・・」


「少しは距離置いてやったら焦るかと思ったのに。中々口割らねーのな。理屈ばかりこねて」



 ジロッと睨んで、まだまだ文句を言い足りない、とばかりに口を尖らす。気のせいか、少しほっぺが膨らんでいる。


「・・な・・ちょっ・・えっ・・・」



 あたしは逃げ場も立場も無くなって、ただオロオロとしてしまった。思わずベッドから降りる。今頃?

 おかげで真向かいから彼と対峙する格好となり、何だか益々緊張をしてしまった。


 ど、どうしようっ。何を言われた? これってどういう状況なのっ。あたし、なんて言えばいいのっ?


 否定も肯定も出来ず、この期に及んで未だに彼の真意が分からないあたしは、探る様に彼を見上げた。でも奴は相変わらず口を尖らせているだけ。



「・・・あ・・んたは、どうなのよ」



 まるで悪あがきの様な台詞を言うと、彼は、あたしの目の前でイラッと片眉を上げた。

 そして凄味を増した表情で、あたしを更に睨みつけて言った。



「お前が死んだら死ぬ、とまで男に言わせといて、これ以上何が聞きたいんだよ」



 息が止まる、とはまさにこの事。

 時間差で、あたしはどうしようもないくらいに顔が赤くなった。



「なっ・・・」

「気付かなかったとは言わせねぇ。どんだけ鈍いんだその頭は」



 どうしようもない、と言った表情で香取が溜息をつく。そしてこっちを見ると、小さく「馬鹿」と呟いた。


 ・・今の彼の台詞って・・それってつまり・・そう言う事?

 

 あたしは更に顔が赤くなり、口が止まらなくなった。どうにかしてっ。



「あ、あんただって、あたしがキスしたのに無反応だったじゃないっ」

「間髪置かずにお前がベラベラ喋るからだろ」

「で、でもだからって、フツーは女の子からキスをしたらどういう意味だか分かんないっ? 分かるでしょっ? 分かるわよねっ」

「分かってるよ。だから仕掛けたんだろ」

「・・っ」



 彼は今や、面白そうに笑いながらあたしを眺めている。

 あたしは絶句した。し、し、仕掛けた、ですってぇ?

 電話に出ない事も、学校に来ない事も、全部そう? ひょっとしてまさか、渡英話までそうだと言わないでしょうねっ!!


 恥ずかしさの極致で、体のすべての機能がショートした。ひょっとしたら口から泡を吹いているかもしれないわ。

 


 その時、彼がフッと笑みを消した。真顔。ドキッとする。

 少年っぽさが消えて、すごく大人びた表情をしていた。どこか切なくて、けれどもかなり真剣で、強い眼差し。あんまりにも綺麗で、あたしは息を飲んだ。

 彼がゆっくりと近づいてきた。あたしは益々鼓動が速くなり、耳障りなほどになった。出来る事なら後ずさりたいのだけれど、何故だか足が動かない。竦んでいる訳ではないのだと思う。香取との距離が縮まるにつれ、泣きたいくらいの安堵と嬉しさが混み上げてきたのだから。


 なのに、あたしのおバカなお喋りは未だ止まらないっ。

 


