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第1話「人形のメロディー」後編

―――願いの指輪。

 


 世界中の、ありとあらゆる魔法のアイテムの中で、最も伝説的で悲劇を生むアーティファクト。


ただ一度、所有者の願いを叶え、砕け散る。


願いのやり直しなど聞かない。だから、大金を欲しがり大切な何かを失ったり。


死者の復活を願い、魔物と化した愛する者に追われたり…。大抵、不幸になる。



―――願いの指輪。


 森の寺院を離れるとき、寺院の母が持たせてくれた、秘宝。


ヒロミが持っている、国宝級の品。いや、国宝以上の品。「王になりたい」ですら叶うかもしれないのだから。


だが、この世の全てが叶うわけでは無い。かつて、ヒロミは自分の為に、あることの為に念じた。しかし、効果は発動されなかった。


願いの指輪は、何も応えてくれなかった。



――― 魔術師の邪悪な実験室 ―――



 魔法の明かりの力がなくとも、最初からその部屋は明るかった。部屋というよりは円形のホールだ。


 半径20mの歪んだ円形。5m程度の刻みで30cmほどの段差があり、奥に行くほど段々と高くなっている。


その段差のたびに、鉄の格子が飛び出している。


要は、すり抜けられるかテレポートか、鉄格子を抜ける術がなければ、まるで進めない。


要塞のような部屋だった。穢れて歪んで低くつぶれた、ウエディングケーキのようだった。


 

3人と1体が勢いよく飛び込んだそのホールは所々に気色悪い道具、機械、液体。


不気味な素材が置いてあり、持ち主の狂気を映し出していた。


 

「何故生き残っている。何故にちゃんと死んでからこの部屋に入らないのだ。この部屋に、生きているのは私だけで良いのだが。」



 最も奥にあるスペースから、三重の鉄格子越しに。魔術師としては最も安全な高みから。


所々黒い、何やら液体のしみついたボロボロのローブを纏い、顔に邪悪の沁みついた深いしわの初老の魔術師は、冒険者をにらみつけ…ほどなくして、笑顔になった。


「おおおぉぉ、なんと美しい。これは素晴らしい人形が出来上がるだろう!お前が連れてきたのか?素晴らしいな。人数は…もう少し欲しかったが、余りある。ほめるぞ、ほめてやる。」


「この人たちは!」人形が叫ぶ。


「あんたをやっつけるに来てくれたのよ!さぁ、仲間を返して!私たちの体を元に戻しなさい!」


「お前の体?ああ、儂は生身の人間になど興味ないからな…。ほれ、入り口に<ゴミ箱>を

置いておいただろう?見なかったのか?」


何のことかわからず、助けを求めるようにメロディーがヒロミに視線を送る。


ヒロミは、最初の部屋の意味を、分かりたくなかった形で理解していた。


「スライム、だな…!外道め…!」


「え!?」


「お前たちの体ならとっくに溶けてなくなっている!持ち帰っても良いぞ。はぁは、ははははは!」


「ひどい!ひどいぃぃぃ!!」哀れな人形が泣き崩れる。


「お前らも、死ね。死んで魂をよこせ!込めてやる!ちゃんと、その顔を写し込んで創ってやる!」



 邪悪に歪んだ顔をさらに笑顔で歪ませ、魔術師が杖を振りかざす。


「人形どもよ!殺せ!顔だけは傷つけずにな!」


魔術師の横にいた数十体の人形たちのうち、半数が、段差を降りて向かってくる。


小さい彼らには、鉄格子の幅は十分通り抜けられる。


人形たちは、それぞれ、片方の手にナイフや鋏、斧などが植え付けられていた。



「止めて、お願い!止めて!」



 人形のメロディーが走り出し。鉄格子をすり抜け、段差を超え、魔術師の方へ走っていく。


途中で、降りてきた人形たちの前に両手を広げて立ちふさがり、


「みんな、やめて!ロランサ?ランディイ!どうしてあんな奴のいう事きいてるの!目を覚まして!おねがい!」


人形の一団はメロディーに目もくれず、踏みつけ、通り過ぎる。


バキっと音がしてメロディーの左手は取れた。


それでも、少しうめいた後、メロディーは立ち上がり、キッと前を見て、再び段差を登り始めた。



この時、ハリヤ・フェルナは迷っていた。


最初に敵を視認してすぐ、自分が鉄格子を潜れないことを悟ったからだ。


最初は、剣を弓に持ち替えた。しかし、小さなゴーレムたちが迫り来る様子を見て。弓を捨て、再び剣に持ち替える。


 

