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副会長と転校生

今回から本格的にラノベを書き始める二人。そして頼もしい転校生も!?

副会長と転校生


私、副会長の早未智佳は公園のベンチに座りある人を待っていた


「すみません遅くなりました」


その人、木下健が来た


「こちらこそ急に呼び出してすまない。少々話したい事がある」


私は健の目を見ながら言った。


「一葉に会わないでもらいたい」


「はっ……」


健は一瞬何が何だか分からないという顔をする


「な、何でですか?」


「お前が勧めたと言うラノベとやらのせいで会長としての仕事が疎かになっているからだ」


私は少し語気を強めて言う


健が言い返してくる


「副会長さんに一葉先輩の何が分かるんですか!」


(何言ってんだ俺!)

健は心の中で叫ぶ


「私と一葉は幼馴染だ」


私は健に告げる 


「確かに俺なんて会ってまだそんなに経たないし、一葉先輩の事は知らない事が多いです。だけど…あんなに興味を持っている先輩は初めて見たんです」


「でも一葉先輩なら仕事を疎かにし続けるなんて事はないと思います」


先輩であり、副会長でもある私の方が会長と親しいのは。


さらに幼馴染ともなればなおさらなはず。


なのに健は言い返してきた。


彼はもしかしたら……


「でも、会わないなんて出来ません」


「…」


私は黙り込む


てっきり"なぜだ"とか、言ってくると思っているだろうが。


すると公園の入り口の方から足音が近づいて来て健と同時に振り向く。


「智佳と健、何話してるの」


「会長」「一葉先輩」


私と健はまた同時に口を開く


そして健と私は事の次第を説明した。


数分後…


「もう、別に健は何も悪くない。遅くまで読んでた私が悪かっただけ」


会長はいつものマイペースな感じで言う


「ですが…では何で急にラノベを?」


「そ、それは…」


会長…いや一葉が口ごもる


「そう、あの要望書、智佳も覚えてるでしょ」


「はい。速攻却下してましたよね」


「その要望書の字が凄い熱意がこもっててラノベがどんなものなのか気になったそれだけ」


「そ、そうなんですね。なら健君」


「は、はい!」


健君は気を付けをして副会長を見る


「ならばせめてこれだけは約束してくれるか?」


「な、何でしょう?」


「一葉に迷惑をかけるな。それだけだ」


それだけ言い私は公園を出た。



俺、木下健は副会長との話を終えて一葉先輩と帰り道を歩いていた。


「ごめん。智佳が何か迷惑をかけたみたいで」


「いえ、迷惑なんて全然、むしろ言う通りって言うか」


「智佳は、昔オタクな子に絡まれた事があって…あの時からなんかオタク自体を嫌ってるって言うか……」


「そうなんですね。でも副会長の言う事も分かるし、俺も一葉先輩の迷惑になるかもって考えられなかったし…」


「違うの。今回の事は私が悪いの」


一葉先輩が必死に訴えかけてくる


「だからこれからも君のラノベの彼女(ヒロイン)で居たい」


俺がポカーンとしていると先輩は


「あ、えーと、だからその〜変な意味じゃなくて……」


と赤面しながらアワアワと慌て始める。


むしろその様子が可愛くて、これこそ俺が描きたい彼女(ヒロイン)だなと実感した。


「健君と色んなラノベを知りたいし健君とラノベを書いてみたい。」


一葉先輩は遠くを見ながら言う


「こちらこそお願いしますね。一葉先輩」


こうして俺達は一緒に帰った


~次の日~ 


「転校生を紹介する」


出席簿を書き終わった先生が教室中を見て言う。


「入れ」


ガラガラと教室のドアが開いて入ってきたのは、俺の見知った人物だった。


ブラウンの髪を小さくサイドテールにしていて、丸い眼鏡が特徴的な顔。


「名前は南 梨美りみよ。よろしく」


俺の幼馴染にしてオタク仲間である南梨美だ。


幼馴染の俺が言うのもなんだが、多分俺よりオタクな気がする……。


すると無言で自己紹介を聞いていた先生が立ち上がる


「自己紹介それだけ?なんか寂しいわね、もっとこう無いの?例えば、普通の者には興味ありません。この中に宇宙人……みたいな」


「涼宮ハ◯ヒの憂鬱よね、それ。ただ実際にそれを言うようなやつは絶対居ない気がするし古いわね」


ワハハハハ


梨美の冷静なツッコミに教室中が笑いに包まれる


ある意味大成功な自己紹介に終わった。




あれから時は過ぎ放課後


昨日と同じように俺の部屋に一葉先輩……と梨美が居た。


「で、私は何で呼ばれたの?」


「それは……」


俺と一葉はこれまでの経緯を説明した。


「なるほどねぇ、偶然会った一葉先輩にヒロインになってもらって昔から言ってたラノベを書くってことね」


「そう言う事でして」


「で、私には何をしてほしい訳?」


「その、梨美さんにはキャラデザをしてほしいなと思いまして……」


