試験対策に悶える高橋さんと山田さん
あーーーー確率わからん!!
「慣れろーー、リーコー、ほんとーーにーよくここにー合格ったねーー?」
はいはい。ユカさん、もう、自分は偶然受かっただけだと重々感じてますよ。授業が高度。進度が速い。宿題が重い(泣)・・・
マジの学年トップだった、図書委員ことミツキ。
マイティさんがぶっ飛び過ぎで目立っていなかったけど、普通ならダントツなのに万年二位だったユカ。
流石にそのレベルじゃないけど、ミツキとなら肩を並べることも無理じゃないリオンちゃん。
ももかんと私は運動部の中では成績よかったほう、という程度。
中三のときの担任に「合格おめでとう!!いやーよく受かった!!入ってからが本番だから気を抜くなよ!!」と祝いだか脅しだかわからない祝福を受けた意味がよーーーくわかったよ・・・
中央高の習熟度別クラスは英語と数学。今は数学。上からS,A,B,C,Dで、ここはC。
なぜDじゃないかって?Dは一時的にやる気をなくしちゃった人が行くところ。
マイティさんからもユカからも第二は理学部にしろ、と言われ、第一の女バスの先輩たちも文理どっちでもいいから、そうしておけ、と言われまくった。
なので第二は理学部にした。で、運動部系、成績がそれほどでもないメンバーが集められて、説教から始まったんだったなー
・・・
「あなたたちは、Cを死守ね。英語も数学も。まだ下があるなんて思わないこと。元々秀才で、ここでも中の上までなら行ける人だけがDに落ちてもいいの」
へ?どういうことですか?先輩?
「さっきの小テストを見ても、あなたたちは、運とかラッキーとか偶然込みでここに来てる。そういう人がDのやる気のない雰囲気に放り込まれたら三年間浮き上がれない。卒業できればラッキーだけど、退学もありうるの」
Dってそんなところなんですか?
「うん、元々学年トップだったけど真ん中や下位に落ちちゃってクサっている人達の巣窟なの。なので、元々猛勉強する能力も実力もあるけどやる気がでてないって人達」
やる気が出なくなるのはなんとなくわかりますが。
「あなたたちはわかっちゃだめ!!」
ヒッッッ!!
「彼ら、彼女らは、一旦やる気が戻れば戻れるの。それだけの能力があってここに来たの。あなた達は・・・一旦遅れたら追い付くのシンドイよ?」
リオンちゃんがももかんのことを心配そうに見ている。リオンちゃんはこっちじゃないもんね。
「そこから、そこのあなた?こっちグループの誰かのお友達?」
まあ、一人でこっちを見ていれば目立つよね。
「はい・・・そこの桃花、山田さんと幼稚園からの幼馴染みで原田と申します。彼女とはミニバス時代からずっと一緒で、女バスに入りました」
「ああ、すごく長いわね。普通幼稚園・保育園からのスポーツ系の友達でここに両方受かるって稀よ?」
「まあ、私も一人になるかもなー、とは思ってました・・・」「リオン!!ひどい!!」
「ヒドくない!! そこの女バス二人は正直どうやって受かったかわかんないくらい英数ができてない!!」
・・・「・・・」
その、先輩
「なあに?」
Cに残るってゆーか、しがみ付くってのは努力でなんとかなるもんですか?
「なるもんじゃなくて、するの!!。がんばって勉強する!!」
はい。根性だけで乗り切るのは・・・ここの受験も含めて・・・今までやってきたほうです!!
「まあね。正直、この学校には点数を取らせる仕組みすらあるから、偶然でもラッキーでも入ってしまえば、普通にがんばれば大丈夫よ。ともかくあきらめないこと。バスケ部なら知ってるでしょ?」
あきらめたら、そこで試合終了だよ、ですね。
「そう、それとそこのあなた、リオンさん、でいいの?」
「はい」
「もしよければだけど、この二人、引っ張ってあげて。試験はCだろうがSにいようが一緒。得点だけで評価されるから」
「はい・・・まあ、桃花の面倒は見慣れてますから・・・」「ありがとう・・・リオン」
ワタシもいいかな?
「まあ、いいよ。今は女バス仲間だし。一人も二人も変わんないよ」
ありがとう。先輩、それだと、SとかCって何が違うんですか?
「ああ、まだ知らないか、説明するとね・・・」
先輩の説明をまとめると
S・・・別格。特に勉強しなくても試験で8割以上取れる連中。
最初の10分で授業範囲の小テスト。これが10分で解けないならSには居られない。
あとは数学でも英語でも高度な問題をやったり雑談したりという授業。
学年で10人くらい、多くても20人いるかどうか。
A・・・トップクラス。予習は完璧なので普通に授業。宿題もある。1 クラス
B・・・上位クラス。予習はある程度やっている前提。宿題は多い。2 クラス
C・・・普通クラス。予習は少しはしとけよ?宿題はドリル系が更にプラス。4クラス
D・・・吹き溜まり。内容的にはCと変わらない。20~30人くらい。但し、宿題の提出義務がない。
SとDは、基本自己申告で所属移動。Sは試験あり。Dは「本当にいいんだな?」という確認あり。
うん、Dはホントにヤバそう。Sはそれ授業なの?とも思ったけど、翌年の新歓対策も兼ねて学習指導要領を越えた範囲で遊んでいるってことらしい。
Aならまあまあ,Bでも少しはやるっぽい。Cはやらないみたい。
「でね、Cの中でも試験のたびにBと行ったり来たりする連中と、Cに必死でしがみつく連中がいるのはわかるよね?」
はい。私達は後者ですね・・・
「偏差値ってわかる?高校入試の模試は受けてるだろうから、見てるよね」
平均値が50として、この学校が74・・・でしたっけ?
「そう、それ。仮にだけどさ、2万人の生徒がいて、綺麗に正規分布に従う成績だとした場合、偏差値がぴったり80、70、60の生徒の順位ってわかる?あ、50が1万位ってのはわかるよね?」
まあ、平均値といっしょなら、まあ、順位もまんなかですよね。50なら10,000位はなんとなくわかります。
うーん、・・・1,000位、3,000位、5,000位くらいですか?
「・・・あなたが正規分布を理解してないことはわかったわ。まあ、これから習うんだから当たり前なんだけど・・・」
間違いだったみたい。
「習ってないとはいえひどくない?」
そうなの?リオンちゃん?
「偏差値80越えって、マイティさん級の超人なの!!ユカも近いものあるけど」
そうなんだ・・・先輩、それって勉強すればわかるようになるもんですか?
「なるよ。女バスのお二人。答を言うけど、偏差値80が25~27位、70だと450~460位、60で3100~3200位といったところね。平均点より上の1万人の中でね」
え・・・60でも平均より上の一万人の1/3以下で70は5%、80はベスト25ですか・・・
「そう。例のマイティさんは2万人どころか百万人中一位でも驚けないけどね。
ちなみに計算してみたけど、ウチの学校の74は20000万人で80~200位。今年の実際の偏差値がわからないんだけど、数値±1するだけでもこんなに動くの」
じゃあ、一番広めだとしても、本当に上位1%しか入れないんじゃん・・・。学年120人でベストが15位のアタシが入れたのは・・・
「120人だと上位2人なら可能性大で成績がダンゴだったならヒトケタ中盤くらいまでがチャンス有りかな。
・・・
ま、奇跡だね」
・・・「・・・」




