第9話02一瞬の躊躇
皆さんこんにちは、そうです、私です、また戻ってきました。皆様、長らく更新を再開させていただきましたので、お待たせいたしました
全体として、私は戻ってきました!
空中逆転:嵐の刃と大地の轟
「ほう……なかなかやるじゃないか。」
死泥鬼が薄く笑う。
「だが——まだ学びが足りないな!」
その言葉が響くと同時に、彼の衣服から黒い水泥が蛇のように伸び、瞬く間にニックスとフィードの手足を絡め取った!
「またか……!」
フィードが歯を食いしばる。
「こいつ、また俺たちを空中で振り回して叩きつけるつもりか?……今回はそうはいかない!」
ニックスとフィードは一瞬、目を合わせる。
そして——
二人の力が一つになった瞬間、彼らの手が逆に死泥鬼の腕を掴んだ!
「ならば、今度は俺たちの番だ!」
ニックスとフィードは同時に力を込め、死泥鬼の体を宙に振り回し始める!まるで巨大な風車のように、その影が空中で円を描き——
「——行くぞッ!!」
二人の掛け声と共に、死泥鬼の身体が地面へと投げつけられた!
——ドゴォンッ!!!
大地が激しく震え、砂塵が舞い上がる。
しかし、死泥鬼は地面に叩きつけられた瞬間、すでに次の動きを開始していた。
「甘いな。」
彼の全身から黒泥が滴り落ち、それらが瞬時に形を変え、無数の小さなナイフとなって宙に浮かぶ。
「——死ね!!」
死泥鬼の叫びと共に、闇の刃が矢のように二人へと飛来する!
「こんなに多いと避けきれない……!」
ニックスが苦々しく呟く。
その時——
「——大丈夫、僕がいる!」
フィードが力強く言い、右手を高く掲げた。
彼の拳の周囲に、まるで空気が震えるような不可視の波動が生まれる。
「第一式——轟!!」
フィードの拳が前方へ突き出された瞬間、凄まじい衝撃波が生まれ、殺到していた無数の小刀を弾き飛ばす!
刃が宙に舞い、地面へと突き刺さる。
死泥鬼はすぐに次の動きに移ろうとするが——
「……しまった!」
その一瞬の隙を、ニックスが見逃すはずがなかった。
「実は、この技の使い方は……こうじゃないんだ。」
フィードが静かに言葉を紡ぐ。
——風が動いた。
ニックスの姿が一瞬にして死泥鬼の視界から消え——
次の瞬間、彼の顔のすぐ目の前にいた。
「終わりだ。」
彼の刃が死泥鬼の顔へと迫る。
最後の一撃を放つ準備は、すでに整っていた。




