プレイボール!!
ギャグです。
「だぁ!!どうやればそうなるんだよ、逆に教えてくれ…!」
「いや、だから普通に…こうやって。」
「な・ん・で、ボールが上にいくんだよ。普通に投げればボールは前に進むんだよ!!」
「あぁ〜。ミミズさんだぁ!!」
「ぎゃぁぁ〜!!シン、ポイしなさい!!それミミズじゃなくて、蛇だからっ!ぜんぜん大きさ違うでしょ!?
いや、ミミズ持たれても困るけどさっ!!とりあえずポイしてぇ!!」
「今日もいい天気だね、最近どう?」
「そうだね。まぁまぁだよ、レン兄は?」
「俺もまぁまぁ。」
今日も平和です。
(みんなバラバラな事してるけど…。)
プレイボール!!
年齢:14歳
名前:北野幸貴
職業:学生
北野家:五男
「なぁなぁ、変化球ってどう投げんの?」
さて、今日は日曜日。
久しぶりにみんなの休みが揃ったことで遊びに来たのです。
河原に。
近所の。
「え?普通にクイってなって、グイってして、ズバッてすんの。」
「ユキくん、国語がんばろーね。」
「国語…?日本語喋れるから大丈夫だよ、ミコ兄。」
「基準はそこか…。つーか、みんなでやらねぇ?二人野球はしんどい。
ピッチャーやって打たれたら、走って受けて、そのままファーストまで走るとか可笑しいだろっ!!」
「あ、それ思ってた。だから私もいーれて。」
サナ姉が笑顔で走り寄ってくる。
結局、家族みんなで野球。四人vs四人で。
「よっしゃー、こいっ!!」
「いくぜ!」
バッターはコト選手。
ピッチャーはミコ選手。
ミコ兄がそれなりに速いボールを投げる。
「っ!!」
ブンっと音がしたと思うと、キャッチャーである僕のミットにボールが吸い込まれていた。
「今のなに!?顔に傷がついたらどうすんだよ!!
大事な商売道具なんだからな。」
「コト兄、男のくせにんな事気にすんな。」
「っざけんな!」
二球目はしっかりとらえ、ボールは飛んで行った。
「シン〜、がんばれ〜。」
シンはとことこ可愛い足取りでボールを追いかける。
と、思ったら。ドンっとこけた。
全員がやばっという顔をする。
「っふぇっ…。」
「シン、飴いる?ヒーローは泣かないぞ。」
サナ姉が必死にあやすのも聞かずにシンは泣き出した。
お父さんがシンを抱きかかえ、グランド(手書きの狭いけど)から出た。
しばらくシンは飴を舐めながら、ヒーローのフィギアで遊んで復活した。
「……。」
「セイ兄、無言でバット持つのやめてくれる?
眉間に皺がよってて、怖い。」
そのまま眉間に皺をよせたセイ兄はボールを打った。
「でっ!!」
見事サナ姉の頭に当たる。
「なにすんのよ!」
「スポーツなんだからしょうがないだろ。」
「頭だよっ。なんかなってたらどうすんの。
お医者さんになりたいなら、心配してよっ。」
「大丈夫だ。それ以上お前の頭は悪くなんないよ。
なんかなってたとしても、叩けば治る。」
「えっ、何、テレビ的な!?叩けば治るって、私の頭はそんなに安くないよ!?」
「お前ももうちょい国語勉強しろ。」
「あのさぁ!!ボールをはやく投げてくれないかなぁ!!
終わんないんだけど!!」
そのまま喋り続けるサナ姉(ボールを持ちながら)は
地団駄を踏み、ボールを投げた。
野球のようで野球でない。
団結してるようでしていない。
野球も大好きだけど、こんな日曜日も嫌いじゃない。
感想を頂ければうれしいです。