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1ー4 『ロミオとジュリエット』中編

 幕が上がる。


〘教会。最初はロミオから。次いでジュリエットとばあやあらわる〙


神父「まさかこのようなことになるとは。だが、この二人ならば双方の家門を乗り越えてくれるだろうぞ。ここに、ロミオとジュリエットを夫婦とする」


〘口づけを交わす二人〙


ロミオ「今夜、きみの元へ行くよ、ジュリエット」


ジュリエット「ええ、縄梯子を用意してお待ちしていますわ」


 ※


〘モンタギューでロミオの友だちが荒々しく話をしている。そこへ、ばあやが登場する。翻弄されるばあや〙


ばあや「まったく。とんでもない若者ばかりだわ。あら、そこにロミオが」


ロミオ「やぁ、またお会いできましたね」


〘ばあや、小声で〙


ばあや「今夜必ず会いに来てくださいとお嬢様から言付かりました」


ロミオ「ああ、なんて吉報なんだ。必ず伺うと答えておいてくれ」


ばあや「はいはい。さしずめわたしは伝書鳩のごとき愛の言葉をあっちへこっちへ運ぶために生まれてきたのだわ」


〘ばあや退場。反対側からキャピュレット家のティボルトがあらわれる〙


ティボルト「モンタギューの腰抜けがうろついてやがるぜ。あ〜、臭い、臭い」


マーキューシオ「なんだと、こらぁ〜!? 男なら剣を抜いてみせろよ!!」


〘二人戦う。ティボルトをかばうように立ちふさがるロミオのすき間からマーキューシオ刺される〙


マーキューシオ「ああ、やられた」


ロミオ「マーキューシオ? このぉ!!」


〘怒ったロミオ、剣を抜き取りティボルトを刺す〙


ティボルト「やられた」


〘マーキューシオとティボルト、すぐに立ち上がりお互いの芝居を褒め合うも、ロミオだけが国外追放になってしまう〙


ロミオ「そんな、なんてことに……。二人の剣はおもちゃだったんだぜ?」


 ※


〘ロミオの国外追放を聞いて泣きじゃくるジュリエット〙


ジュリエットの父「なんといつまでも泣きはらすとは。このように花粉症で顔がぐちゃぐちゃになったおなごを嫁にもらってくれるのは、パリス伯爵しかおらんのだぞ」


ジュリエット「ですが父上、花粉症の薬は日々進化しています。その頃にはわたしも、立派な殿方にお嫁入りしたいのです」


ジュリエットの父「ええい、しつこいやつめ。お前は明日、パリス伯爵と結婚をするのだ。これは命令だぞっ」


〘わっと泣き出すジュリエット〙


ジュリエット「ばあや、わたしはどうすればいいの? わたしの夫はロミオ一人。なのに、どうすればいいのかわからないでいるの」


ばあや「そんなの簡単です。パリス伯爵と結婚しちゃえばいいんですよ」


ジュリエット「そんな……。わかりました。挙式の前にわたしを神父様の元へ連れて行ってください。ごしょうですから、お願いします」


ばあや「そのくらいなら、かまいませんよ。ささ、善は急げ」


〘暗転、後編へつづく〙

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