「あ、あたしの事、好きなの?」

「・・・」

「いつから? ってそんな事聞いても意味無いかっ」

「・・・」

「あ、あたしは別に、あんたがイギリス行っても平気だし、平気と言うか、行くなって言ってる訳じゃなくって」

「・・・」

「あんたとはそーゆー関係抜きでも一生付き合えそうというか、付き合う覚悟があると言うか、だからああいう事も簡単に」



 クイッと顎を摘まれた。

 上を向かされ、低くて艶っぽい声が降りてきた。



「いいから黙って、目、閉じろ」



 そう言われて余計に顔に血が上り、目を見開いたままフリーズしてしまった。

 なのに閉じられた彼の目蓋を見て、何て睫毛が多いんだ、バッサバサで羨ましい、なんて呑気に思ってしまった。

 スッと通った鼻筋と形良い唇が近づき、ゆっくりとあたしの口を塞ぐ。

 しっとりとして柔らかいそれに戸惑っていると、ざらっとした彼の舌を唇に感じ、ぞわり、とした。

 知らずに肩がビクッと震える。

 すると彼は唇を離し、あたしを見た。そしてクスッと、悪戯っぽく笑った。


 それすら、ゾクっとくる。


 再び彼はあたしに顔を寄せると、今度は目元や頬など、顔のいたる所にキスを落としてきた。

 まるであたしを綿わたでそっと包み込む様なそのキスに、目眩を感じる。初めは緊張して体が強張っていたのだけれど、次第に力が抜けてきた。ボーっとする。心地が良い。心がふわふわと浮かんで行きそう。

 顔全体に彼の唇を感じ、彼の整髪料の香りが鼻孔に入ってきた。


 こんなに優しいキスがあるなんて・・・。



 蕩けそう。そう思ったあたしは、いつの間にか目蓋を閉じていた。

 すると彼の、誘う様な囁き声が耳に響いた。


「お利口さん」


 

 それと同時に再び口を塞がれた。今度は彼の舌が容赦無く、あたしの口内を掻き回してきた。

 ビックリして一瞬体を引いたけど、彼の力強い腕に阻まれる。彼があたしの舌を甘噛みして、絡み上げた。

 その感触と、そこから伝わる甘い電流にあたしは思わず声が出てしまった。

「・・んっ・・」

 かくん、と身体の力が抜ける。ちょ、ちょっと、腰が砕けるの早くないっ?

 けれどそんな事を考える余裕も与えてくれない。香取はあたしのうなじを支えると、更に深く唇を重ねてきた。

 柔らかくなぞられ、激しく絡まれ、優しくくすぐられる。

 甘くて、熱くて、痺れて、訳わかんない。


 さっきと全然違う。蕩ける、ってこういう事だ。

 あたしは彼のシャツを握りしめるのが精いっぱいだった。それだって、指が次第に開かれていく。

 ヤバい、どうしよう・・もうダメ・・。


 

 唇が離れた時は、あたしは香取に完璧に、抱きかかえられていた。あの丈夫な脚が腰から使い物にならないなんて、信じられない。

 為されるがままの長いキスに、あたしの唇から唾液が零れていた。彼はあたしの顎下から唇にかけて、スーッと舐め上げた。

「あっ・・・」

 思わず出た自分の甘い声に真っ赤になった。


 だって香取が、ニヤニヤしながらこっちを見下ろしている。

 彼の瞳も、僅かに熱を孕んで潤んでいるけど。 

 


「ご感想は?」


 彼の腕に包み込まれ、甘やかに覗きこまれ、あたしはもう、無条件降伏。


「・・・参り、ました・・」


 これは絶対、この間のあたしの不意打ちキスに対抗するモノだ。仕返しだ。だってあの時の香取はあたしになされるがまま、呆然としてちょっぴり動揺していたもの。

 なのに今ときたら。なんなのよ、このキス。あんた本当はいくつなの? どんだけ出来上がってる16歳なのよ。


 唇に余韻が残る。体中が疼いている。

 勝ち誇ったようなその笑みに、あたしは最後の抵抗を試みた。



「あ、あんたこそ、あの時の感想は?」

「ん? 俺?」



 彼は面白そうに、あたしを見下ろした。

 そしてあたしの耳元に唇を寄せると、ゾクゾクする様な甘い声で言った。


「『女に襲われんの、俺初めて』」



 あまりの恥ずかしさにカッとなったけど、それより早く、香取に抱きしめられた。

 きつく、きつく抱きしめられて、それはさっきのキスより余裕が無くて、


 まるで小さい子供に抱きつかれている様だった。縋りつく、というか。

 

 あたしは少し、驚いた。どうしたんだろう?

 だけど彼の腕は緩められないので、顔が見えない。


 だから、まあしょうがないか、抱きしめさせてあげるか、


 なんて思ってみた。



 あたしってば彼に完璧にヤラレているな、と苦笑いをして。

 大好きすぎる、かも。







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