第46話 01国王陛下
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建物全体はまるで光の波に包まれているかのように金碧輝いており、その壮麗さはまさに一座の黄金の山を思わせた。左右には、それぞれ色鮮やかな二つの小さな建物が佇んでおり、まるで古の祈りを宿した小さな教会のような神聖な雰囲気を醸し出している。
そして正面にそびえ立つのは、まるで無数の刀身が重なり合って築かれたかのような金色の建築——その鋭利な輪郭は空を貫くように鋭く、堂々とした存在感を放っていた。その中央には巨大な門が構えられており、石から精巧に彫り出された重厚な扉の表面には、一人の人物が両手で大剣を地に突き立てて支える姿が彫刻されていた。扉の縁は美しく磨かれた銀で縁取られており、神聖さと荘厳さを一層際立たせていた。
ニックスは息を整え、その扉に手をかけてゆっくりと押し開けた。
中に入ると、広がるのは思わず息を呑むほどの空間。天井を仰ぐと、金と白、そして柔らかな黄色で構成された絢爛な天井画が視界いっぱいに広がっており、まるで太陽そのものがこの場所を包み込んでいるかのような温かな輝きに満ちていた。
窓もまた圧倒的に巨大で、そのガラス面には繊細な彩色が施され、まるで万華鏡のように多彩な模様が広がっていた。陽の光が差し込むと、それはまるで虹がガラスを通って床に舞い降りたように、美しい光の粒が静かに踊っていた。
会議室は二階にある。ニックスたちは静かに大理石の階段を登っていく。階段の両脇にある手すりは、直線的なものではなく、まるで海の波がそのまま石になったかのように柔らかくうねっており、表面には扇貝を模したレリーフが彫られていた。
「ここ……本当に、美しい……」と、誰からともなく声が漏れた。
二階にたどり着くと、そこもまた明るく光が満ちていた。椅子は深紅色の紫檀で作られ、どっしりとした重厚感があり、机の縁にはすべて丁寧に金の装飾が施されていた。その天井には、魔力によって光を放つ三台のクリスタルシャンデリアが優雅に吊るされており、それぞれに異なる魔石がはめ込まれていて、七色に輝く幻想的な光を室内に拡散させていた。
すでに他都市の代表者たちは続々と席についており、ニックスたちも少し緊張した面持ちで、自分たちの席に腰を下ろした。
「こ、こんなに大規模な会議、見たことないよ……」とフィードがぽつりと漏らす。
「ほんとほんと。なんか、前に学校の見学旅行で行った古城のホールみたいだよね」エリーサも興奮気味にうなずいた。
「この建物と装飾……どう見ても高価すぎて、私がいた世界とは完全に別の階級のものって感じだよ……」と、驚きを隠せない様子で続けた。
ちょうどその時、隣から声が飛んできた。
「静かに!国王陛下のお出ましだ!」
その言葉とともに、厳粛な空気が一気に張り詰める。
大扉が重くゆっくりと開き、黄金の陽光に包まれながら——国王陛下が、その威厳をまとって堂々と歩み出てきた。
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