「桜並木で君と」
「桜並木で君と」
柔らかで明るい春のうららかな日差しが差し込むほのかな桃色の桜並木の続く公園で柏木ミヤは、
恋人で同級生の吉澤コウジと帰り道で自転車から降りて桜を眺めながらお互いに芝生に腰を下ろしていた。
ミヤは優しい目でコウジを見つめながら「桜綺麗だね♡」と柔らかく明るく微笑んだ。コウジは言った。
「急に一緒に帰ろう、って言うから何かドキドキしちゃった。今もミヤちゃんと一緒に公園にいて誰かに、
見られてないかな? ってちょっとソワソワしてる。今日は綺麗なミヤちゃんと桜を同時に見れて、
本当にそれだけで心がいっぱいだよ♡」
ミヤはコウジの前に右手を差しだし「手、つなごう♡」とはみかみながら子猫のように小さく柔らかく語った。
コウジはドキドキしながらミヤの右手をつないだ。柔らかくてしっとりしたミヤの右手を触っていると、
ただそれだけで興奮し心が高揚しはじめて日本酒を飲んだときのような柔らかくて甘くてフワフワした、
思春期特有の淡くて熱い感情がわき上がった。コウジは同年代の綺麗な恋人を前にして興奮した。
まるで春のうららかな陽の中に居るのに夏の夜のフワフワと巡る祭りの夜のようにコウジとミヤの心は、
キラキラと弾んだ。お互いの顔が赤面し緩み(好きだ♡)と言う感情を表現したくなった。コウジは言った。
「ミヤちゃん、可愛いね。好きだよ♡」
それだけ伝えるとミヤはつないでいた右手を離しコウジの頬に触れると、理性をなくしたコウジは、
「ミヤちゃん……」と言ってそっと一瞬だけミヤの唇を奪った。体全体が魔法にかかったみたいに熱かった。
ミヤはそっとコウジの体をハグすると「ずっと一緒にいようね♡」と柔らかなとろけるような瞳でコウジを見つめた。
コウジは「大好きだよ♡」と言って華奢なミヤの体を抱いた。
──幸せで明るい桜の満開の公園でミヤとコウジは今はまだハッキリとは約束できない未来に対して、
優しく甘い誓いをお互いに立てたのだった。 (おわり)
なんか勉強するのは習慣化できたのでこれからは、
小説を書くことを習慣化できるよう頑張ります(・∀・)∠カキマス♡
では☆♪