アイリス行方不明①
趣味で書いた厨二病全開自己満小説です!
初めての書いたものであるため粗末なものでありますが、是非読んでください!
文章力は稚拙なものですが、設定やストーリーはなろう好きであるならワクワクするものにしようと思います!
アドバイスなどもいただきたいです。
ぜひ暖かい目でみてもらえるとうれしいです!
ワイルドベア戦から数年たったある日のことだ。
いつもの日常を過ごす俺に突然の知らせが届いた。
グンじいが死んだのだ。
貧困街では葬式などは行われないが、気持ちだけでも弔いたい。
あれから何度もグンじいの元へと通った。
たくさんのことを学ばせてもらい、数ヶ月間の間で基本的な知識は頭に入れた。グンじいいわく俺は物覚えがいいらしい。
アイリスに至っては、ちんぷんかんぷんな表情をして毎日聞いていたが、グンじいの話を聞くのが好きらしい。
ほんとにお世話になった人だ、せめてもお墓くらいは作りたい。
そういえばグンじいは、もし自分が死んだときには部屋のベットの下を見ろと言われていた。
ずっと気になっていたがすっかり忘れていた。
お墓を作ったら調べにいってみよう。
その日の夕方、しつこいアイリスを振り解き俺はグンじいの家にいる。
「グンじいーきたよー」
もちろん返事はない、俺の声は誰もいない空間に響く。
「つい最近までここにはグンじいが。」
涙が出そうなったが何とか堪えた、もうたくさんないだだろう。
気持ちを切り替えさっそくベットを避けることにした。
なにやらあきらかに後から載せられたであろう木の板がある。
「なんだよこれ」
その板を避けると下に階段が繋がっていた。
期待を膨らませ俺はゆっくりと階段をおりた。
少しカビ臭くて、ジメジメしたところだ。
するとパッと辺が一瞬にして明るくなった。
突然部屋が明るくなるという初めてする体験に恐怖しながらも、ワクワクしてる自分がいた。これがライトというやつなのだろうか。
明るくなったそこには、大きな部屋が広がっており、大量の本やアクセサリーが綺麗に並べられていた。
本の一つを手に取ってみた、そこには"火属性魔法の研究(上)"と書いてあった。
魔法についてグンじいが説明してくれたことを思い出す。
魔法とは主に騎士になるものたちが戦争に使うために習得するもので、平民以下の俺たちには全く縁がない代物だった。
魔法は才能がなきゃ使うことができない、3人に1人は使うことができると言われている。騎士の中には剣術の才能で成り上がるものが、ごく稀にいるがほとんどのものは戦力外通告となる。
読み進めていくと、火魔法の仕組みなどが書かれていたがなにがなんだかわからないが、軽く頭には入っている。
炎魔法一覧というページがあった。
初級
フレイムボール
フレイムランス
中級
フレイムバーン
フレイムストーム
思っていたよりも少なかったが、どうやら魔法は使うものの魔力に依存するらしく、威力は人によってかなりの差がある。
こんなもの唱えずにいられない、早速やってみることにした。
「フレイムボール」
………………………………なにも起きない。
俺には才能がなかった、こんなんじゃ聖帝になることなどできるのだろうか。
そう落ち込みページをめくると、魔法発動には頭の中でその魔法を強くイメージすることが大事であると書かれていた。
さっきはただ詠唱しただけだった、イメージが必要なのだ。
俺もう一度心の中で強くイメージし、手のひらを前に差し出してもう一度唱える。
「フレイムボール」
途端に手のひらに魔法陣が展開され、全長1メートルほどの炎の球が現れた。
制御出来ずにあたふたしているうちに誤って放ってしまった!
それは奥にあった本棚に直撃、本棚がメラメラと燃えている。
炎はみるみる増していき、このままでは火事になり俺の命もないだろう。
このままではやばい、水にどんな魔法があるか知らないが一か八かやるしかない。
魔法には、火、水、風、土、雷の属性があるとグンじいから聞いたことがある。
「フレイムボールがあるなら水のボールもあるだろう!えーと、えーとわかんない!水のボール」
水でできた球体を心で強くイメージした。
すると手のひらに全長1メートルほどの水が現れ、
「いっけーー!!」
何度もそれをイメージして俺は何個もそれを放った。
見事火は消えた。
掌をみて俺は言葉を失った。
フレイムボールのときは魔法名を詠唱して魔法を発動したが、今回は水のボールという適当な名前で発動することができたのだ。
これはもしかして、詠唱せずに唱えることが可能なのではないだろうか。
俺はもう一度声を発さず、水のボールをイメージすると、出現したのだ、水の球が。
とても嬉しかった、無詠唱でできたことではない、魔法を使えるようになったことがだ。
俺は時間を忘れ本を読みふけっていた。
様々な魔法の本が置かれていた、5属性の魔法はもちろん、身体強化魔法、特殊魔法など多くのものがあった。
全て試すことは出来なかったがある程度は試すことができ、無詠唱での発動することができた。
まだまだ、身につけたいことは山ほどある。
ここは、知識の宝庫だ、楽しい、楽しすぎる。
そうこうしてるうちに気づけばかなりの時間が経ってしまっていた、今は何時だろう。
今日はいったんやめて家に帰ることにしよう。
外に出るともう真っ暗だ、大体22時くらいだろうか、こんなにも長く外にいたのは初めてだ。
いてに着くとランプに照らされてかあさんが座っている。
「遅くなってごめんかあさん」
返事はない。
それどころかいつも俺を出迎えてくれるアイリスの姿はない。
「今までどこにいたのよ、」
どこかかあさんの様子がおかしい。
「グンじいのお墓を建ててたんだ」
嘘は言っていない確かに、グンじいのお墓は建てた、ただ家を漁っていたなんて言えるはずもなく、それを隠したのだ。
「アイリスが帰ってこないのよ!」
今何と言ったのだろうか
「お兄ちゃんを迎えに行くって出て行ったっきり帰ってこないのよ、暗くなる前には帰ってきなさいっていったのに!」
「大丈夫だよかあさん、アイリスのことだからそのうち泣きながら帰ってくるさ」
それにしてもなぜかあさんは俺を探しに行くことを許可したのだろうか。
「どうして、アイリスを一人で行かせちゃったの?」
「あなた今日自分の誕生日だと言うことを忘れたの!?」
「!?」
そうだ今日は俺の誕生日だった、魔法には夢中になり自分でもそのことは忘れてしまっていたのだ。
「とめたのだけど、あの子誕生日だからって聞かなかったのよ、どーしたら……」
「とりあえずもう少し待ってみようよ」
「そんな呑気なこと言ってられないわ!あの子がいなくなったらわたしは、わたしは。」
かあさんの泣き顔なんて初めてみた、それほど辛いのであろう。
「俺探してくるよ」
俺の誕生日を祝うために、行方不明になっただなんて絶対にあってはならない。
俺はランプを手に持ち家を飛び出した。