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第3話04最初のミッション。

第三章はすでに半分まで書かれています。 皆様の長きにわたるご支援に感謝し、一緒に1000PVを突破しましょう。


---


スタッフは微笑みながら言った。

「お客様、正式に冒険者になる前に、まず戦闘力を測定する必要があります。初期ランクを確認させていただきますね。」


「おお?どうやって測るんですか?」

ニックスは興味津々で尋ねたが、内心ではすでに勝利を確信していた。

(へへっ、どうせ最高ランク確定だろう!)


スタッフはニックスをある機械の前へ案内し、それに付いている二本の金属ハンドルを指差して説明した。

「この装置は古いですが、機能はまだ十分に使えます。こちらのハンドルを握るだけで測定ができます。」


ニックスは慎重に機械を観察した。それは透明な縦長のカプセルのような形状をしており、中にはちょうど一人が入れるほどのスペースがあった。四方の金属フレームには古代の魔法陣が刻まれており、淡い光を放っている。扉が開くと、内部からほのかに熱を帯びた空気が流れ出し、まるで機械そのものに生命が宿っているかのような感覚を覚えた。


ゆっくりと手を伸ばし、両側の金属ハンドルを握る。


その瞬間――


まるで何かが魂の奥深くを覗き込むような、不思議な力が腕から体内へと流れ込んできた。


——次の瞬間、視界がぐにゃりと歪む!


世界が水面の波紋のように揺らぎ、色彩が引き延ばされ、ねじ曲がる。そして最後には、すべてが闇へと溶け込んだ。


気がつくと、ニックスは見知らぬ戦場に立っていた。


(な、なんだ? どこかに転送されたのか!?)


だが、すぐに違和感を覚える。


これは現実ではない。まるで高度な仮想現実――いや、精神を直接送り込まれた戦闘シミュレーションのようだ。


前方で、獰猛な魔獣が咆哮を上げた!


巨大な体躯、鋭い牙、隆起した筋肉、そして血に飢えたように光る赤い瞳――紛れもなく、殺意に満ちた捕食者だった。


ニックスは即座に戦闘態勢をとり、お得意のスキル「円舞曲」を発動しようとした。


しかし――


(……あれ?)


何も起こらない。


もう一度試す。しかし、スキルは一向に発動しない。


(……どういうことだ?)


思考が追いつかぬまま、魔獣の鋭い爪が風を切って迫る!


避けなければ――


だが、体が思ったよりも鈍く、完全にかわしきれなかった。


「ぐっ……!」


直撃。


衝撃と痛みが全身を駆け巡り、意識が一気に引き戻される。


——戦闘終了。


ハッと息をのんで目を開くと、ニックスは再び測定装置の中にいた。


両手はまだハンドルを握っており、額には冷や汗が滲んでいた。


周囲のスタッフたちは顔を見合わせ、一人が小声で呟いた。

「え……意外と、実力低いんじゃ……?」


もう一人のスタッフが眉をひそめる。

「だから言ったんだよ、なんか怪しいって。こりゃ、初級クエストから始めてもらったほうがいいな。」


ニックスの口元がピクッと引きつる。


「ま、待ってくれ! 俺、最低ランクの仕事から始めるしかないってこと?」


スタッフは営業スマイルを浮かべながら、彼に一枚のクエスト巻物を差し出した。

「こちらが新人向けの依頼になります。『天の地』で薬草を採取してきてください。」


ニックスは受け取りながら、訝しげに眉をひそめた。

「……『天の地』? どこですか、それ?」


スタッフは溜息をつきながら、引き出しから手描きの地図を取り出し、説明を始めた。

「ここが現在地の『日暮れ村』です。そして東側に広がるのが『天の地』。薬草が豊富に自生しているエリアです。北には『暗黒の森』があり、そのさらに先には荒涼とした『岩紅の大地』があります。西側には景色の美しい『風物林』。そして……南側は『魔物の地』です。そこは凶暴な魔物や野獣が跋扈する危険地帯なので、絶対に近づかないでください。」


「地図は持って行っていいので、気をつけてくださいね。」


ニックスは地図に目を落とし、手元のクエスト巻物を見つめながら、静かに拳を握りしめた。


(くそっ……俺は戦士なのに、まさか薬草採取から始めなきゃならないのか?)


だが、すぐに深く息を吐き、気持ちを落ち着かせる。


(いいさ……まずは証明してやる。俺の本当の実力をな!)


地図を折り畳み、クエスト巻物をポケットにしまうと、ニックスは決意を込めてギルドの扉を押し開いた。


彼の冒険の第一歩が、今、始まる——



そして、なぜ最近私の人生がいつも大変なのかわかりません。それは本当です。ここで皆さんの毎日の幸運を祈ります次回お会いしましょう。

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