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時代系

のんだくれ令嬢

 黄金色の瞳が美しい伯爵令嬢ヴィクトリア・ウェルスにはなやみがあった。手が大きいことだ。
 その為か、デビューからすでに幾度ものシーズンが過ぎたが、ヴィクトリアは婚約もできずにいる。
 ある夜のパーティで、幼い頃からひそかにあこがれていた公爵令息エドワードが、小柄で可愛らしいコーラル嬢を見ているのに気付いてしまった時、彼女のなかでなにかが壊れた。
 とりみだすヴィクトリアに、商人の息子でヴィクトリアのよき友人であるピーターがささやく。「彼が君を思い出したら素敵だと思わないかい?」と。



 ©2023 弓良 十矢


前編
2023/04/17 11:16
後編
2023/04/17 11:30
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