第36話 05 一番奇妙な仲間
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ザックは眉をひそめながら、隅で夢中になって漫画を読んでいるエイトを見つめた。そしてため息をつき、「俺はここでずっと漫画を読んでいたんだ。今日は俺が一番好きな漫画の最新話が発売される日だったからな。発売と同時にすぐ買ってきて、9時からずっとここで読んでたんだよ」と言った。エイトは平然とした口調で答えた。
ザックは少し眉をひそめながら問いただした。「じゃあ、俺がここに来たとき、なんで挨拶してくれなかったんだよ?そのせいで無駄に焦りながら待ってたんだぞ!」不満げな口調だ。
「ああ、ごめんごめん。」エイトは謝りながらも、視線は漫画から一切離れない。「漫画に夢中になってて気づかなかったんだよ。さっき聞き覚えのある声がして、やっと振り向いたんだ。」
ザックはこめかみを押さえながら、仕方なさそうに言った。「もういいよ。とにかく、今日どの依頼を受けるか見てみようぜ。」二人は一緒に依頼掲示板に向かい、依頼を選び始めた。
ザックは少し離れて二人を見ていたが、掲示板を真剣に見つめる二人を見て心の中で思った。「良い知らせは、俺がチームから外されなかったこと。悪い知らせは、俺がかなり変な奴ら二人と組む羽目になったことだな……これ、チームから追い出されるよりタチが悪いかもしれない。」
最終的に三人は一つの依頼を選び、なんとなくの勢いで任務に向かうことにした。今回の目標は南にいるモンスターの討伐だ。ザックは出発前に計画をしっかり立て、自信満々に言った。「みんな計画通り動けば、今回の任務は間違いなく成功するぞ。」
しかし、チームの中には明らかに計画を無視する気満々の者がいた。
「まずは北の方を探索しようぜ!もしかしたら大量の宝物が見つかるかもしれないだろ!」ナイトが興奮気味に提案した。
ザックは目を丸くし、慌てて止めた。「ちょっと待て!方向が違うだろ!そんな幸運なんてあるわけないだろ!ふざけるな、ちゃんと任務をやれよ!エイト、お前からナイトさんを説得してくれよ!」
振り返ると、エイトはまた漫画に没頭しており、会話には全く加わっていなかった。ザックは呆れたように叫んだ。「お前もだ!漫画読むのはやめてくれ!ちゃんと任務に集中してくれないか?ナイトさん!そのキノコは毒キノコだぞ!食べるな!」
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