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美味しい記憶

作者: 珀煉

学校の授業で書いたものです。



あまり料理が好きではなかった私に料理の楽しさを教えてくれたのは弟だった。不器用で何をするにも危なげのあった私は料理をすることがあまりなかった。だがその日は両親がいなくて私が昼ごはんを作らなければならなかった。お昼ごはんということでそこまで凝ったものを作る気もなかったので手頃なチャーハンを作ることにした。それまで料理をすることがなかった私は作り方すらよくわからずチャーハンの作り方を調べるところから始まった。

 調べてみると自分か想像していたよりは簡単でそして色々な種類があることを知った。私は辛いのが好きなのでキムチチャーハンでも作ろうと思ったが弟の分も作らないといけないことを思い出して普通の在り来りなチャーハンを作ることにした。冷蔵庫等から材料を出し、調理に取りかかった。具を切り分け、それをフライパンに入れ中火で炒めていった、具はベーコンやネギを入れたので焼けてくるとベーコンが焼けたいい匂いがしてきた。ある程度炒めたところで白米や溶き卵をフライパンへと入れていく。白米などと具が混ざりあった辺りで味を整えるために塩コショウなどを振っていった。これもまた多すぎると味がくどくなってしまうと思ったが、如何せんほとんど初めての料理ということでどの程度振ればいいのかの加減がわからず慎重になってしまった。結果としてはもう少し振っても良かったかなと後で思った。

 そんなこともありながらチャーハンが完成した。

出来上がったばかりのチャーハンを盛りつけ弟と2人で声を合わせて「「いただきます」」と言いチャーハンを食べはじめた。完成したチャーハンは油をしきすぎてご飯がベチャベチャしていたり味が薄かったりなど欠点ばかりのものだったけれど弟は、「美味しい!ありがとう!」と言ってくれた。そう言われて嬉しくなった私は料理が好きになり、レパートリーも増えた。

 レパートリーの増えた今でも、得意料理はチャーハンで、1人でお昼ご飯を食べる時や弟と2人でお昼ご飯を食べる時などはチャーハンを作ることが多い。あの時は味が薄くベチャベチャしていたものが、今ではパラパラの味のちょうどいいものが作れるようになった。お昼ご飯だけでなく晩御飯を作る時もあるのだがそんな時は弟の好きなものを作ったりしている。弟はお肉が好きなのだがあまりそっち方面のレパートリーがないので次はお肉料理を練習しないとと密かに思っている。

こんなにダラダラと書いているが、弟には凄く感謝している。料理が嫌いだった私を変えてくれたし、自分が楽しいと思えるようなことを増やしてくれたからだ。あの時の弟の言葉がなければもしかしたら料理をすることはなかったかもしれない。弟よありがとう。そして人はきっかけさえあれば変われるというのも同時に教えて貰った。弟本人はそんな事1ミリも思っていないだろうけれど。


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