「私は、お前たちを切りたくない。ほんとだぞ。」ただ、そう呼びかけた。


ハリヤにできる彼らへの配慮はそれしかなかった。彼は、優しく、芯のある男だから。



 ミオも、杖を構えながらも呪文を撃てないでいる。


自分たちに向かってくる人形の群れ。本丸の魔術師を狙いたかったが、その足元にはまだ、ほぼ同数の人形がいた。


「どうするの!?人形たち、どれも元は人間だよね!撃っていいの!?でも、人形にされるくらいなら私撃つからね!撃つからね!!」



「ハリヤ!鉄格子へ向かって!僕が道を開く!」


自然魔法。大自然の神々に使え、信仰をささげる僧侶たちの使う異質な神聖魔法。


屋外ならともかく、建物内部で使える魔法は少ない。まして、神聖魔法に攻撃手段など殆どない。


だが。


「鉄を石に、石を木に!」


この呪文は、此処でも有効だ。ヒロミが唱えた素材変換の呪文で、ハリヤの走りこんだ先の鉄格子は、一部が木製に変質していく!


「これならいける!」


一瞬でハリヤは格子を自分が通れる幅で切り刻み…そのまま駆け抜けた。


この機転を見て取ったミオは、攻撃から防御へ魔法を切り替える。


「プロテクト・サークル!」


 自分と、ヒロミを巻き込んで半円形の光が包む。


一種の対マジックバリアであるこの呪文は、魔法の「かかっていない」ものに何の効果もない。だが、魂を埋め込まれたゴーレムは魔法存在。


予想通り、人形たちは円の手前で押し止められた。


「効果30秒!あと無理!私、撃つ!」


「やりおるわい駆け出し共!だが、無駄だ!」


魔術師が詠唱を始める。先程、ミオが使った呪文。光の矢が、その手に浮かび上がる。


その本数は、ミオの創り出した2倍はあった。ハリヤの額が汗ばむ。


「こんな歪んだやつでも魔力は一流かぁ!」


「ハリヤ、次の段!!」


「任せろ!」2段目の格子を切り裂き、魔術師まで、あと少し!



 剣よりも範囲が広く破壊的で恐ろしい「魔法」。だが、魔術には確実な弱点があった。


それは、呪文を集中し、詠唱する必要があるという事だ。


小さな女性の人形、メロディーが魔術師の腕に飛びついたのは、ハリヤが穴あきチーズになるよりほんの少し早かった。


「こ、この出来損ないがぁ!」魔術師はメロディーを床に叩きつける。


もう片方の腕がもげ、左あしも膝から下が外れた。


「きゃああ!」


大切な作品だが…お前は別だ。消えてしまえ。すでに一度死んでいるのだ、もう一度!死ね!


もう一度右手に集まり始めた壊滅的な本数の光の矢を、魔術師はなんと、最早なんの行動力も持たない、メロディーに向け放った。


ハリヤは一瞬の判断で、攻撃からメロディー救出に行動を変えた。


メロディーを抱え、転がる。



「その人形と一緒に死ぬか。良かろう、小人。」


魔術師は再び詠唱を始める。その右手に炎が生まれる。


だが、魔術師の魔法は再び入った邪魔により、かき消された。


別の人形が、魔術師の足に組み付いていた。


「メ、ロでぃーに、テをダすな!」


メロディーがそれを見て叫ぶ。


「ジェフ!あなたー!」


ジェフと呼ばれた人形の動きに呼応するように、十数体もの人形が魔術師にまとわりついた。ミオとヒロミの周りにいた人形たちも、向きを変え、階段をよじ登り、魔術師へ向かう。


