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第7話03燃え盛る炎

村長の拳が地面に突き刺さった瞬間、轟音が周囲に響き渡った。


まるで雷が直下に落ちたかのような衝撃音。地面は激しく震え、衝撃波が周囲の空気を震わせる。砕け散った岩の破片が宙を舞い、土煙が渦を巻きながら広がっていく。


カニディは歯を食いしばりながら、拳を握り締めた。


「このやつ……攻撃力が強すぎる……!」


心臓が激しく鼓動するのを感じながら、カニディは村長の姿を鋭く睨みつけた。


——死んだ爺さん、長い間いなかったくせに、まるで全盛期のままじゃないか……!


驚愕と警戒が入り混じった感情がカニディの胸を満たしていく。


そして次の瞬間、カニディは異変に気付いた。


村長の拳が叩きつけられた場所——そこには、厚い氷が張り付いていた。


「……そうか、こいつは珍しい氷魔法の使い手だったな。」


カニディは唇を噛みしめ、冷気に包まれた拳跡を睨みつける。氷の破片がきらめきながら舞い散り、冷たい空気が肌を刺すようだった。


「寒氷をその身に宿す男……」


カニディは低く呟きながら、村長に鋭い視線を向けた。


「やっぱりな、死爺さん。俺が言った通りだったろう。」


舞い上がる煙の向こう——そこから、村長の冷ややかな声が響いた。


「お前たちには……この一撃で十分だ。」


まるで氷刃のような、冷たい響き。


「さっきは随分と調子に乗っていたな?」


「俺たちを見下していたな?」


村長の目が鋭く光る。


「よし……今度は本物の力を見せてやる。」


——その瞬間、カニディは迷いなく胸元から一つの物を取り出した。


それは黒曜石のように深い闇を湛えた、神秘的な物体。


——瞬間、激しいエネルギーが解放される!


それはまるで空間そのものが震えるような、強烈な波動だった。


目を灼くような眩い光が放たれ、辺り一面を覆い尽くす!


カニディはその物を胸にしっかりと押し当て、低く呟いた。


「……死を待て、爺さん。」


その背後で、炎の将軍が素早くカニディの背中に手を置く。


「……成功したのか?」


低く、しかし確かめるような声。


カニディの目が鋭く光る。


「……成功する。」


その言葉とともに——


——炎の将軍の全ての力が、カニディへと流れ込んでいく!


一瞬にして、凄まじいエネルギーの奔流が生まれた。


炎の将軍は躊躇なく、己の全てをカニディに捧げた。


それは単なる力の供給ではない——


——彼自身の肉体すらも、カニディと一体化させたのだ!


瞬く間に、強大なエネルギーの波動が四方へと放たれる!


ドォォォォォン!!


爆発的な力が空気を震わせ、地面を波打たせる。


周囲の空気が焼けつくように熱くなり、重圧が辺りを支配した。


これは——ただの一撃ではない。


——決着をつけるための、最後の一手だ。



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