超絶素粒子・中央子!!
先祖代々俺様気質の強めな男女が集まる中央高。
その、積もり積もった自我が、新たな素粒子を生み出した。
中央子!!
良く聞く中性子や中間子ではない!!
人間の通常の視力で見えない、という共通点は存在する。
現役中央生の女子生徒のみ、中央子の恩恵を得ることができる。
なぜ女子だけなのかは現在までのところ不明である。
中央子の恩恵、それは極微力ではあるが、重力を遮断する。
作動原理は不明!!効果測定も困難!!それでもその効果は実在する!!
一年のくせに、二年どころか、三年の女バスほぼレギュラーにすら完勝し、それに加えて三年男子のレギュラークラスの男子バスケットのクラスマッチチームすらボコボコのボッコボコにしたI-Bのスピードシスターズ。
彼女たちは中央子の恩恵を最大限に発揮したと推察されている!!
そう、中央子は「使い手」を選ぶのだ。女子の中でも得意、不得意があるようだ。
彼女達は中々の使い手だと言えよう。
しかし、彼女達を引っぱるカリスマ、シン・新歓の女帝こと、マイティさん。
三年の閣下、鳥居原先輩は彼女のことを新しく閣下と呼び、自分は閣下を退役するという提案をしているが、本人以外完全に無視され、引き続き鳥居原先輩は閣下と呼ばれてる。
何故か? 非常にシンプルだ。新歓史上最高点、500点満点中 495点、全教科99点。ここまでわざとらしい点数を取ることなど、彼女以外にできるだろうか?
閣下先輩も三年史上初、400点台に到達した。三年では当然一位だが全学年では二位。なので閣下は返上したいとのことだ。
これにはスピードシスターズ内から異論が出た。ユカ隊長だ。実質的にスピードシスターズ副長格であるが隊長でよいらしい。
彼女も体力、学力ともすごい!!
新歓は余裕の200点突破。これは一年としては圧倒的な数値で、例年なら学年一位は確定クラスだが、残念ながら二位!!
定期試験でもダントツの二位!!
一位が固定されているので二位なのにダントツなのだ!!
彼女曰く「アレは論外の人外。閣下先輩は常識的人類なので閣下を名乗ってよい」とことだ!!
彼女の数少ない欠点、それはだらだら~~とした、聞く者に眠気をもたらす口調、それをマネてしまうと話が長くなるので要約済みだ。
また、彼女はこうも言っていた「閣下先輩は年数が長いとは言え年間に数日でしょ? 私は年間200日以上比較されつづけるの4年目よ? しかも6年間、同クラ確定。どっちがツラい?」
そう、彼女にもファンが多い。クラスマッチでも、パワー系のリコ、元気系のももかん、スピード系のミズキ、正確さのリオン。
彼女等に比べると力感もスピード感も弱く感じるが、実際の移動速度は速く、容易に対戦相手を躱し、出し抜き、何故あれで相手側が倒されるんだ、というフィジカルコンタクトも辞さなかった。
それでいて、スリーポイントもバンバン入れていた。
彼女も中央子の申し子と言っても良いだろう。中央子を味方に付けて一般ピープルでは不可能な機動力と正確性を身に付けているのだ。
もちろん他の四人も中央子を活かして自分の身体能力を向上させているのは間違いない。
彼女、ユカ隊長は、ある意味マイティさんとも違う中央子の使い方、ステルス性を兼ね備えていると言ってもよいのではないだろうか?
しかし、彼女には申し訳ないが、武闘家が言うところの「気を練る」ように中央子を操るのはマイティさんには一歩譲ると言わざるを得ない。
この五人は自分の能力向上に中央子を使っているが、マイティさんは相手に及ぼす力にも使っている。
三年男子と対戦した時に見せた、自分より大きな男子を、さっと手を払っただけでコートに転がす大技。
これは中央子の流れを練り、払う手を発現フィールドとし、相手の周囲の重力場の形成を阻害したものと思われる。
そんな彼女に弱点はないのか?
実はある。中央高入学以前にも彼女は、治安維持活動に熱心であった。
総合高工業科のイキっている生徒たちをシメて手下化したり、
地場のチンピラを一掃したりした。
その結果、地域の非合法組織、暴力団やトクリュウの連中から敵対視されているのだ。
・・・
どう、マイティさん?
「どれか、と言われたら、まあ、これを選ぶな」
「まーーフィクション~っぽさ~はー、でてるしーー」
でもここでも二番かーー、と言っていたが聞かなかったことにする。
どうかな、水野さん?
