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孤独
ここはどこだろうか。
喫茶店でも、宿でもない。
知らない部屋だ。
白いベッドに白いカーテンで囲まれている。
白、白、白……。
「(まただよ……。)」
気を失ってから最初に考えることがこれでいいのか。
「(誰もいない……。)」
「(そういや、ゴアはどこ行ったんだろう。)」
判を押したところまでは覚えているが。
記憶が混濁している。
「(慣れてきたな。)」
こっちにきてから気絶することが多すぎた。
記憶の不安定さと少しの頭痛、慣れてきた自分が少し嫌になる。