憎しみを込め、怒りを込め。悲しみを込め。


「我々モ、冒険シャだ、何をスベキかワ知ってイル。旅人よ、どうか今のうちに!」


「今のウちに、コイツヲ滅ぼしてくれ!」


「離れんかぁ人形が!」魔術師の杖から出た雷が一体を滅ぼす。杖は、詠唱を必要としない。


「こんな姿になってまで生きヨうとは思わナい!一緒に、燃やシてクレー!!」


人形たちの、魂の叫び。


次の瞬間。雷が、ジェフ、と呼ばれた人形を砕いた。


「…メロディー、君だけは…どうか君ダケハ…」


「いや、いやぁぁぁ!」


悲しい叫びが響く。ヒロミは、一瞬目を閉じた。



そして。


「ミオ、“行って来る”。メロディーとハリヤの防御を頼む。」


「…“使う”の!?知らないわよ!どうなっても!」


ヒロミは、ハリヤの切り崩した格子を潜り、駆け登る。



前には、メロディーを抱え魔法の範囲から逃れようとするハリヤと、裏切った人形を次々に魔法で破壊する魔術師の姿。


「魔術師!お前は…許せない!!」


魔術師は、美しい女がこちらに向かってきたことに気が付く。


「倒れるのは、お前だ。残念だが、顔まで溶けるだろう。」


魔術師が、杖ではなく詠唱で、魔法をヒロミに飛ばす。


「ファイアボール!」



ヒロミは、避けずに、ただ、叫んだ。



「“真珠”よ!我に力を!」



ヒロミの体が、黒い光に包まれる。


その黒い光を、魔法使いの炎が包む。


…焔の中、蠢くモノが在る。


何かが歩み出て来た。階段を登って来た。



身長3m。竜と昆虫を混ぜたような顔。頭部左右に生えた、ネジくれた鹿のような角。


鋭く刻まれた、上下連なる様に並ぶ双眸は金色。背には4枚の甲虫の羽。腹部には大きな、牙の生えた口があり、中には赤々と地獄の業火が揺らめいている。生物であることを拒否するように、内臓など存在しない。


体は、甲虫の様に部分をカバーする、硬質に覆われた竜のよう。しかし、その両手の先は巨大な鳥のカギ爪。脚も同様に竜のようだが、足先は鶏の様に、鋭い鉤爪が生えている。


人目で言うなら、悪魔だ。竜の悪魔。虫の悪魔。


そしてその全てが、鈍く白く、時に螺鈿に輝く、真珠色だった。


―――我こそは、真珠色の悪魔!



これこそがヒロミの、もう1つの姿だ。


彼の胸に半分埋まった、直径14cmもある巨大な真珠は、優しき僧侶である彼を魔に歪める。


名を、<魔王の真珠>と云う。惑う事無き、邪悪のアーティファクト。


変化、出来るのだ。3mの魔物に。竜とも甲虫ともつかぬ、悪魔に。




 魔術師は、最早訳の分からぬ恐怖の悲鳴を上げる。


巨大な悪魔の、腹部の口が大きく開いた。


その中には、きっと地獄へ繋がっているだろう、炎が渦巻く。



ミオの呪文が響く。「フィールド!」


それは、距離を取ることに成功したハリヤを包み光り輝いた。



「燃え落ちろ!邪悪な魔術師!」


吐きだした炎が、魔術師を包む。


彼は、動けなかった。再び、最期の力を振り絞って足元に結集した人形の勇者たちが、足を掴んで離さなかったからだ。


一瞬で燃え落ちる恐るべき高温の中、決して離さなかった…。



…こうして、人形は、メロディーただ1人となった。


――――――――――


 だが。人形が再び目を覚ました時。


そこにすでにメロディーはいないようだった。


「ゴシュジンサマ。ゴメイレイヲ」


「ゴメイレイヲ。」


ヒロミは。彼女を抱き締めた。もう、心が壊れて消えてしまった。本物のミニゴーレムになってしまった彼女を。



でも、でも僕は!


僕は君を助けるって約束したから。ボクは嘘つきになりたくないから。


「願いの指輪よ…!」


「!!」ミオとハリヤーが息をのむ。


「いいの?知らないよ私!」


「いいじゃないか。ヒロミらしい。」


「願いの指輪よ!」


光が目も明けられぬほど強くなり、ささやく。



叶えよう---何を願う---運命の子よ---願え



「この人形の中にあった女性の魂を!呼び戻したまえ!この女性を!えっと…」


あなたって言ってた。結婚していたんだから5年前ぐらいに戻せばいいんだろうか!?


メロディー。君だけでも、全て忘れて、平和に暮らしてほしい。


「5年前の姿に戻してほしい!」



―――お前の、願いは叶う―――ふ、ふふ―――



 いかなる存在が、その願いを叶えたのかは知らないが…。


人形は光の泡となって消え。光は再び集まり、人間の姿を作っていく。


光が収まると、少女がそこにいた。


透明感のある白い肌。ハリヤに似た深い緑色の髪を肩まで伸ばした柔らかなふくらみのボブ。ターコイズブルーの大きな瞳。


陶器の人形のように、透明で可憐な美少女だった。


少女の名はメロディー。メロディー・ファンレイン。13歳!!



はっと目を開け、訳の分からない当惑した表情で辺りを見渡し、自分の姿を見て。


「キャー!私、はだかじゃない!!」


出会った時の様に、そう叫んで体を隠した。



どどど、どうしよう!


なんでこんなに若いの!?あなたーっとか!夫がっ!とか言ってたじゃん!


