第8話12生と死の紙一重
死の旋律、交錯する刃
「——接下来，死ね。」
死のコンクリートが静かに囁いた瞬間、その手がわずかに動いた。
ザザザッ——！
大地がざわめくような不穏な音が響き、次の瞬間、鋭いスパイクが洞窟の床から無数に突き出した！
だが——
「遅い！！」
その一瞬の隙を逃さず、ニックスが先に動いた。
「円舞曲——！」
剣を逆手に構え、疾風のごとく駆け出す。
シュン——！
ニックスの刃が鋭く弧を描き、死泥鬼の身体を一閃しようとした——
だが、その瞬間。
ゴボゴボゴボ……！！
彼の目の前に、まるで沸騰するように水泥が湧き上がり、瞬く間に分厚い壁を形成した。
「くっ……！」
剣が壁を斬り裂く寸前、背後から鋭い殺気が走る。
「——ニックス！！」
フィードの叫びが轟いた。
ガキィン！！
無数の尖ったスパイクが背後から襲いかかる。
しかし、フィードが瞬時に反応し、拳を振り抜いた。
「重拳！！」
ドゴォンッ！！
炸裂する衝撃波がスパイクを砕き、石片が飛び散る。
「無茶するな、ニックス！」
「……悪い、でも今のはチャンスだと思ったんだ。」
ニックスは軽く息を整えながら言った。
しかし、セメントの嘲るような声が響く。
「チャンス？……俺がそんなに弱く見えるか？」
ズルリ……ズルリ……！
セメントの壁が左右に広がると同時に、そこから何本もの細長いスパイクがうねるように伸び、ニックスとフィードを包囲し始めた。
「チッ……！」
ニックスはすかさず剣を構え直し、動きの隙間を見極める。
「円舞曲・連撃！！」
再び剣閃が舞い踊り、連続する斬撃がスパイクの線を次々と断ち切っていく。
しかし——
「……逃げなければならない。」
ニックスがそう呟いた瞬間、冷たい声が洞窟に響き渡る。
「——逃がさないさ、絶対に。」
ズドンッ！！
二人の前に突如として巨大な壁が隆起した。
無数の鋭いスパイクがびっしりと生えた壁——逃げ道を完全に塞ぐ障壁だった。
「チッ……！」
二人は直感的に背後へ飛び退く。
しかし——
ゴゴゴゴ……！！
「……後ろにも壁！？」
フィードが驚愕の声を上げる。
振り返ると、まるで合わせ鏡のように、背後にも同じ壁が形成されていた。
ニックスとフィードは完全に挟み撃ちにされていた。
「まずい……！！」
ギギギギ……！！
二つの壁がゆっくりと動き出す。
「くっ……来るぞ！！」
ゴオオオオオ！！
——ズシャァァァンッ！！
二つの巨大な壁が一気に迫り、轟音とともに衝突した——！！
