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不幸たる才  作者: 臥龍
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7/15

06

直に宴会は始まった。


席には楊筍の友や、同郷の者が着いていた。


毎回、同じメンバーなので、すっかり顔も覚えている。


雰囲気もなかなかよくなったところで楊筍が立ち上がった。


「皆様方、程良く酔ってきた頃合いでしょう。此度の宴会では、酒ばかりではなく我が娘の楊麗による舞にも酔っていただきたい」


会場が盛り上がった。


楊筍が手で合図すると、待機していた楽器を持った楽人が演奏を始めた。


軽快な音楽に合わせて踊り子たちが輪を作って踊り始めた。


そしてその中央に舞踏服に身を包んだ楊麗が踊っていた。


まるで、楊麗が花の中で舞っているようだった。


出席している者は楊麗の踊りに魅了されていた。


雷飛も例外ではなかった。


雷飛には、楊麗は普段かわいい印象があるのだが、この時は美しい印象が強かった。


やがて、踊りが終わると、観客の拍手を浴びながら、楊麗が雷飛の横に座った。


「雷飛殿、どうぞ」


楊麗は丁寧な口調で酒を注いだ。


「あ、ああどうも…」


いつも気軽にはなしているのに、この時だけは緊張した。


天才と呼ばれた彼でも、元は18歳の青年。


恋には心が揺らぐのだ。


「半刻後に中庭にて」


現代風に言うと、一時間後に中庭で待っています。ということだ。


そういうと楊麗は室の中に入ってしまった。


注がれた酒を飲んだ。


そのとき、肩をたたかれた。


見ると、楊筍がニヤニヤしながらこちらを見ていた。


「そなた等のために一室用意した。今晩は泊まっていくが良い」


「は…はい」


一時間ほど立つと、酔いつぶれてくる者も出始めた。


歌い始めたり、寝始めたり、とにかく酔いすぎである。


雷飛はそんな中を抜け出して中庭へと向かった。

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