第45話 17 囚人/仲間
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ニックスは青石が敷き詰められた地面に座り、両手を合わせ、目を閉じて精神を集中させていた。月光は水のように彼の肩に降り注ぎ、対岸の湖面は静まり返り、彼の輪郭を柔らかな銀色で縁取っているかのようだった。
しかし、訓練は彼が想像していたほど順調ではなかった。精密な「比率の制御」は、まるで刃のように鋭敏で、少しの誤差でもすべてが水の泡となる。ニックスの魔力の制御はまだ未熟で、何度も失敗を重ねていた。
時には比率が低すぎて力の流れを感じられず、また時には少しでも超過すると、体が岩のように重くなり、足を上げることさえ困難になる。彼は何度も倒れ、何度も立ち上がり、汗はこめかみを伝って衣服を濡らしていた。
夜風がそっと吹き抜け、星々が瞬く中、彼のまぶたは次第に重くなっていった。
ついには、またしても失敗した後、彼の体はわずかに揺れ、壁にもたれかかって深い眠りに落ちた。意識の最後の火花が消える前、彼は口元で練習の呪文を静かに呟いていた。
次の瞬間、彼の体は再び幽霊に支配された。
「この小僧……まさか寝てしまったのか?」幽霊は内心で軽蔑の笑みを浮かべ、自分の体を見下ろした。「しかし……もしかすると、これは脱出のチャンスかもしれない。」
彼は考えながら、よろよろと歩き始めた。体の協調性は依然として悪く、足取りは不器用で不自然だった。
その時、背後から柔らかな声が湖面に落ちる微かな音のように響いた:
「夜、大丈夫?」
幽霊は驚いて足を止め、ゆっくりと振り返った。そこには細身の姿があり、星が一歩一歩近づいてきていた。眉と目には淡い関心が宿っていた。
「あの小さな女の子か……」幽霊は心の中でつぶやき、すぐに声の調子を整え、ニックスの口調と表情を模倣した。
「大丈夫だよ、先に戻って。……すぐに戻るから。」
しかし、星はただ静かに彼を見つめ、その澄んだ瞳には見過ごせない明晰さが宿っていた。
「……あなたはニックスじゃないでしょ?」
幽霊は心の中で驚き、思わず一歩後退した。
「どうして……見破られた?」彼は心の中で焦り、対策を考えた。
しかし、星はただ微笑み、平静でありながらも確固たる口調で言った:「わかった。あなたは夜が言っていた『仲間』でしょ?私たち、これが初めての出会いね。」
彼女はゆっくりと近づき、その声には敵意のかけらもなく、むしろ率直な優しさが感じられた。
「夜はよく言ってた……多くの重要な時に、あなたのおかげで乗り越えられたって。だから、直接あなたに言いたかったの。ありがとう。ずっと彼を助けてくれて。」
「あなたはきっと、彼がとても大切にしている……仲間なんだね。」
この言葉は予想外の雷鳴のように、幽霊をその場に立ち尽くさせた。彼は返答せず、ただ静かに立ち尽くし、呼吸することさえ忘れたかのようだった。
「……仲間?」彼はつぶやき、その口調には嘲笑も混じっていたが、困惑も感じられた。「私はあなたが想像するような『善良』な存在じゃない……私は、人間ですらない。」
星は首を横に振り、しっかりと彼を見つめた。
「違うよ、私にはわかる。あなたは本当の悪人とは違う。あなたからは、頼りがいを感じる。」
幽霊は一瞬言葉を失った。彼は反論しようとしたが、言葉が見つからなかった。
「あなたたち二人の小僧は……性格が少し似ているね。あるいは、彼があなたに影響を与えたのかもしれない……でも、それはどうでもいい。」
彼は夜の帳が降りた街道を見つめ、風が彼の衣の裾をそっと揺らし、影は地面に長く伸びていた。
「今のこの不器用な状態で逃げ出すのは、夢のまた夢だ。もういい、戻ろう。」
「私が手伝うよ。」星は突然優しく言い、彼のそばに歩み寄った。
「あなた、歩くのがちょっと大変そうだね。」
彼女は幽霊のややよろめく体をそっと支え、口元には淡い微笑みを浮かべていた。




