表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

愛しい手紙

作者: 椎崎 年


貴方が旅立たれてどれくらいになるのでしょうか。

何も言わずに突然いなくなるのは貴方の悪い癖です。


元気でやっていますか?

ちゃんとご飯は食べていますか?

貴方はおっちょこちょいだからとても心配です。

こんな事を言うと貴方は顔を真っ赤にして怒るのでしょうね。


そういえば!貴方が旅立って直ぐ、孫が産まれたのよ?

玉のように可愛くて…抱いてあげるとニコニコと笑ってくれるの。その笑顔を見るとね、心があったまって…


貴方…見れなくて残念ね。



実はね。私もそろそろ旅に出ようと思うの。

貴方が何処にいるのかは私には分からないわ。でもいつか絶対に見つけてみせる。そしたらまた一緒にお店をやりましょう?思い返して見るとね、あの時間が人生で一番楽しかったって思うの。


店番をしながら八百屋のみちよちゃんと長話して貴方に怒られたり。そういう貴方も魚屋の上田さんと直ぐに店前で喧嘩して。こっちは大迷惑だったのよ?…もう


色々思い出すとなんだかとても胸が締め付けられるの。何ででしょうね。


もう歳みたい。文字を書いていると疲れちゃった…



最後に。あんまり他の女性の尻追っかけたりしたら駄目よ?貴方…美人には目がないんだから。



じゃあまたね。




天国にいる愛する貴方へ。



貴方が愛する美人の私より。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