第14話 14道中ご無事に
バイスターは数人に感謝の意を示しました。「ただの助け合いです。」と、ニックスは褒められて照れながら頭を掻きました。
「もしよろしければ、私と部隊が皆さんを森の外までお送りしましょう。周辺の魔物はほとんど斬り尽くしましたが、万が一のこともありますから。」とバイスターが提案しました。
「もちろん問題ありません。ありがとうございます。」とエリーサが答えました。
「感謝には及びません。」とバイスターが言いました。
その時、森の中からもっと多くの兵士が現れました。「やっぱり私たちは罠にかかっていたのね。」とフィードが小声でニックスに言いました。
「ああ、やっぱり経験が足りないな。」とニックスは返答しました。
こうして数人は多くの兵士に護衛されて森の外まで送られました。「改めて皆さんに感謝します。」とバイスターは再び感謝の意を表し、部隊と共に立ち去りました。
「これが最強のオーラというものか。」とフィードが言いました。
「それにしても、この少年の家族の勢力も相当なものだな。こんなに大勢の兵士を出動させるとは、きっと重要な人物なんだろう。」とシャー言いました。
「ニックス、もしかしたら私たち、一気に大物になっちゃうかもね。」とエリーサが笑いながら言いました。
「いや、あまり巻き込まれたくないな。王族の問題には関わりたくないよ。複雑すぎるから。」とニックスが答えました。
「それじゃ、彼の言っていたルートに沿って進もうか。」とフィードが言いました。
こうして数人は元のルートを変更し、新しいルートに向かって出発しました。しかし、危険は野獣だけでなく、人間も潜んでいるものです。




