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第24話 信用よりお金をとる

「お金がなきゃ生活できないでしょ? お金は信用よりも大事だよ。

 まぁその人とはそこで縁が切れちゃうけど日本人は1億人程いるからどんどん顧客を開拓していけばいいだけだよ。

 新規顧客の開拓はどこの会社でもやる事でしょ? だから次を探せばいいだけじゃないか」


 そうだよね。日本人だけでも1億人いるから、ダメになったら次に行けばいい。

 これからはAIで翻訳機能も充実するだろうから、世界70億人が顧客だ。顧客候補は増え続ける一方だ。


◇◇◇


・この悪いお手本からあなたが学ぶ事。


 断言するけど『悪いお手本』のような考え方をしている奴が周りにいたら、例え「実の親であろうが」コンマ1秒でも早く縁を切って、マッハ5の速度で離れろ。

 もし「血を分けた実の子供」がこんな考え方をしてたら「殴る蹴るなどの体罰を加えてでも」矯正(きょうせい)させろ。


 こんな考え方をしているのなら、例えどんな社会的地位にいようが関係なく社会の最底辺に位置するゴミクズのカスであり、いかに慈悲深い神様や仏様でさえ「こいつを救うのは無理だ」と(さじ)を投げる程の、真正のドクズだ。




 なぜそこまで厳しい口調で断言できるのか? それは「信用は1度きり」というのを分かっていないからです。

 お金を失ったらまた稼げばいいし、稼ぐ方法は一生かけても試しきれないほどあります。

 ですが、信用は一度失ったら最悪の場合「どれだけお金をかけても」「どれだけ時間を費やしても」「どれだけ相手と話し合いをしても」元に戻せない事だって起こりえます。




 実際、大学生時代のサークルOBと今でも一緒にたまに都心などに遊びに行くことがあるんですが、

 その際のメンバーの中に大学在籍時では仲の良かった他のメンバーと今では絶交している人がいて、今でもその交友は途絶えたままだそう。


 他にも小学生や中学生の頃、無二の親友と「絶交」したことは1度くらいはあると思います。

 こんな風に、一度壊れた信頼っていうのは修復不可能な事さえあるんですよ。




「客との信用」は「事業においてあらゆる事より優先すべきこと」であって、信用が作れるのであれば他の全てを差し出しても損は絶対にしない。とさえ言ってもいいでしょう。

 それ位信用というのは商売において重要なものなんですよ。他の全てが世界一であっても、信用が無ければ何も持ってないのと同じです。


 前の話でも言いましたけど、ビッグモーターとダイハツは事件発覚後どうなりましたか?

 信用が無くなるとビッグモーターやダイハツと同じ目に遭うんですよ。だからこそ信用は何者よりも何事よりも優先すべきで、マイホームを失おうが信用さえあれば家ぐらいならまたなんとかなります。




 他に信用がいかに大事かの例を挙げると、江戸時代の商人は屋敷が火事になると真っ先に顧客台帳を井戸に投げ込んでから外に逃げ出したそうです。

 当時の顧客台帳は特殊な紙でできていたので、水に濡れても文字が消えなかったのだそう。当時の商人も「顧客リスト」は何よりも大事な財産であることを理解していたんですよ。

 江戸時代でさえそうなんですから、現代日本でそれを分かってないのは極めて危険な話です。




 しかも信用を雑に扱うと「こいつは人を雑に扱う奴だ」という噂話が必ず流れます。それが足かせとなって商談がスムーズに行かなくなりますし、そもそも「門前払い」される可能性も飛躍的に大きくなるでしょう。

「因果応報」とは昔の人は言いますけど、自分が信用を雑に扱うのなら他人から雑に扱われても文句を言えなくなるんですよ? 分かってますか?

 なので「信用よりもお金を取る」人からは誰であろうと、それこそ「親よりも敬愛する人生の師匠」であってもコンマ1秒でも早く縁を切って離れるべきだ。とは個人的には思いますね。




 マンガアプリが時々CMで「〇〇巻まで無料!!」って宣伝しているのを見かけますけど、あれは「赤字になっても良いから新規顧客にアプリをダウンロードしてもらって後で売り込むための布石にする」ためなんですよ。

 無料で試しに使って見て「続きが読みたい」とか「無料期間が終わっても読み返したい」って思う人は必ずいますから、そこに売り込みをかけるわけなんです。

 これも「無料アプリを介した客との信用や信頼の構築」という意味では、理にかなった商売なんですよ。




 それに『悪いお手本』の正反対の例では「一見さんお断り」の料理屋でしょうね。あそこは「客からの紹介」で成り立っていて、一般人からしたら「お高くとまってるねぇ」と文句を言いたくなりますけど、

「うちの店では半端なモノは出しやしませんよ」っていう証明なのでそれでも店は上手く行くんですよ。




 むしろ「クレーマー」を近づけない、いや「視界の隅にすら」入れたくない。というのなら紹介制が1番良い方法だったりします。

 一流の人は三流以下を「半径10メートル以内に入れるだけでも不愉快になる、運気が落ちたと思う」位にはシャットアウトしたがるんですよ。

 だからその一流の人に特化して好かれるがためにクレーマーをシャットアウトする「一見さんお断り」の料理屋が成立するわけでして。




 別の事例では「プロ奢られヤー」っていう「相手から奢ってもらう事で生計を立てている(本当は別の仕事もしてるでしょうが……)」人がいるんですが、まさに彼は「信用」だけで生きている、究極の会社経営形態を個人で実現している人物だと思います。

 乱暴に言ってしまえば会社や自営業の究極形態は彼ですよ。

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