第46話 18 『白炎と骸の軍勢』
ザックはその時、シャーの姿を目にして、目を見開いた。「来てくれたか。」
混乱の中で再編成を始めたアンデッド軍団の隙を突き、ザックは急いで現状を説明した。
「突然の襲撃を受けた。援軍はもう期待できない。そして目の前にいるこいつら――何度倒しても再生する忌々しい奴らだ。通常の攻撃はほとんど意味がない。魔法攻撃なら、かろうじて再生を遅らせることができるが、完全に滅ぼすには特別な魔法、例えば封印術のようなものが必要だ。だが、残念ながら俺の魔法は属性攻撃でもないし、封印魔法も使えない。」
ザックは鋭い眼差しを遠くに向けて続けた。「この軍団を止める唯一の方法は、奴らを操っている存在を見つけ出し、倒すことだ。位置はほぼ特定できている——手を貸してくれ。」
「分かった。君の作戦に従おう。」シャーは力強く答えた。
その言葉が交わされた瞬間、アンデッドたちはすでに再構成を終え、群れを成して押し寄せてきた。
シャーの身体が変化を始め、激しい魔力のうねりと共に、次の瞬間、見慣れた灼熱のマグマが爆発するように広がった——マグマの魔術師、あの姿だ。
灼熱のマグマは溶岩の奔流となり、目の前の骸骨たちを一気に呑み込む。その高温で骨すら黒く焼き焦がされ、再生にはかなりの時間を要するだろう。
一方で、ザックは右方へ向けて素早く駆け出していた。
それを見た残された骸骨たちは、突如として蠢き、互いに絡み合いながら一体の巨大な骸骨巨人へと姿を変えた。どうやら彼らも岩漿の一撃で全滅するのを避けるため、進化したようだ。
いくつかの骸骨はザックを追って分離し、骸骨巨人は巨大な腕を振りかぶって夏に襲いかかる。だが、その攻撃は驚くべきことに受け止められた。
シャーの腕が膨れ上がり、純白の毛が一気に生え始める。彼女の身体は瞬く間に変化し、巨大な白兎へと姿を変えたのだ。
その巨大な拳を振りかぶり、骸骨巨人の胸部に重々しく叩きつけた。骨が軋む音が戦場に響き渡る。
一方、ザックを追っていた骸骨たちは、彼の敏捷な動きに追いつけず、あっという間に引き離された。しかしその時、骸骨巨人が突如として左腕をザックに向けて発射した!
ザックは身を翻し、その攻撃を紙一重で避けるが、空中で左腕が爆ぜ、小さな骸骨たちが無数に飛び出してきた。
それらがザックに迫るその瞬間——彼の身体はまるで幻のように空気の中に溶け、跡形もなく消え去った。