第28話 飲み会に参加して愚痴大会を開く
「飲まないと真の友好は築けないんだよね。それに会社の上司の悪口を言う仲間は必要だからね。
課長は頭が岩よりも固くてやってらんないよねぇ~」
そうそう。上司は俺たちの事なんて全然考えてないよね。俺が課長だったらあんなこと絶対やらないのに……。
◇◇◇
・この悪いお手本からあなたが学ぶ事。
年に1回程度の忘年会や新年会に顔出しする程度ならいいですが週1、あるいは月に何回か行われる飲み会には「行っても何も得られない」と言っていいでしょう。
ジュンジーこと高田純次氏が「年寄りがやりがちな『説教』『昔話』『自慢話』はやらないようにしている。そうなると俺エロトークしか出来ないんだよねwwwww」
って言ってたけど、年取ってくると「説教」「昔話」「自慢話」を若い人向けにしたくなっちゃうんですよ。
会社でも役職が無い平社員で40代、50代を迎えて「何も持たないまま、何者にもなれないまま年だけ取ってしまった」事に耐えられなくなって
「俺は偉いんだぞ! お前たちより長く生きてきたからそれだけで偉いんだぞ!」っていう「年齢だけしかとってない」老害が、自己正当化のためだけに若い人に向かって「説教」「昔話」「自慢話」をするんだと思います。
はたから見たらみっともない事この上ないんですが、当人は必死なんですよ。
それこそもう「遺伝子に刻まれているレベル」の生存本能が警報を発していて「ココでマウントとらないと俺という存在が一切の無価値になってしまう!」って思ってるんですよね。
実際にはその「マウント行為」自体が後輩にとって無価値になる要因なのですが。こういう先輩、探せばあなたの職場にも1人くらいはいますよね?
それの心理は多分このような「年齢でしかマウントを取れる強みが無い」仕事の出来ない先輩なんでしょう。
この「ろくでもない先輩」はどの会社にも1人くらいはいると思います。そしていかなる会社だろうが職種だろうが関係なく「揃いも揃ってまるでダメ」と言って良いでしょう。
飲み会で先輩風をふかして説教する奴は会社の底辺であると同時に社会の底辺であって、相手にするだけ時間の無駄です。
それ以外でも飲み会は終盤になるとこういう「ろくでもない先輩」の「俺苦労した自慢」や「昔はガムシャラに働いた自慢」大会になるのがオチでしょう。
それ以上に悪いのが「会社の上司への愚痴」です。
係長には係長になって初めて見える世界があるし、同じように課長、部長、社長、会長、それぞれの立場になって初めて見えてくるものがあるはずなんですよ。
だから「社員は経営者目線で働いて欲しい」とか「社長は従業員目線で会社を運営してほしい」っていう文句自体が何の意味も無くて、
「お互いに見えている世界が違いすぎているからそんなの無理に決まってる!!」っていうのが持論です。
それこそ平社員と社長とでは「地上にいる人と、熱気球に乗って高度1000メートルの高さから世界を見ている人」位には、見えている景色が全く違うんですよ。
それ位、見えている世界が違う。となれば社長は社員の事は分からないし、社員は社長の事が分からないのもうなづける話ではないでしょうか。
そもそもの大前提の話として「長」の付く人と付かない人とはさっきも言ったように視線の高さや広さが全く違ってて、長のつかない社員から
「あいつは何も分かってねえ」ってお互いに嫌悪しあうのは当たり前の事なんですよ。
そこを理解せずに「自分の見えている世界が絶対だ!」と言わんばかりに上司を責めても何にもならないでしょ?
大体、愚痴言ったところで「根本的な部分」は何も解決しないんですよ。愚痴れば上司が態度を改めてくれる奇跡なんて「絶対に」あり得ない事ですよ。
それに、愚痴を言っても何も解決しないし運気を下げるだけと悪いところだらけで、それをやる位なら上司と1対1で話し合った方がよっぽどマシでしょう。
そんな勇気も度胸も無いし、説き伏せるだけの実力や舌の上手さすらない、おくびょう者のチキン野郎が「上司への愚痴をこぼす人」なんですよ。
こんな人見てどう思いますか? 少なくとも人生の「悪いお手本」にしかならないと思います。まぁ「悪いお手本」になるだけでも立派な人だとは思いますけどね。
加えて飲み会1回ごとにざっくり言って5.000円は飛んでいきます。パチンコは「1万円が1時間も持たない」と言われていますのでそこまで酷くは無いですが、それでも何の意味もない浪費である事は間違いないでしょう。
5.000円寄付して酒を飲みながら2時間の間、先輩の説教を聞いたり一緒に上司の悪口言いあって楽しいですか? 満足しますか?
5.000円と2時間あれば何ができるか? せっかくの機会なので真剣に考えてみてください。
飲み会で上司の事を「上級国民が」と腐してガス抜きして気晴らしして、また明日から下層市民としての生活を始める事に何の意味があるのやら。
真の奴隷は逃げ出したり主人に歯向かうことなく、鎖の光具合や重しの重さ自慢をして奴隷同士でマウントを取り合うもの、というのもある意味うなづけるかもしれません。
あるいは暗黒騎士ランスロットが言う「支配されるという特権」をありがたがる民のような。