「クラスマッチの映像は誰か撮ってるだろうから、流用できるよね。この後のストーリーは・・・4つも書いてきたんだから、これから?」
超あらすじ、プロットは書いてある。実際には出演者やクラスの高嶺祭派の意見や意向で変えられるようにしたいという感じ。僕の頭の中だけよりよくなる気がするし。
「まあ、土日はおつかれさま、だったんでしょうね。ありがとうございます」
いえいえ、苦しかったのは事実だけど楽しかった。あと、これが選ばれたのはちょっと意外だったけど、後ろの変更しやすさならこれが一番かな。
「実行委員的には、これって、映像で敵役のコワモテの人が必要にならない?てのが一番の懸念点かなー。男子でイカツイといっても精々野球部の赤池くんくらいじゃない?ちょっと迫力的にね?」
うん、それは自分でも思っている。ほら、ハロウィングッズのゾンビメイクとかそういうので逃げる感じかな、と思っているけど・・・
「ん?コワモテというのは、要するにこのヤクザやトクリュウ的な人物を数秒から十数秒登場させる、という意図でよいのか?」
マイティさんのマネをするなら、で、あるな、だけど・・・アテがあるの?
「トクリュウは・・・コワモテ感があまりないな。匿名で流動的な連中だから、見た目は普通だしな。ヤクザならあるぞ?」
え!「ええっ!!」「・・・」
「暴力団をツブした話はしたであろう?単に潰しても遺恨が残るので、県警と組んで、脱暴力団、元暴力団員の更生会社を私の会社の子会社として立ち上げて、今も駅の側にあるぞ?」
そうなの? 何屋さん?
「基本は花屋と印刷屋だ。スナックなどの夜営業をする店に花を届けたり、地域の商店街のチラシを刷ったりする会社だ」
えーと?花と印刷?・・・よくわかんない組み合わせだね?
「それは、元々、合法的な暴力団の活動として存在したのだ。以前はミカジメといっていわゆる用心棒代を直接取っていたが、それは違法行為にされた。なので、スナック、パブなどにはちょっとだけ割高な花を買わせる、商店街の店なら何らかチラシを刷るだろう? どちらも普通に頼むより少し高いがなんかあったりウチが出ていくからヨロシク、というやつだ。なので暴力団時代とあまり商売としては変わっていない」
・・・なんとなくわかるけど、それ、暴力団のころと違わなくない?
「割高度が減っている。インボイスも対応済みだ。そして、県警お墨付きなので、元・暴力団員の社会復帰に貢献している形になる。暴力団のころは『ウチから買えや、わかってんだろうな』だったが、今は普通の御用聞きだ。商店街の掃除なんかも自ら買って出るようにさせている」
あーーー、でもよく元暴力団員さんが言うこと聞いてくれるね・・・
「まあ、ブチのめした私が社長だしな・・・それに、以前は銀行口座もクレカも持てなかったが、今は自分の名前で持てる。 これは県警と折衝して、元暴力団員の社会復帰推進事業として色々特認を得たしな。ま、しっかり補助金もいただいてはおる」
・・・僕には語彙が足りないね。水野さん、どう・・・
「どう?と言われても・・・普通の女子高生には理解不能だよ。本職?のヤクザやさんと殴りあいをして勝ったってこと?」
「いや、私は素手だったが、向こうは日本刀を持ち出してきたので、奪って切った。切ったといっても表面を削いだくらいで、腕が落ちるとかのレベルにはしなかったぞ?」
おいおい・・・大分出血したんじゃない?
「それなりにはな。失血死するほどではなかった認識である」
水野さん、顔色が・・・大丈夫?
「やばい。こわい。想像で吐きそう・・・」
「む、すまぬな・・・ほぼ、死人はでていないから安心せい」
ほぼってのが怖いけど・・・無理矢理話を戻すか・・・
で、マイティさん、その社員さんが元ヤクザでコワモテなんだろうけど、高校の文化祭の映像作品に出てくれたりするの?
「む。私が社長で、経済ヤクザが部長。まあ、こいつはコワモテ感ないから、平社員の面々に命令すれば出るだろうし、敢えて命令せずにお願い、にしても、それでも出てくれるだろうな」
ちょっと、本当に大丈夫かコワいんだけど?元本職ヤクザなんでしょ?
「問題ない。結局の話、うちの会社に在籍するメリットが多いから大丈夫なのだ。元暴力団員という時点で制限事項が多すぎるからな。ウチの子会社の社員でいる間は警察に目をつけられないし、銀行口座もクレカも携帯も自分の名前で契約できる。給料も高いとは言えないが安くもないし、公的年金にも加入できる。ここから出たら『元暴力団員』で浮ぶ瀬も無いのだ」
なるほど・・・
「あと、そういう『お願い』をしたときには、私から『金一封』が出るということも理解しているからな」
餌付け済ってことですか。ちなみにいくらか聞いてもいい?
「あまりケチとも思われたくないので、2~3人に対して全員分で5万というところかな?」
うへー、マイティさんってマジでお金持ちなのね・・・