「はぁ、そう言うと思った」


すると一葉先輩が聞いてくる


「梨美さんって絵、上手いの?」


「ああ、それは折り紙付きだ。昔から色んな絵を描いてたし、小学生の頃はアニメのキャラを書いたりしてたからな、しかも凄く上手いんだ」


俺は熱弁する。反対側では梨美が照れたように赤くなっている


「あと、梨美はイラスト投稿サイトにアニメキャラのイラストとか二次創作漫画とかも上げてるしな」


一葉先輩にスマホ画面を見せる


スマホ画面には梨美のアカウントが表示されていて、色んなアニメのキャラが映し出されている


「ちょっ、勝手に見せんなー」


梨美がスマホを奪おうとしてきたが無視する


「でも、ラノベにイラストってそこまで居るの?」


一葉先輩が不思議そうにしている


「いやラノベだろうがゲームだろうが売り上げの九割は絵で決まる(って"ラノベ"で聞いたことある)からな!」


「へぇ」


一葉先輩が感心した声を上げる


「で、キャラデザはしてくれるのか?」


この時、南梨美の中で迷いがあった。


引っ越してきて、直ぐにある同人サークルに勧誘されていた。誘ってきた人達はどうやら私のイラスト投稿サイトの投稿を見て使えると思って勧誘してきたらしい。


でも、その同人サークルはあまりいい噂を聞かなかった。まるでブラック企業かのようにタイトなスケージュールで夏コミ、冬コミと出ているとか。


私は参加したくないし、断った。


それでもしつこく勧誘してきて、私が折れるのを待っているかのようだった。


でも別な同人紙を作っていれば、アイツらを諦めさせるかもしれない。


「分かったわよ……その代わり」


梨美は一呼吸すると言う


「今から私はアンタの"作品のイラストレーター"、南梨美だからね」


「恩に着るよ」


こうして俺達の小説にイラストが付くことになった。




「まず、どう言う話にするかだが……」


「幼馴染とのラブコメ…とか」


俺の質問に一葉先輩があっさり答える


「一番王道だな、読んでもらうにはもう一捻りいるだろう」


「「う〜ん」」


俺達二人は声を出して悩む


俺達の反対側では梨美が寝そべって何やらスマホで絵を描いてるようだ


すると梨美はムクッと起き上がる


「ねぇ、会長さんがヒロインなのよね」


「うん。そう」


一葉先輩が頷く


「アンタ達をそのまま描いたら良いんじゃない?」


「俺達」「私達を?」


「そう。幼馴染のヒロインは会長さんと同じ生徒会長で…そうね、"家庭教師"で勉強を教えてもらったり……みたいな感じ」


「ナイス!梨美」 


俺は梨美の方に軽く拳を突き出す


「この拳は何?」


「"ナイスアイデアパンチ"さ」


「そう言う事」


梨美は納得したように作業に戻っていく


流石、我が親友にしてオタク仲間だ。どんな"アニメネタ"でも分かってくれる


「主人公は副会長とか?」


一葉先輩が"ボソッと"提案してくる


「良いなそれ」


「じゃあタイトルは……」


俺は小説投稿サイトのタイトル欄に入力する


『幼馴染の生徒会』


「「決まったー」」


「面白そうなタイトルじゃないの」


梨美も褒めてくれる


「でも、人気が出るかは別ね」


「大丈夫。今まで色んなアニメのレビューを書いてきたアカウントだ。フォロワーも多い」


「おぉ」


一葉先輩が驚きの目でこちらを見ている


「あともう一つ方法があるわよ」


「「!?」」


「コミケに出すのよ」


「小説をか!?」


俺はツッコミ


「いいえ。私を誰だと思ってるの?」


「「!?」」


「漫画にしちゃえばいいじゃない」


「コミカライズって事か」


「そうそう。まぁ序盤だけコミカライズして、売るというより私が売る漫画と一緒に渡す感じね。無料で」


「そうか。それなら規約的にも大丈夫そう」


「ああ、鬼に金棒だな」


こうして"序盤"だけとはいえコミカライズも決まった。










最後までお読み頂きありがとうございます。

今回は色々進展しました。自分の小説に絵が付くと言うのは書いてる自分も憧れます(笑)正直一葉先輩は絵で見てみたいなと思います。それは置いといて今回の話、冒頭の展開は書いていくうちに"薫る花は凛と咲く"みたいな雰囲気になってました。あと後半で登場したイラスト投稿サイトは"pixiv"がモデルだったりします。自分も偶に推しのイラストを描いてるので(オリジナルキャラは無理)今後はコミケに向けて動いていく流れになりそうです。次回もお楽しみに!

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― 新着の感想 ―
主人公のオタク設定が親しみあり、一葉先輩も可愛いし、青春って感じでときめきますね。頼もしい梨美ちゃんも出てきて、これから色々あるのかな、と楽しみにしてますね。
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