4ー4 『虹の向こうへ』後編
ドロシー「え?尺が余ったですって? そんなのわたしには関係ないわよ。だって、毎日毎日とても楽しいもの」
いい魔女「そうは言ってもドロシー。さすがにおじさんとおばさんが心配しているわよ?」
ドロシー「なんでそんなことあなたにわかるの? だったらあにたがカンザスに行けばいいじゃない。そして、わたしは達者で暮らしてますって、おじさんとおばさんに伝えておいてくださる?」
いい魔女「ええ。あなたがそう言うのならば、それでかまいませんけど」
トト「あらためて。こうして俺たちは毎日楽しく暮らしましたとさ。めでたしめでたし」
〘閉演ブザーの音。幕が下りる〙
皆様、本日はまことにありがとうございました。お足元に気をつけておかえりください。
……ってわけにはいかないわよね。
凪のお芝居はまだつづいてるの。つまりこれも、セリフのうち。
〘もう一度幕が開く〙
悪い魔女「まったく。なにがめでたし、めでたしよ。わたくしの立場も考えて欲しいものだわ」
いい魔女「あら。あなたまだ生きていたの? 随分としぶといのね」
悪い魔女「いい魔女も悪い魔女もないでしょ。生き残った方が正義なんですもの」
いい魔女「そうよねぇ〜。直接対決は避けたかったけれど、そうも言っていられないわね。ファイアーボーン!!」
悪い魔女「今度こそ負けないわよ。アイスバーン!!」
〘対決激しくなる〙
ドロシー「あら? なんだか面倒なことになったわね。そろそろカンザスに帰りましょうか? トト」
トト「ちぇっ。また普通の犬に戻るのか。まぁいいや。帰って牛でも追い回してやるか」
ドロシー「そういうことなので、さようなら」
〘ドロシー、トトを抱きしめながら赤い靴のかかとを鳴らせ、退場〙
カカシ「姉さんたち、いい加減にしないと、この世界が壊れてしまいますぜ」
ブリキ「そろそろ手を取り合って仲直りしてくださいよ」
ライオン「あまりしつこいと、ぼくが食ってしまうぞ! がお〜」
いい魔女「あらやだ、怖い。それじゃ、とりあえず仲直りしましょう」
悪い魔女「そうね。なんだか疲れちゃったわ」
〘二人の魔女、握手する。あらためて幕が降りる〙
これを持ちまして、七月公演『虹の向こうへ』は終了いたしました。皆様お足元に気をつけてお帰りください。
〘閉幕ブザーの音〙
つづく




