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第9話07怒りの必殺技

終焉の一撃


——轟音。


セメントの巨人の片腕が地面に落ちた衝撃で、その巨体全体が軋み始める。


「……私の技が、打ち破られた?」


死のコンクリートの目が見開かれる。


「そんな……ありえない。冗談だろ?」


彼の声には、明らかな動揺が滲んでいた。


彼はゆっくりと、二人を睨む。


「お前たち……どうしてそんなことができるんだ?」


冷たい怒りが、その視線に宿る。


「いや……こんなことは許されない。」


次の瞬間——


死のコンクリートが、狂ったように叫び始めた。


「お前たちは死ななければならない!!」


その声は、まるで破滅を告げる鐘の音のようだった。


「誰にもこの姿を見せるわけにはいかない。」


「だから——」


「あの技を使わなければならない……」」


——ズズズ……!!


突如として、死のコンクリートの背後にいくつものセメントの円が出現する。


円の中心は空洞——そこに、何かが生まれようとしていた。


空洞の中で、球状の物体がゆっくりと形成される。


それは、まるで異次元の力を凝縮したかのように、静かに脈動していた。


「……何だ、あれは……?」


フィードが、かすかに息を呑む。


——次の瞬間、すべての円が融合し、巨大な円柱体へと変化した。


空を貫くような、圧倒的な質量。


その表面には青い炎のような魔力の気が立ち昇る。


——ただの物理攻撃ではない。


——触れた瞬間、すべてを消し去る破壊の塊。


死のコンクリートが、狂気に満ちた笑みを浮かべる。


「お前たちは死体になるんだ。」


彼の声は、もはや理性を失っていた。


「お前たちが……」


「私のものを壊したからだ!!!」


「だから——死ねえええええ!!」


——ドンッ!!


巨大な円柱体が、猛スピードで二人に向かって飛来する。


圧倒的な威圧感。


大気が振動し、地面がひび割れる。


死を告げる閃光。


フィードとニックスは、目前に迫る破壊の塊を見つめ——


「———」


運命の選択を迫られる。



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