ヒロミは、自分のマントを外し彼女に掛けながら、必死に対応を考える。


だが、とにもかくにも彼女を安心させることが最優先だった。いきなり、わけのわからないところで目覚め、裸で、邪悪さ漂う場所にひとり。怯えない方が無理だろう。


「大丈夫、<私>達、何も危害を加えない。これから君をちゃんと家まで連れていくから!」


こんな時こそ、自分が女性にしか見えないという能力?を使うときだろう。

 

「落ち着いて聞いて、メロディー!」


「…何で私の名前知ってるの?」 


メロディーは少し後ずさった。失敗だった。これは何を言っても警戒されるだろう。


とにかく、彼女を家に送り届けよう。他に安心させる手はなさそうだった。

 


――― 裁縫の職人、王と貴族の服を仕立てる名高い店 ―――



 森から、その街はそう遠くはなかった。もしも森を一直線に抜けていたら、2、3日だ。


そこがメロディーの言う故郷、「パルティドールの街」。首都に隣接する、中規模な城塞都市だった。


意外なほど故郷が近い。当然、偶然ではなかったのだが…。



 背丈だけは近い、ハリヤーの替えの衣服…駆け出し剣士の替えなど想像に難くないほど粗末だが…に身を包み、素直に安心はできない3人の冒険者と共に、メロディーは無口にテクテク歩いた。


家に帰す。その言葉をだけ信じて。


だが。やっと安心して、自分の家。パルティドールの名家、ファンレイン商店に飛び込んだメロディーは、再び笑顔を失うことになる。


誰だね、君たちは。娘?うちにこんな娘はおらん。


店の主たる誠実そうな夫婦はきっぱりとそう言った。


「いや。わかっていて来たのだろう?どこで聞きつけたか知らないが、家族の傷に触れないでくれないか。…確かによく似ているがね。そっくりだよ、昔のあの子に。」


男は。父親は、気丈に振舞っていたが、何処か寂し気に言う。


「1年前。この街に立ち寄ったナイトと恋仲になって、家を飛び出してしまったあの子に。あの子の…小さい頃に嫌というほど似ているよ!良く見つけたね、こんな似ている子を!」


 最期の語尾は怒気を含んでいた。当然だった。



それを聞いて、ヒロミの脳裏に仮定が浮かぶ。


ああ、メロディー。キミはそのナイトと、家に向かっていたんじゃないのかい?



「…ごめん…なさい…」


メロディーはそれしか言えなかった。


「いいさ。お前さんが考えた悪戯というわけではなさそうだしな…。」

  


「…娘そっくりの泣き顔など見たくはない。ただ…帰ってくれ。」


メロディーが謝った理由は別だったが、父親はそう捉えたようだった。


「…ごめんさない…悲しくさせて…ごめんなさい。」


優しそうな、緑の髪の気品ある夫人が、彼女に布の包みを渡した。


「貴方の身なり…。失礼だけど苦労されているのね?これをお持ちなさい。着ても…売っても構わないわ。ちょっと懐かしくて、私は嬉しかった。娘の名を名乗られても困るけど、少し力になってあげたいわ。またいらっしゃい。お嬢さん。」



 メロディーは、布を抱えて店を飛び出した。涙が、止まらなかった。


私、本当のメロディーなのに!私の知らないメロディーはあんなに父さん母さんを悲しませてる!


悔しい!悔しい!そして、ごめんね!ごめんね!



――― エピローグ 人形のメロディー ―――



 夜。キャンプの火の近くでも、食事も取らず、メロディーは黙り込んだままだった。


昨日までの平和な記憶はすべて、遠い昔のことだった。本当の意味で過去だった。


誰も、5年前の、この姿のメロディー・ファンレインを知りはしないのだ。


母のくれたローブが暖かいことが、辛かった。



「メロディー…ごめん…」


ヒロミの言葉に、メロディーは何か言おうとする。

 

「あなたの!せ…い…」


だが、言いかけて、黙り込んだ。そうではないことを、理性では知っている。



半信半疑で聞いていた、自分の身に起きた出来事。


それが事実なら、この人は命の恩人のはずだった。国宝級の魔道具を自分の為に捧げてくれた英雄だった。でも…。


「だから、私知らないよと言ったのに…」これはミオのセリフ。


「僕のせいだ…」


自分の安直な善意が、こうも人を傷つけた。まったく、ミオの言う通りだ。


メロディーを泣かせて、その両親につらい事実を思い出させて。


僕は、こんなことばかり、いつも繰り返す。



 でも、と、ヒロミは前を見る。


逃げはしない。自分の決断したことから、逃げはしない。


だって、僕は!メロディー、君を助けると約束した。



「メロディー。聞いてほしい。君がつらい思いをしているのは、僕のせいだ。だから、僕が君を守るよ。君が、大人になるまで。そしていつか、大人になった君を、あの家に連れて行こう。」


「そうさ、大人になったら5歳や6歳、外見であまり変わらないだろう?きっとわかってもらえるよ。」


「何があっても叶えて見せるから。それまで守って見せるから。だから…。」



 メロディーは、その時初めて、自分の前に屈み、美しい所作で右手を差し伸べる若者が男性だと気づいた。


恥ずかしいけど、まるで乙女に求婚するナイトの仕草に見えた。



「僕と一緒においでよ、メロディー。」


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