表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/1063

第9話01ボクシングと剣

皆さんこんにちは、Dr. Crock です。これから3日間、ちょっと用事があるので更新をお休みするかもしれません。 ただし、更新は3日後に再開されますので、ご安心ください

空中決戦:疾風と泥の舞


「それじゃあ——行くぞ!」


ニックスが疾風のごとく駆け出した。足元の大地を力強く蹴り、一直線に死泥鬼へと突進する。その瞬間、死泥鬼の指先がわずかに動いた——次の瞬間、鋭利な泥の尖刺が無数に飛び出し、ニックスの進路を遮るように襲いかかる!


「チッ……!」


しかし、ニックスの動きはそれをも上回る速さだった。目にも止まらぬ剣捌きで尖刺を弾き、軽やかにステップを踏みながら死泥鬼の間合いへと入り込んだ。


「ほう……!さっきよりも速くなっているのか。君たち、確かに強くなったな!」


死泥鬼は興奮したように嗤いながら、ニックスの動きを見極めるようにじりじりと後退する。


ニックスはそのまま雷光のごとき速度で距離を詰め、剣を振り下ろした。


——だが、その刹那。


死泥鬼は両手を広げると、その間に泥を集束させ、瞬時に楕円形のシールドを作り出した!


「っ……!」


ニックスの剣がシールドに叩きつけられるが、衝撃は吸収され、刃が泥の中に食い込むだけだった。


「だったら……これならどうだ!」


背後からフィードが瞬間移動し、死泥鬼の左側へと現れた。


死泥鬼はすぐに対応し、左手を地面に叩きつける!


その衝撃で地面の泥が瞬時に形を変え、鋭い槍のような尖刺へと変貌し、フィードを突き刺そうと襲いかかる!


「チッ……!」


フィードは素早く反応し、空中へと跳び上がって攻撃を回避。


だが、死泥鬼はさらに動く。


「——遅い!」


彼は跳躍し、両手の間にドス黒い泥を圧縮させていく。その塊は徐々に膨らみ、ついにはテーブルほどの巨大な泥球へと変化した。


「くらえ!」


死泥鬼はそれを地面へと投げつける!


「まずい……!」


ニックスとフィードは瞬時に危機を察知し、反射的に高く跳び上がる。


——ドンッッ!!!


泥球が地面に激突した刹那、それは爆発し、無数の鋭いセメント手裏剣が四方八方に飛び散った!


「ぐっ……!」


二人は空中で身を翻しながら手裏剣の雨を避け、着地のタイミングを計る。しかし、死泥鬼はその隙を見逃さない。


彼は空中で両手をかざし、瞬時に新たな足場を泥で作り出した。


「——ようこそ。」


死泥鬼は不敵な笑みを浮かべ、その足場の上に静かに降り立つ。


「だったら、こっちも行くしかねぇな!」


ニックスとフィードも迷うことなくその足場へ跳び込む。


こうして、空中での決戦が始まった。


——剣が唸り、魔法が爆ぜ、泥の防御が砕ける。


疾風のような攻撃、泥の如きしなやかな防御、雷鳴のごときぶつかり合い——


三者の戦いは、まるで空中で踊る舞踏のように、激しく、美しく、そして苛烈に展開されていった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