神化論

0.神化論

人は何のために生きるのか。

その答えの一つに、安心の追求がある。

安心のために家族と過ごし、安心のために友と歌い、安心のために金を望み、安心のために暴力を行使する。

人間には安心して心を許せる何かが必要なのだ。

それはもちろん暴力や愛などの概念であってもいい。

であるならば神を心の拠り所とすることもまたあり得る。

神が概念であるかはさておいて。

これは、人々の幸福と運命と力と神の反応による実験を描いた物語である。