表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10万pv突破しました!!!【每日更新】史上最強の幽霊剣士  作者: Doctor Crocodile


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

843/1130

第52話 01 微光の明日


---


夢子は静かにその重厚な日記帳を閉じ、指先が最後の一頁にそっと留まった。そこには朝の光に淡い金色を帯びて輝く新しい一行の文字が刻まれていた。

「もう、あなたを忘れたりしない。こんなにたくさんのことを教えてくれてありがとう。」

文字を見つめる彼女の瞳には、ようやく未完成だった記憶を、命のキャンバスに再び描ききったような、安堵に満ちた微笑みが浮かんでいた。


翌朝、ニックスは古びていながら温もりを感じさせる木の椅子に一人腰掛け、部屋に差し込む斑な陽光に柔らかな輪郭を描かれていた。頭をかきながら、困惑と好奇心を滲ませた声で呟く。

「昨日一体何があったんだ? 今日、夢子がわざわざ君に会いに来るって。」


「教えられないよ……約束だからね。」

その声にはどこか神秘めいた響きと、ほんの少しの諦めが混じり、しかし口元には温和な笑みがかすかに宿っていた。

「でも安心して。悪いことじゃない。ただ……ちょっとだけ手を貸しただけさ。」


「わあ、これは意外なサプライズだね!」

ニックスは目を見開き、からかうような声色で言った。「てっきり君は、誰かを助けたいときでも必ず言い訳が必要なタイプだと思ってたけど……今回は素直に認めるなんて。いやあ、驚いたよ。」


「お前の想像するような奴じゃないさ、小僧。」

淡々と答える彼の言葉が終わるよりも早く、扉が「ギィ」と音を立てて開いた。


「ニックス! 知らないでしょ? 私たち、今こそ新しいファッションに着替えなきゃ!New Fashionよ!」

エリーサは胸を張って颯爽と部屋に入ると、鮮やかで装飾の派手な衣装を身にまとい、くるりと回って見せびらかした。

「見てよ、私のこの姿! とってもPrettyでしょ!」


「その喋り方……なんだか無性にイラッとするんだが。」

ニックスは額を押さえ、深いため息をついた。


「さて、もうこの街の美食攻略は全部まとめちゃったの! ニックス、一緒に新しい旅に出ましょう! 世界中のあらゆる美味しいものを探し尽くして、伝説の**“食の王”**を見つけ出すの! この栄誉は、私たち二人のものよ!」

フィードは目を輝かせ、興奮気味にまくし立てた。


「フィード、お前、何か変なものでも食べたのか……? それに“食の王”って一体何なんだ?!」

ニックスの額に青筋が浮かぶ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