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第17話 何でも他人のせいにする

「オレは絶対に悪くないのです。失敗したのは時の運が悪かったり、市場の動向が悪かったり、お客様がちょっとばかりワガママだったり、あとは会社を後押しするような景気対策を打ち出せない政府が悪いのであってオレは絶対に悪くないのです。

 不祥事が起きた? ああ、それはその不祥事を起こした社員が絶対悪なのでオレには何の責任もありません。彼らが勝手にやった事でオレは一切知りませんし、ノータッチです」




 そうだよね。自分の思い通りに動かない相手が悪いよね。

「『オレは』こうすれば絶対に上手く行くはずだ、と確信しているのになぜそれをやらないのか?」不満で仕方ないよね。

 失敗したら思った通りに物事を動かせなかった相手が悪いし、上手く行ったらそれは自分のおかげだよね。




◇◇◇




・この悪いお手本からあなたが学ぶ事。


 そもそもの話「失敗は全て人のせいにして、手柄は全て自分の物にする人」を、あなたは尊敬出来ますか? こういう人になりたい! って本気で思えますか?

 これを読んでるあなたがまともな人だったら「絶対になりたくない」と思うはずです。




 2024年1月21日に行われた八王子市長選挙で落選した候補者を推薦(すいせん)した野党政党は「八王子市民が理解できなかった」あるいは「カネの選挙で負けた」と負け惜しみを言ったそうですが、だから政権取れねえんだよマヌケが。


「八王子市民が理解できなかった」んじゃなくて「八王子市民が納得あるいは理解できる形で、八王子市の未来のビジョンを語れなかった」のが負けた原因でしょうに、それが分からないと来たもんだ。

 まさに「だからお前はアホなのだぁ!」の一言で切って捨ててもいい発言ですよ。愚かすぎてペンペン草1本も生えません。




 ちなみに、八王子市在住の人が言うには「落選した候補者は与党バッシングをするばかりで、当選したら八王子市をどうしたいのか? を語ることをしなかった」そうで。

 それじゃあ勝てる選挙も勝てませんよ。自分の思い通りにならない事がガマンできなくて駄々をこねる3歳児と一緒ですよ。


 大人が3歳児みたいに駄々をこねていたらどう思いますか? おそらく好意的に思うことは無いと思います。

「アレはヤダ! これも嫌だ!」っていうだけで「じゃあ何が良いのか? どうすればいいのか?」を語れないんじゃ、勝てる選挙も勝てませんよ。




 かつて任天堂の社長を務めた岩田(いわた) (さとる)氏も


『わたしは、人と人とのコミュニケーションにおいても、うまく伝わらなかったらその人を責めずに、自分の側に原因を探すんです。

 コミュニケーションがうまくいかないときに、絶対に人のせいにしない。

「この人が自分のメッセージを理解したり共感したりしないのは、自分がベストな伝え方をしていないからなんだ」と思うようにすると決めたんです』


 って言ってましたけど、これは「何でも他人のせいにする」の正反対であって、会社の社長という人を動かす側の人間にはこういう姿勢が求められているのではと思います。




 なので、もしお金が欲しいのであれば「このミスは私の責任だ」と断言する勇気も必要かと思います。もちろん、そう言いたくない気持ちはわかります。ものすごくよく分かります。

「余計なトラブルに巻き込まれて責任を取らされる」事が耐えがたい苦痛だ、と思うのは人間ならごく自然の事です。ですが、そこを乗り越えられるか? が鍵でしょう。




 その論点から言えば、本来であればパートやアルバイトに責任を背負わせるのは無理筋な話なんですよ。安い賃金ならそれなりの成果しか出さないので責任を取らせるべきではないし、取らせてはいけないんですよ。

 それこそ「お前、パートやアルバイト並みの給料で3つ星ホテルのサービスを期待しているのか?」って事にもなります。




 パートやアルバイトの給料が安いのは責任を取らなくてもいいからなんですよ。

 だから仕事の内容もマニュアル化されていて、ミスがなるべく起こらないように配慮されているものです。




 逆に「なぜ普段働きもしない暇そうなアイツが上司で、俺よりも給料が高いんだ?」って思いますけど、上司の仕事で特に重要なのは「私が悪かった、と頭を下げる」事なんですよ。

 謝罪会見で社長や取締役が頭を下げている所をカメラが一斉にフラッシュを焚くシーンは、ニュースを見ていれば1度は見たかと思います。

 あれが数多くある社長の仕事の中でも特に重要な仕事であって、部下が不祥事をやったら汚名を背負う「からこそ」給料が高いんですよ。




「給料が少なすぎる!」って言うのなら「自分は責任を背負っているか?」を真剣に考えてみるのもいい機会なのでやってみるといいでしょう。

 多分給料が少ないのは「自分のミスの責任を取ってくれる人がいる」からだと思います。責任の重さと給料の高さっていうのは比例するものなんですよ。


 責任を背負うというのは信頼の証であって、給料を多くもらえる大きな理由の1つなんです。

 もし「仕事の割に給料が少ない」というのなら、自分が背負ってる責任の重さを振り返ってみてはいかがでしょうか。

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