第39話 13 双刃が穿つ蛇獄の結界
暗い森の奥深く、一匹の巨大な蛇が突然血走った大口を開け、牙が冷たい光を放ちながらナイトに襲いかかった。ナイトは心を引き締め、この巨大な生物と正面から戦うことはできないと悟り、素早く左側に飛び跳ねて、蛇の致命的一撃をかろうじて避けた。しかし、蛇の速度は疾風の如く、瞬く間にその巨大な体躯を翻し、再び驚異的な速度でナイトに向かって突進してきた。
ナイトは手にした大剣をしっかりと握りしめ、地面に向かって強く振り下ろした。剣刃が岩にぶつかる瞬間、砕けた石が雨のように飛び散った。ナイトは野球のバッターのように、一塊の巨石を蛇に向かって打ち返した。しかし、巨石が蛇の鱗に当たっても、まるで鋼鉄にぶつかったかのように何の効果もなかった。ナイトは心の中で重く沈み、通常の物理攻撃ではこの巨大な蛇には通用しないと悟った。やはり、魔法属性の攻撃でなければ効果がないのか?
その時、ナイトの大剣が再びチャージを完了し、剣身から眩しい白い光が迸り出た。蛇は雷霆の勢いで彼に向かって突進してくる。ナイトは炯炯たる眼光で蛇の頭部を狙い、猛然と剣を振り下ろした。剣の光は稲妻のように蛇に向かって突き刺さり、蛇の体は光の中で一瞬にして崩れ、毒気と化した。しかし、ナイトは知っていた。これは一時的な勝利に過ぎず、数秒後には蛇は再び形を成すだろう。
その間、エイトは蛇の猛烈な攻撃の下で素早く回避を続けていた。蛇の鱗が突然立ち上がり、無数の矢のようにエイトに向かって飛び散った。エイトは素早くナイフを抜き、刃が閃く間に鱗と刃がぶつかり合い、細かい火花が散った。二匹の巨大な蛇が上空に渦を巻き、そして猛然と急降下してきた。ナイトとエイトは息の合った動きで同時に後ろに跳び、背中合わせになってこの致命的一撃を避けた。蛇の衝撃力で地面が砕け散り、その後、彼らの姿は再び消え去った。
二人が警戒して周囲を見回していると、ナイトは突然何か違和感を覚えた。彼は地面を見下ろし、土の中に二つの赤い目が冷たく彼らを見つめているかのように感じた。ナイトは瞬間的に蛇の意図を理解し、心の中で驚いた――エイトの速度をもってしても、彼を連れてこの区域から逃げることはできない。
「エイト、防御!」ナイトが叫んだ。
エイトは指示を聞くと、ためらうことなく双刀を掲げて防御の姿勢を取った。ナイトは素早く剣を振り、剣の光がエイトの防御点に当たり、彼女を危険区域から押し出した。その瞬間、それまで平静だった地面が突然裂け、一匹の巨大な蛇が地下から飛び出し、その巨大な体躯でナイトを空高く持ち上げた。
ナイトは蛇に連れられて高空へと飛ばされ、耳元で風の音が轟いた。彼はこの戦いがまだ終わっていないことを知り、エイトと共に蛇を倒す真の方法を見つけなければならないと心に決めた。




