第10話04忘れられないれないキャンプ旅行
フィード、ここで一晩過ごすための装備を持ってきたかい?もちろん持ってきたさ。まさかお前、忘れたんじゃないだろうな。いやいや、ちょっと考えていたことがあってね。この森で火を焚くと、魔物を引き寄せるだけでなく、ちょっとした不注意で森全体が燃えちゃうかもしれないからさ。心配無用さ、俺はそれを見越してこれを持ってきたんだ。ジャジャーン、これだよ。
フィードがバックパックから取り出したのは一盞のランプだった。見た目は普通のランプと変わらないが、光は白色で普通の黄色とは違っていた。このランプを「驅魔灯」と呼んでいるんだ。具体的には、このランプを置くと周囲の魔物が基本的に近寄らなくなるんだ。そして周囲を照らし、森を燃やす心配もない。まさに一石三鳥だよ。
いやあ、時々どうして君がこんなに賢いのか不思議に思うよ。普段は結構ドジなやつなのに。
二人は少しふざけ合った後、料理の準備を始めた。ところで、今日は何を食べるんだい?へへへ、もちろん俺の得意料理さ。フィードが大笑いしながら言った。「トンカツ」だよ。
ああ、なるほどね。お前、そんなに冷たい反応するなよ。さて、俺も一品用意しているんだ。「サラダ」。
お前、冗談だろ。冗談さ。
空気が一瞬にして静かになった。何を言えばいいのかわからなかった。
一体何を用意してるんだ、ニックス?じゃあ、見せてやるよ。じゃじゃん、卵かけご飯だ!
なんだか普通すぎるな。でも考えてみろよ、トンカツと卵かけご飯の組み合わせは絶妙だろ?よし、それじゃ卵かけご飯を温めてくれ。




