表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/31

【セシルの仕事】1

「……さて、申し訳ないけど、僕には仕事がある。シルバが魔術棟の中なら移動できるように、クライヴさんに報告しないと……」

「そのクライヴというのは誰だ?」

「えーっと、僕の上司かな?」


 そう言いながらセシルは部屋を出る。シルバは静かにそれに続いた。

 魔術棟の中は白い壁に白い天井、天井には光る魔石がついているものの、窓はない。壁側はすべて部屋になっているらしく、扉がずらりと並んでいた。シルバは視線を周囲に張り巡らせながらセシルに質問を投げかける。


「この魔術棟というのはなんだ?」

「政府の中で魔術を管理する部署が使っている建物のことだね。実際には長い名前があるみたいだけど、みんな魔術棟って呼んでるよ」

「なぜ、窓がない?」

「秘匿性の高い情報が多いからだね。魔術には……その辺は魔王のシルバが詳しいと思うけど……一般人が犯罪に使うと困るものがあるからね」

「そんな建物の中を、我が歩いていいのか?我が魔界の魔王城に戻り、人間界を攻めるかもしれんぞ?」

「そんなこと、しないでしょ?するなら、とっくに僕は殺されてる」


 セシルは笑いながら言った。


「さあ、質問はおしまい。ここがクライヴさんの部屋だ」


 壁に張り付いている扉の一つ。扉の上には「クライヴ 執務室」と書かれている。セシルは静かに扉を開けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