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第19話 格上は敵だ

「この業界は相手に舐められたら終わりだからねぇ。特に格上相手では威勢よくしていないとダメだよ。

 え? それって『虚勢を張る』だって? 違うよ。自分を飾り付けているだけだよ、虚勢を張るなんていうそんな惨めな真似なんてしてないから。

 そりゃ虚勢を張るのは虚しいよ? でもこれは自分を飾り付けているからいいの。虚勢を張ってるわけじゃないから」




◇◇◇




・この悪いお手本からあなたが学ぶ事。


「見栄を張るのにお金を使う。値段が付く他人が欲しがるものを買う」でも言った通り、格上からバカにされないように格下が色々手を打っても、それは全部バレます。

 格上には格上たる理由があって、格下のやる「ごまかし」は全部「おみ通し」なんですよ。だから格上をやれるわけでして。

「親ガチャで当たりを引いて格上になれた」ってのはごく少数はいるだろうけど、無視しても構わない程のレアケースですよ。




「悪いお手本」を見て「お前は他人を「自分より上か下か」でしか判断できないのか?」と思ったあなたは、かなり深い核心を突いていると思います。

 格上って言っても「どういう基準で格上なのか?」って事が重要で、何を持って比較するかでも同じ人物同士でも力関係はいくらでも変わります。


 例えば「会社での役職」と言う基準だと「平社員と社長」では明確な力関係で序列がつきますが、もしかしたら映画鑑賞では平社員の方が社長よりも「格上」かもしれない。

 あるいは子育てに関しては「平社員も社長も同じような」初心者かもしれない。って話にもなります。




「悪いお手本」の例だと「年収」あるいは「会社での地位」が全てだと思ってるんでしょうが、そうでは無いんですよ。

 立場が違うだけで力関係はいくらでも変化します。あの社長が子育てでは嫁の尻に敷かれてる、っていうのがあるから人間関係は面白いものでして。

 これを楽しめるようになると人生本当に楽しくなりますよ。




 会社では社長と平社員だけど映画鑑賞では社長が平社員に教えを乞う。子育てでは共に奮闘するパパであり、キャバクラでは一緒にスケベジジイになる。

 どうです? 人間のいろんな面が見れて面白いでしょ?


 このように力関係っていうのは「全く同じ人物同士」でも立場次第でいくらでも変わるんですよ。

 それを理解できていないのはかなり痛々しい事だと思います……少なくても「分かってないな」って言いたくなるような人であるのは間違いないでしょう。




「会社の役職では自分より上だけど、趣味や子育てでは立場が同じだったり逆転する」っていう事はいくらでもあるんですよ。

 昔「釣りバカ日誌」っていうマンガ及び映画があったんですけど、あれってただのマンガのネタじゃなくて本当にありうるお話なんですよ。

 そういう機会にうまく潜り込めるとお金が入るチャンスは確実に増えると思います。




 それに、格上と接してるうちに「格上の手で引っ張り上げてもらう」事が人生において何度かあるんですよ。それで「自分の殻」を破って新しい自分になって、格上と同じ景色を見ることが出来るようになるんですよ。


 そういう体験は「格上」と友好的に接していれば1度くらいはあります。

 そこで「格上に対抗しなくては」と無理してファイティングポーズを崩さなかったら、いつまでも今のままで人生を終えると思います。




 だから「社長や重役と会う前に松下幸之助か本田宗一郎の本は1冊は読んでおけ」とか「ゴルフはやってた方が良いよ」っていうのは「趣味」の部分で接点を作るためにあるんですよ。

 日本人社長なら大抵は松下幸之助か本田宗一郎のどちらか、あるいは両方に関する話はハズレの無い「鉄板」の話ですし、

 ゴルフは長い距離を一緒に回ってる間、誰にも邪魔されずに濃密な会話が出来るんですよ。だから政治家もゴルフをやるし「商談はグリーンの上で決まる」っていう言葉もあるんですよ。




 本当の意味での「格上」ここでは「人生を生きる上で敬意を持てる生き方が出来る人」と定義しましょうか。そういう人は「格下からも学ぶ」ことが出来るんですよ。

 昔だけでなく今でもそうです。昔から「賢者は愚者に学ぶ」っていう格言も残っていますし、

 現代でもマンガ家の高橋留美子さんは自分の連載が掲載されている雑誌の他のマンガ全てに「この人は凄いなぁ」って思うのだそうで、本当に凄い人というのはそういうものなんです。




 権威や地位にしがみついて威張り散らしている人っていうのは実際にはあんまり大したことないです。そういう人は「権威や地位」が無くなると悲惨な事になります。

 多分自分を構成する核がごっそり抜けて、文字通りの「抜け殻」になるんじゃないんでしょうか。あるいは「燃え尽きて真っ白な灰になる」可能性も否定できません。

 そんな人がそばにいるのなら「悪いお手本」として出来るだけ距離を取るようにしましょう。その内リストラや異動で肩書が無くなって燃え尽きて抜け殻もしくは白い灰になると思いますので。

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